あまりなじみのなかった花々(2)ストック  ストックを花屋の店先に見つけました.昨日のネモフィラ同様,まだストックを栽培した経験はありません.アブラナ科の花なんですね.知りませんでした.八重咲き中心に販売されているため,アブラナへの連想は全く働きませんでした.かなり古い園芸植物で日本へも江戸時代には入ってきていたとのこと.Stockは「茎」の意味もありますが--- 略称からこのような名称が一般的になったとか.

気温はかなり低かったのですが,よく晴れた爽やかな1日でした.

昨日のブログに沈丁花の開花は記したのですが,福寿草も開花していたことに,今日気づきました

庭の見回りがいい加減になっています.

 

こぼれ種から生長したアブラナのつぼみを膨らんでしました.

 

このアブラナと同じアブラナ科の花,ストックを花屋の店先に見つけたので,今日の話題としてみたいと思います.

題して,

「あまりなじみのなかった花々(2)ストック」

(昨日のネモフィラを.「あまりなじみのなかった花々(1)ネモフィラ」とします)

調べているうちに興味が湧いてきました.来年は育ててみてもいいかなと思います.

 

▽ストックはアブラナ科の植物

昨日のネモフィラ同様,まだストックを栽培した経験はありません.

アブラナ科の花であることも知りませんでした.八重咲き中心に販売されているため,アブラナへの連想は全く働きませんでした.

日本語属名:アラセイトウ属.(属学名 Matthiolaマッティオラ属)

アブラナ科の中では,ハナダイコン属に比較的近いといえるようです.

ちなみにストックの野生株はこのような花とのこと.一重の花を見ると確かにアブラナ属の花だと思います.形としてはムラサキハナナ(オオアラセイトウ)に似ていますね.

https://en.wikipedia.org/wiki/Matthiola_incana

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/アブラナ科

 

この花の文化史についてはニッポニカにかなり詳しく掲載されています.

日本大百科全書(ニッポニカ)「ストック(アブラナ科)」

▽園芸植物としての歴史

南ヨーロッパ原産で,中世までに園芸植物として栽培され,16世紀ではイギリスのたいていの庭では見られるようになり,日本には江戸時代寛文年間16611673に渡来したとのこと.(ニッポニカ)

思っていた以上に一般的に普及した園芸植物なんですね.

 

▽名前の由来

英語のstock には,とても沢山の意味があって,ランダムハウス英語辞典には,名詞の意味だけでなんと43も掲載されています.

このような広い意味を持つ言葉が,植物の固有名詞として用いられることには違和感さえ感じてしまいますが--

stock の語源:

「茎(ストックstock)が目だつジロ・フラワー(クローブクローブカーネーション:香りがよい)の意味で,ストックの名が冠せられたストック・ジロ・フラワーstock-gilo-flowerとよばれたが,のちに略称されストックになった」(ニッポニカ)とのこと.

 

アラセイトウという名称も奇妙な名前ですが

アラセイトウの語源:

「茎葉の白い毛を羅紗(らしゃ)に見立てた羅紗のポルトガル語ラセータraxetaに基づく」(ニッポニカ)

漢字では紫羅欄花と書きますが----

「漢名,紫羅欄花は誤用」とのこと.(日本国語大辞典