里芋が美味しい季節です.最近は里芋の「肉ジャガ風」にはまっています.サトイモの歴史は古く,縄文後期から弥生前期には渡来.以来,農耕儀礼,儀礼食に多く用いられ,今でも,月見には欠かせません.正月のお供えにも.英語ではTaro.アフリカ,オセアニアの熱帯から温帯地方を中心に広く栽培されています.  里芋のこの新芋の胡麻あへはとろりとろけて口にのこらず 吉植庄亮  里芋の汁あつくして父と吸う夜目にふるるもの皆秋となる 馬場あき子

煮ころがし,胡麻和え,筑前煮,芋煮 ----

里芋が美味しい季節です.

 

最近は,この里芋でつくる肉ジャガ(サトイモですから,「肉ジャガ風」と言われているようです)にはまっています.炒めることで里芋の煮崩れと表面のヌメリを抑えるのがポイントの一つかと思います.

(「サラダ油で牛肉を軽く炒め,里芋等残りの具材をいれ,表面に火が通ったら、出汁、調味料を入れ一煮立ちさせる」)

ジャガイモを使った場合とはひと味違った肉ジャガ風料理で,きめの細かな里芋の食感がたまりません.

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2017/11/23/003722

食材探検 おかわり!にっぽん - NHK(今はなくなつているサイト)

f:id:yachikusakusaki:20171123001934j:plain

 

サトイモ 肉ジャガ レシピ

 

 

サトイモは,かつては「いえついも」と呼ばれたとのこと.サトイモ/イエツイモは,ヤマノイモ/ヤマツイモと対になる言葉.

サトイモの歴史は古く,縄文後期から弥生前期には渡来したと考えられています.

以来,農耕儀礼儀礼食に多く用いられ,今でも,月見には欠かせないお供えになっていますね.正月のお供えに用いる地方もかなりあるようです.

現在,普通にスーパーに並んでいる里芋は,小イモを収穫する「土垂」という品種がほとんどだそうです.他に早生種としては「石川早生」,親芋も収穫する「八頭」,主として親芋を収穫する「海老芋」「赤目」など.ハスイモは葉柄専用種として栽培されるとのこと.(ニッポニカ https://kotobank.jp/word/サトイモ-766256 

 

一方,サトイモは,英語ではTaro.タロイモと日本語訳されますね.

オセアニア,アフリカの熱帯から温帯地方を中心に広く栽培されています.タロイモ」には様々な種があるそうですが,食用とされるもののほとんどがサトイモと同じ種:Colocasia esculenta.

サトイモ科Araceae,サトイモ亜科Aroideae,サトイモ属Colocasia,サトイモ Colocasia esculenta

他に

西インド諸島で栽培されるエドエeddoe(C. antiquorum Schott).

マレーシア原産で日本でも栽培されているハスイモC. gigantea Hook.f.

https://kotobank.jp/word/タロイモ-94811

 

 

原産地はインド〜東南アジア,もしくはインドネシアと考えられています.インドでは紀元前3000年には栽培型が成立していたそうです.https://kotobank.jp/word/サトイモ-766256

 

また,中国では紀元前100年には,重要な作物としての記録があるとのこと.https://kotobank.jp/word/サトイモ-766256

「芋」は,もともと里芋を指す漢字でした.

芋(角川字源)  なりたち 篆文  形声。艸と、音符于ウから成る。

意味

①いも。さといも。

②いも類の総称。「芋菽うしゆく」

(難読)【芋茎】 いもがら|ずいき

 

世界各地の呼び名は様々で,「タロ」はオセアニアの呼び名で,もともとはポリネシア語.

http://www.yasaitobunka.or.jp/kenkyuu_kouenkai/20111212_satoimo_report01.html

西インド諸島のではダシーンdasheen、アフリカではココヤムcocoyam、そして日本ではサトイモという名前でよばれています.https://kotobank.jp/word/taroimo

https://en.wikipedia.org/wiki/Taro

 

日本でサトイモの花が咲くことはめったにありません.ミズバショウサトイモミズバショウ属)と似た形をしています.

https://ja.wikipedia.org/wiki/サトイモ

https://en.wikipedia.org/wiki/Taro


里芋の根もりの土をかきわけてさがす小芋はまだ数のなき  岡麓 小笹生

 

 

里芋のこの新芋の胡麻あへはとろりとろけて口にのこらず  吉植庄亮 くさはら

 

 

時を消すために見てゐる里芋のしげりたくましき赤茎もよし  佐藤佐太郎 群丘

 

 

里芋の汁あつくして父と吸う夜目にふるるもの皆秋となる  馬場あき子 早笛