5月末の鎌倉.街中で見かけた花たちで最も目立ったのはやはりアジサイ.そして数としてはドクダミの花.
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2021/05/30/235722
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2021/05/31/222103
その次に多かったのがゼラニウム.
昔からお馴染みの園芸植物ですが,まだまだ人気が高いようです.
和名はテンジクアオイ.今回調べていて初めて知りました.ほとんど使われていないように思うのですが----
ゼラニウムという名前は,「以前属していた属名」だそうで.現在,テンジクアオイ属の学名は,ペラルゴニウムPelargonium.
ゼラニウム(ゼラニューム)の写真<1> - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸
現在のペラルゴニウム属に分類される以前は、リンネによってゲラニウム属(Geranium)に分類されていたことから、その名残で今も「ゼラニウム」と呼ばれています。
南アフリカ・ケープ地方原産のペラルゴニウム・ゾナレ(Pelargonium zonale)とペラルゴニウム・インクイナンス(P. inquinans)を主な親とし、これにほか数種が交雑されてつくり出されました。
やや多肉質の茎をもち、乾燥には強い反面、過湿には弱い性質をもっています。
改めて
ゼラニウムは,
フウロソウ目 Geraniales,フウロソウ科 Geraniaceae,テンジクアオイ属 Pelargoniumの園芸種.
フクロウソウ科.私はあまり聞いたことがなかったファミリーですが---
フクロウソウ科フクロウソウ属にはゲンノショウコが属していました.以前はよく見た記憶があるのですが,最近見かけません.
そしてこのゲンノショウコが属しているフクロウソウ属を学名で呼べばゲラニウム属(Geranium)になります.
植物分類の話はこれでお終いにしたいところですが---
園芸の世界は一筋縄ではいきません.
テンジクアオイ属(ペラルゴニウム属)の園芸種全てがゼラニウムと呼ばれているのではないのです.
私のような素人は,全てゼラニウムと呼んでしまいますし,それでも許されると思っていますが.
趣味の園芸に取り上げられている関連品種は五つ.
ゼラニウム,アイビーゼラニウム,センテッドゼラニウム,パンジーゼラニウム.ペラルゴニウム.
なんと,属の名前,ペラルゴニウムが,園芸品種の一ジャンルの名前でもある!
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_plant_code=90&num=1
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_plant_code=609&num=1
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_plant_code=701&num=1
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_plant_code=743&num=1
そして,世界のレベルではもっともっと複雑なようで----
英語版ウィキペディアによれば,A〜Hの8グループに大きく分類され,さらには細かな分類がなされている.
本場英国のゼラニウムに対する思い入れの深さを感じさせてくれます.