今日は嵐.雷が鳴り,突風が吹き----
それでも,夕方には上がって,かすかに陽がさす瞬間も.
気持ちよく晴れる日は少ないものの,春から初夏へ.季節は移りつつあります.
雨上がりの庭の片隅には,シャガが咲いていました.
アヤメ科の植物で最も早く花開く種.
初めて見た頃は,とても美しい花と思っていたのに,
最近雑草扱い.手入れされず,咲き乱れるというより乱れきっています.
地下茎でどんどん増え,他の植物のテリトリーを侵食してしまうため.人間って勝手----私が勝手なだけ.
「中国ではシャガは胡蝶花と書く」とあります(日本大百科全書).シャガとは - コトバンク
胡蝶とは「昆虫チョウの別名」(デジタル大辞泉).
美しい名前です.花姿もそれに似合っていて,神社の裏山などで咲きそろっている姿は,時に息をのむほど見事です.
しかも学名は,「アヤメ属日本代表」:Iris japonica.
Iris=アヤメ属, japonica = Japon(日本)+ ica(的な)
(ランダムハウス英語辞典)
雑草扱いはかわいそうですね.少し反省.
なお,日本では胡蝶花と記すことは少なく,「射干」が当てられるのが一般的.
しかし,射干は中国では同じアヤメ科のヒオウギの意.
日本でも本草和名(918年頃)では,ヒオウギを射干と記していたようです.
シャガが日本に入ってきた時期は明らかではないようですが,射干を当てるようになったのは江戸期とのこと.
射干がどのような植物を指すのか,その変遷を推定しているサイトがあります.
ヒオウギ⇒イチハツ⇒シャガと射干という名前が移っていったかもしれないとのこと.興味のある方は覗いて見て下さい.
購入したアイリスの蕾が膨らんできています.
庭には,春から初夏への移ろいを思わせる花たちが咲き始めています.