ヒユ科の植物(5)ビート/テンサイ/フダンソウ  砂糖をとるテンサイ,ボルシチに入れるテーブルビーツ,葉を利用するスイスチャード,そして江戸時代から日本で栽培されていたフダンソウ,これらは同じ種Beta vulgarisに分類される植物です.原種とされるのは,英語でsea beetと呼ばれるBeta vulgaris subsp.maritima.栽培されているテンサイ,ビート,チャードは,全て同じ種ですが,それぞれが変種の関係にあるあります.

ケイトウを見かけたのをきっかけに,

ナデシコ目 Caryophyllales, Amaranthoideae亜科, ヒユ科 Amaranthaceae

の植物を取りあげています.

(1)ケイトウ(2)センニチコウとその仲間たち(3)イノコズチ(イニコヅチ)(4)ヒユ/アマランサス

 

今日はその(5)ビート/テンサイ/フダンソウ/チャード

砂糖をとるテンサイ,ボルシチに入れるテーブルビーツ,葉を利用するスイスチャード,そして江戸時代から日本で栽培されていたフダンソウ,これらは同じ種Beta vulgarisに分類される植物です.

Beetroot - Wikipedia テンサイ - Wikipedia

Chard - Wikipedia フダンソウ - Wikipedia

ビート,テンサイについてはこのブログでも取りあげています.

yachikusakusaki.hatenablog.com

yachikusakusaki.hatenablog.com

日本での利用(世界的に見ても?)が最も進んでいるのはテンサイでしょうか.

日本の砂糖の28%はテンサイからとられている!

平成24年度:古いデータですが)砂糖の原料について〜てん菜〜 |農畜産業振興機構

 

 

これらの栽培種の原種とされるのは,英語でsea beetと呼ばれるBeta vulgaris subsp.maritima.

Sea beet - Wikipedia

「海岸の崖、石や砂の多い砂浜、塩湿地や海岸草原、荒れ地や攪乱地などに生育す」とのことで,過酷な条件で育つ性質が栽培種にも受け継がれ,「塩分の多い土壌や乾燥に耐えることができる」とのこと.

Beta vulgaris - Wikipedia

日本のフダンソウ「四季絶えずあるゆえに不断草と名付るなるべし」とされ,多くの根出葉を次々と出し、葉を順次かき取って葉菜として一年中利用できるそうです.(ニッポニカ)フダンソウとは - コトバンク フダンソウ - Wikipedia

 

栽培されているテンサイ,ビート,チャードは,全て同じ種ですが,それぞれが変種の関係にあるあります.

以下,英語版ウィキペディアからDeepL翻訳で.

Beta vulgaris - Wikipedia

 

栽培されているビートはすべてこの亜種に属する:

Beta vulgaris subsp. vulgaris ベータ・ブルガリス・サブスプ・ブルガリス(Syn.Beta vulgaris subsp: cicla (L.) Arcang., Beta vulgaris subsp. rapacea (Koch) Döll).

5種の栽培品種群を持つ.

 

▽Sugar beet テンサイ

Altissima Groupアルティッシマ群(Syn. B. v. subsp. convar. vulgaris var. altissima) - テンサイはショ糖を高濃度に含み,これを取り出してテーブルシュガーを生産することから主要な商業作物とされている.1747年にビートの根に糖分が含まれていることが発見され,18世紀後半にドイツで開発された.

▽Spinach beet or Chard ホウレンソウ・ビート,チャード

Cicla Groupシクラグループ,(Syn. B. v. subsp. vulgaris convar. cicla var. cicla) - リーフビートのグループの歴史は長く,紀元前2千年までさかのぼることができるとされている.最初の育成型は地中海で栽培されたと考えられているが,西暦850年までに中東,インド,そして最終的に中国に導入された.古代ギリシャや中世ヨーロッパでは薬用植物として利用されていた.ヨーロッパではホウレンソウが伝来した後,その人気は下降した.この品種は葉が広く栽培されており,通常,ほうれん草のように調理される.世界中の多くの食料品店で見かけることができる.

▽Swiss chardスイスチャード

Flavescens Group,フラベスケンスグループ[(Syn. B. v. subsp. v. convar. cicla. var. flavescens) 中肋(主脈)も葉身も野菜として利用され,別々に料理されることが多い.また,中肋を着色して観賞用として栽培される品種もある.中肋が太くなるのは,spinach beetホウレンソウビートから突然変異で発生したと考えられている.

▽Beetroot or Garden beetビートルートまたはガーデンビート

Conditiva Groupコンディティバグループ (Syn. B. v. subsp. v. convar. vulgaris var. vulgaris)[14] - これは,「ビート」という言葉から最も典型的に連想される赤い根菜である.特に東欧で人気が高く,ボルシチの主原料となる.

▽Mangelwurzel マンゲルヴルゼル

Crassa Groupクラッサグループ(Syn. B. v. subsp. )

18世紀に塊茎を飼料用作物として開発された品種.