ケイトウを見かけたのをきっかけに,
ナデシコ目 Caryophyllales, Amaranthoideae亜科, ヒユ科 Amaranthaceae
の植物を取りあげています.
(1)ケイトウ(2)センニチコウとその仲間たち(3)イノコズチ(イニコヅチ)(4)ヒユ/アマランサス(5)ビート/テンサイ/フダンソウ/チャード
今日は(6)アカザ.
ホウレンソウにとても近い属の植物になります.
https://www.weblio.jp/content/藜
アカザは漢字では「藜」
はじめに字典/辞典の記述から:
角川字源:この記述から,かなりのことが推測できます.
藜
字源には熟語も載っていて
【藜藿】れいかく(くわく):あかざの葉と、まめの葉。粗食のこと。
【藜羹】れいこう(かう):あかざの葉のすい物。粗食のこと。
【藜杖】れいじよう(ぢやう):あかざの茎で作った老人用の軽いつえ。
【藜藋】れいちよう(てう):あかざ。藋も、あかざ
中国では,食べられていて(少なくとも昔は),それが粗食の象徴にもなっている(た)!
また,枝からは杖もつくられている(た).
あかざ 藜
「若芽は紅色で、後に緑色となる」(註 紅色が残っていることもある)
「夏,穂状に黄緑色の粒状の花をつけ、後に黒いつやのある種子ができる.若葉は食用に供す」
ネットの時代ですが,辞書だけからもかなりのことが分かりますね.
以下,ネットの記事も含めて整理すると---
アカザは
ナデシコ目 Caryophyllales,ヒユ科 Amaranthaceae,亜科Chenopodioideae,
アカザ属 Chenopodium,
基本種はシロザChenopodium albumの変異種:
アカザ Chenopodium album var. centrorubrum
「日本では,北海道から沖縄まで全国各地に分布し,畑地,荒れ地に最も普通にみられる(ウィキペディア)」雑草ですが---
シロザ(若芽が赤くない品種)と共に食用になることが知られていています.
シロザは栽培されていた?採取と食べ方【食べられる山野草】 │ クラシリカ。
若芽、若葉:天ぷら、おひたし、和え物、炒め物、汁の実、菜飯など
花穂、実:天ぷら、酢の物、漬け物、ふりかけなど
レシピは:にゃごにゃの野草料理: シロザのレシピ
先の字源の記述からも分かるように,外国でも食用とされていて,現在最も多く食べているとされているのはインド.
「インド北部でバトアbathuaと呼ばれる食用作物として広く栽培され消費されている(DeepL翻訳 Chenopodium album - Wikipedia)
なお,同属別種のキヌア(キノア Chenopodium quinoa)は,アンデス原産で、インカ時代からの穀物としてよく知られ,現在でもペルーやボリビアでは栽培されているとのことです.