植物としてのワタ(綿)
を調べてみると---
アオイ科ワタ属 Gossypiumの植物で綿花をとるために栽培される数十種の総称.(ブリタニカ国際大百科事典 ワタ(綿)(ワタ)とは - コトバンク)
数十種!
沢山の種類があるんですね.知りませんでした.
世界で最も古く綿を利用したのはインド;モヘンジョ・ダロの遺跡から2500B.C.-1500B.C.の綿布が出土.
http://www.atomigunpofu.jp/ch4-vegitables/wata2.htm
中国へは10世紀にインドから種子が伝えられ,後に日本にまでたどりつきます.
(綿が中国に伝えられる以前,漢字の「綿」は,当初は繭まゆからつくった真綿の意味だった!)
http://www.atomigunpofu.jp/ch4-vegitables/wata2.htm
なお,アメリカ大陸の綿は4倍体(染色体数が基本数nの4倍)で“旧世界”の2倍体の綿とは異なっているそうです.
日本へは平安時代にインド人が栽培を試みたが成功せず,15世紀中頃中国から伝わったものを試作,近世中期には全国(東北,北陸を除く)的に栽培されるようになったとのこと.
http://www.atomigunpofu.jp/ch4-vegitables/wata2.htm
しかし,明治期には輸入綿花に押されて生産が止まり,以降は全て輸入に頼っています.
主な綿の種類は次の通り.
とはいっても,世界の綿生産量の約90パーセントはアメリカ綿=アップランド綿ですが.
(以下は幾つかのサイトをまとめなおしたもの.正確性に欠けるところがあるかもしれません---.日本名と学名を結びつけるだけでも手間取りました
http://www.atomigunpofu.jp/ch4-vegitables/wata2.htm
アップランド綿 upland cotton(アプランド綿,アメリカ綿,陸地棉)
Gossypium hirsutum L.
Gossypium hirsutum - Wikipedia
世界の綿生産量の約90パーセントを占める,ほとんどの衣料品のコットンはこのアップランド綿.
原産地はメキシコで,アメリカ,オーストラリア,中国,インドなどで生産されており,アメリカンコットンの代名詞はこのアップランド綿.
中繊維(繊維長は約22~28mmで,中間の太さの繊維)
シーアイランドコットン(Sea-island cotton 海島綿,カリビアンコットン)
Gossypium barbadense L.
Gossypium barbadense - Wikipedia
File:Gossypium barbadense (22765770474).jpg - Wikimedia Commons
長繊維(繊維長は約29~38mmで,細く,長い繊維.最も高価なコットン)
産地によって様々な名前で呼ばれているようで---
以下の品種が種として変種扱いになっているのかどうかは調べきれませんでした.
エジプト綿(GIZAコットン); エジプトで生産.
スーピマ綿 ;アメリカ南西部(テキサス/ニューメキシコ/アリゾナ/カリフォルニア)で生産
インド綿(モクメン,キダチワタ)
Gossypium arboreum (樹棉・中棉・木本鷄脚棉)
https://www.weblio.jp/content/Gossypium+arboreum+var.+indicum
インダス・デルタ原産,インド・東南アジア・中国・朝鮮・日本・アフリカで栽培.
変種:ナンキンメン(ワタ・ナンキンワタ)var. obtusifolium(var.indicum, G.nanking)
中国・タイ・インド・日本で栽培
アジア綿
Gossypium herbaceum(Levant cotton草棉)
https://en.wikipedia.org/wiki/Gossypium_herbaceum ファイル:Gossypium herbaceum 002.JPG - Wikipedia