オクラの語源
オクラ.
日本語のような響きですが,多くのサイトに書かれているように日本語ではありません.
▽英語でもOkra.
従って日本語オクラは,英語由来と考えても良いように思いますが---
この英語Okraの語源は正確には分かっていないとのこと.(日本語のサイトではナイジェリアと記していますが,断定するだけのエビデンスが無いようです)
英語Okraは,1670年-1680年には使われるようになったとのこと. 非常に近い音を持つ言葉に,イボ言語のókùrù.
Origin of okra
First recorded in 1670–80; said to be of West African origin, though precise source unknown; compare Igbo ókùrù okra.
https://www.dictionary.com/browse/okra
⇒*イボ語(オクボ語):ニジェール・コンゴ語族の言語.ナイジェリア連邦共和国南東部のイボ人を中心に約1800万人が使っている
オクラの原産地
日本のサイトではアフリカ北東部と書かれていますが----
野生種は見つかっておらず,Okraの語源と同じように,原産地もはっきりしないというのが事実のようです.
▽英語版ウィキペディアでは,原産地は西アフリカ,エチオピア,または南アジア.Okra - Wikipedia
古くから栽培されていたオクラ
同じように日本語のサイトと英語の情報が異なっているのが,栽培開始年代:
▽日本語のサイトで
紀元元年オクラ - Wikipedia,
紀元前200年 Abelmoschus esculentusはどんな植物?Weblio辞書
13世紀 GKZ植物事典・オクラ とまちまちな記述----.
▽英語サイトに,「紀元前2000年にはエジプトで栽培したというエビデンスがある」という記述がありました.Abelmoschus esculentus (L.) Moench | Plants of the World Online | Kew Science
どれが正しいのか判断できませんが,とても昔から栽培されていたことは確か.
日本の多くの地域では一年草扱いですが,早くから栽培されていた地域は冬が暖かい.ここでは多年草.オクラ - Wikipedia
江戸時代には渡来していたオクラ
日本でオクラが広く食べられるようなったのは,昭和40年代.しかし江戸時代にはすでに渡来していたとのこと.Abelmoschus esculentusはどんな植物?Weblio辞書
その間,細々と栽培されていたのでしょうか?
オクラは
アオイ目 Malvales,アオイ科 Malvaceae,アオイ亜科Malvoideae,フヨウ連 Hibisceae,トロロアオイ属 Abelmoschus,
オクラ A. esculentus
花は,多くのアオイ亜科の花と同様,なかなか美しいですね.
同属には,似た花を付け,「花オクラ」との呼び名もあるトロロアオイ A. manihot.
根から取る粘液を「ねり」と言って、手すき和紙の繊維を均一にする添加剤として使われるとのこと.現在は代わりに化学薬品(ポロアクリルアミドなど)が用いられるようになり,生産量は減少.
日本農業新聞 - 手すき和紙作りに不可欠 トロロアオイ 「もはや限界」 茨城県小美玉市
以下,アオイ亜科の花を集めてみました.
イチビ - Wikipedia Abutilon theophrasti - Wikipedia タチアオイ - Wikipedia Alcea rosea - Wikipedia ゼニアオイ - Wikipedia Malva sylvestris - Wikipedia
ワタ属 - Wikipedia ファイル:Gossypium herbaceum 002.JPG - Wikipedia Gossypium hirsutum - Wikipedia
ムクゲ - Wikipedia Hibiscus syriacus - Wikipedia フヨウ - Wikipedia Hibiscus mutabilis - Wikipedia
ブッソウゲ - Wikipedia Hibiscus rosa-sinensis - Wikipedia ケナフ - Wikipedia Hibiscus cannabinus - Kenaf ハマボウ - Wikipedia Hibiscus hamabo – A Plant of Mystery and Intrigue | Dave Creech ヒメフヨウ :: おすすめコンテンツ ≫ 植物図鑑 :: 筑波実験植物園(つくば植物園) Tsukuba Botanical Garden