3軒目「黄金の島名物!まるごといよかんメシ」
まんぷく農家メシ ▽1軒目「名人が教える!オイシイいよかんの見分け方」: 「まず,色が一番確かなんですが,その次に大事なのが,形」「(腰高より)平張りの方が,味が濃くて,おいしさが長持ち」「輪切りにすると,平張りの方が房の数が多い.一般的に房の数が多いいよかんは,美味しいといわれる」 伊予柑ジュース:「ジュースがちょっと酸っぱかったら,私は,あの,カル--(咳払い),乳酸飲料を加えます」
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2019/02/08/004926
まんぷく農家メシ ▽2軒目「新規就農ナミビア夫婦の いよかんカフェプレート」「出会いが,青年海外協力隊で,ナミビアに行ってまして,二人とも」▽料理1: ナミビア風パンケーキ 「芋虫はね,入れたいところなんですけど,ちょっと,ここでは」 ▽料理2: いよかんマーマレード 「このマーマレードがたまらないね」 ▽料理3: いよかんジュレの2層ムース 「これお子さん,全部,これ---プレートにして食べさせたら喜ぶよ」
付録 愛媛県の柑橘類2 愛媛県では,沢山の種類の柑橘類が栽培されています.
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2019/02/09/003752
さあ,最後は,
3軒目
▽「黄金の島名物!まるごといよかんメシ」
「あら,また出てきましたよ.いよかん畑」「うわ,すごいな〜」
「あらららら」「全面,いよかんじゃないですか」
「ねえ〜」「いよかん島と言ってもいいぐらいじゃない?.黄色くなって,黄金の島」「そうですよね」
「はい着きました.黄金の島.いよかんめし.そこ上がっていきますよ.あ!いらっしゃった」「あら!」
「どうも.農家メシでございます」「すごい傾斜ですね」「そうなんですよ.きついですよ.でも,これ,まだ軽い方なんですよ.あんな高いとこでも,ミカン畑ですから」
「あの上もあるんですか?」「あれですよ.みんな」
「え〜」「プレゼント.プレゼントに,これを頭にどうぞ」
いきなり,バンダナ頂きました.
「こう?」「はい,そうです」
「頂きました.ありがとうございます.お父さんお願いします.お名前は?」「山内駿六いいます(いよかん農家59年)」
「駿六さん.おいくつですか?」「77」
「お母さんは?」「山内カネ子」
「カネ子さん.おいくつですか?」「72」
「お二人はこの島出身ですか?」「はい」
「あ,お二人とも---」「はい」
「じゃあ,昔から顔見知り?」「そうです」
「じゃあ,お互い知ってるし,分かった上で結婚やから」「分かった上というか,近所の人が,あそこに嫁さんいる---.いけやいけや,言うから来た感じ」
「そんな感じ?」
「黄金の島っていうネーミングがあるじゃないですか?いわれはなんですか?」「それはね.昭和30年頃に,みかんで(もうかって)黄金の島だった」
「やっぱりそうだろうね」「昭和30年頃に,ちょっと売れとった.みかんが,めちゃくちぇ相場が良くなったんよ」
「みかんや!ってなって」「うん.30年から50年ぐらいまで」
「20年ぐらい」「20年」
この島は,昔,みかんの栽培が盛んでした.「黄金の島」と呼ばれるぐらい,みんなが豊かだったんですって.
「そしたら,そのあとにね.みかんの400万トン時代が来て,大暴落」
「何ですか?400万トン時代って」「みかんが,400万トンも日本中にできたんよ」
「作りすぎたわ!」「作りすぎた」
「全員が,みかんや!みかんや!みかんや〜ってなったら,みかんが有り余ってしまって,もう---」「そうよ」
まさかのみかんの大暴落.
そこで島の人たちの多くは,いよかんに切り替えて頑張ってきたそうなんです.
「じゃあ,今日は,いよかんメシなんですけど,早速,お母さん.作って頂けますか?」
「うん.それでね.私んとこすっごく広かったけんね.男衆,女子衆,いっぱい雇っとうろ.ほんでね.このいよかん寿司をね」
「あら,いよかん寿司!」
「これは?」「ちりめん.ここは島だからね.だしは,お魚でするん.今日はちりめんでしましたけどね」
「え〜!」「珍しい」
料理1: いよかん寿司
材料: いよかんピール(200g),米(1升),お好みの煮た野菜(適量)
<合わせ酢>ちりめんじゃこ(50g),酢(180ml),砂糖(300g),塩(15g),だしの素(少々)
作り方:
(1)米は固めに炊き,お好みの野菜を煮て準備しておく.
(2)酢の半量に砂糖,塩,ちりめんじゃこ,だしの素を入れて合わせ酢を作り,砂糖が溶けたら残りのお酢を加える.
(3) 炊き上がったご飯に(2)を加えてよく混ぜ,お好みの煮た野菜を加えて混ぜた後,いよかんピールを加えて混ぜれば完成.
「いいわ〜」「ちょっとね.香りもいいでしょ?」
「香りもいいです」「ニンジンあまり入れなくてもね.ニンジンみたいできれいでしょ?」
このいよかんピールの作り方は,マーマレードの作り方とほとんど同じ.
煮込むときに,果肉を少なめにすればいいそうです.
料理2: いよかんピール
材料: いよかん(2個),砂糖(50g),レモン(1/2個)
作り方:
(1)いよかんをよく洗い,りんごの皮をむくように皮をむき,皮を千切りにする.
(2)(1)を沸騰したお湯で約10分茹でてから流水にさらし,アクを取り除く.
(3)いよかんの果実を取り出して鍋に入れ,(2)を軽く絞ったもの,砂糖を加えて水分がなくなるまで煮る.
(4)水分がなくなったら,レモン汁を加えて完成.
「いよかんを,もぎに来てくれる子たちにね」
「もぎるって--採りに来てくれる?収穫ね」「そう.採りに来てくれてる子供たちにね,こうやって食べるのよって教えてあげる」
「あ〜,教えてあげる」「食べて頂いて,もらって,頑張るぞ〜って気持ちになってもらわないと」
「頑張るぞ〜って気持ちに」「今日一日ね,キャリーにね,コンテナに,300〜500,いちにちもがな,いけないから」
「ようよね.聞きましたよ.ケースで300〜500」「たらたらしとったら,駄目よ」
「お母さん.元気ですね」「元気,元気」
「パワフルですね」「うん」「元気だけが取り柄です」
「いえいえいえ」「もう,おばあちゃんになりました」
「いやいやいや,かあちゃん.母ちゃんの元気がね.お父さんに,やっぱり,活力あたえてるのよ.ねえ」
いよかん寿司.完成したようですよ.
いよかん寿司に,魚のだんご汁となまこの酢の物.どれも,いよかんがアクセントになっている,カネ子さんお得意のお料理です.
まずは,畑でみんなに振る舞ったという,いよかん寿司から頂きましょう.
「これ,絶対うまいわ.どうぞどうぞ」
「あ!これね.お子さん喜ぶ」「でしょ?島のお寿司,甘いんですよ」
「甘いね.でも,おいしいです」「松山寿司は,大体,甘いんです」
「うん.うまい,うまい,うまい」
「お寿司って,地域地域で違うんですね」「違うんだわ」
魚のだんご汁は,いよかんで香り付けするのがポイントだそうです.
料理3: エソのだんご汁
材料: エソのすり身(100g),豆腐(20g),卵(1/2個),かたくり粉・塩(各少々),いよかんの皮(1片)
<すまし汁>塩・しょうゆ(各少々),水(400ml)
作り方:
(1)エソのすり身をよくすり,水気を切った豆腐を加えて混ぜ,なめらかになったら溶き卵,かたくり粉,塩を加えて混ぜ合わせる.
(2)鍋に水,塩,しょうゆを加えてすまし汁を作り,沸騰したら(1)をスプーンですくって落とし,浮き上がってきたら椀に盛り,千切りにしたいよかんの皮を乗せれば完成.
(番組では,いよかんの皮の部分をおろし器でおろして,汁に加えていました)
「あ〜,でも,今,すごい香りが立ってる」「香りがね,すごくいいから」
「いいお味」「いいでしょ?絶対おいしいの」
「このいよかん寿司,このご飯と,これが良く合うよね.すごい合う」「合うでしょ?」
「なまこもね,この果汁はね,いよかんの汁なの」
「いよかんの汁を入れてるんだ」「これをね,こうやってしぼって入れているの」
「へ〜」「だからね,やわらかいんですよ」
料理4: なまこの酢の物
材料: 赤なまこ(1本),大根(200g),いよかん果汁(大さじ5),酢(大さじ1),砂糖(小さじ2),いよかんの皮(少々) ※お好みで塩,しょうゆなど
作り方:
(1)なまこをよく洗い,半分に切り内臓を取り除く.
(2)(1)を薄く切り,さっと湯通しする.
(3)大根をすりおろし,少し水分を切る.
(4)いよかん果汁,酢,砂糖を混ぜて(3)に入れ,(2)のなまこも加えて混ぜ合わせる.
(5)いよかんの皮をすりおろして,(4)に乗せれば完成.
いよかんのさわやかな香りと,まろやかな味がポイントです.
「いいですね,こういう海を見ながらね.いいじゃないですか」「景色,最高です.ここは」
「景色,最高でしょ?」「ほんとです」
「贅沢ですよ.これ」「すごくね.いいとこなんです」
「さっき行ったところでね.ナミアビっていうアフリカのご夫妻の」「そうそう,石川君とこ」
「お子さん生まれてね.『島の宝』いうて,うれしいですよね.ああいう方が」「だから,この畑も,みんな,あの子にしてもらってるのよ,もう今」
「あ!そうなんだ!」「え!つくってもろたんですか?あの子.あの兄ちゃん.ご主人」「あの,兄ちゃんに,お前,やる気があるんだったら,じゃあ,貸してやるからって言ったの,お父さん?」「そうそう,そうそう」
「お父さん,いい!太っ腹」「ほいで,作るいう気力で来たんじゃきに,つくってもらわな,いかんけんね」
「ああいう子が,どんどん,どんどん増えたらいいですよね.いい感じで盛り上がってきましたね.島が」「やっぱりね.若い子がいないとね」
「そうですよ!家賃も安いって言うてたし」「そうそう.あのお家も全部,私のとこなの」
「あ!あそこ,そうなの?」「家も皆,家も皆」
「あのおうち,お母ちゃんとこの?いい人だな」「はい」
カネ子さん.デザートのいよかん餅を用意してくれました.
いよかんピールを混ぜてついたお餅に,白あんを入れて包んであります.
料理5: いよかん餅
材料: もち米(3合),いよかんピール(60g),白あん(300g),かたくり粉(少々)
作り方:
(1)もち米を一晩,水に寝かしておく.
(2)(1)をザルにあげ,いよかんピールを上に置き,20分ほど蒸らす.
(3)(2)が蒸し上がったら,餅つき機でついてお餅にする.
(4)あんこをまるめておき,(3)の餅に包めば完成.
「焼いた方がね,香りがすごく立つからね.いよかんの香りがするけん,いいんですよ」
「白いお餅.スイーツだわ.これ,お母ちゃん,スイーツだよ!」
「たくましいお母ちゃん.いろんなアイデア出してね.おいしいものいっぱい作って」
「これ,うまい!」
「伊予みかん,売らないかんけんね.伊予みかんのために,必死に頑張りました」
「頑張ってくれましたね!」
「お父さん,作るだけで,全然,売る気ないけんね」
「すみません.ほんとうに.でも,一生懸命に働いてるから,何か,趣味があったりとか,何か」「趣味は旅行」
「今まで,どこが良かったですか?」「私が良かったのはガラパゴス」「エンジェルの滝」
「ガラパゴス!」「お母ちゃん.こういうトカゲのでかいのがいる,ガラパゴス?」「ゾウガメさん」
「あの,ダーウィンの進化論の?」「そうそう,ダーウィン研究所おるんよ」
「ダーウィン研究所!は〜!で,滝?」「私は滝が趣味」
「ナイアガラの?」「エンジェルの滝」
「エンジェルの滝,どこ?何の国の?」「ギアナ台地」
「ギアナ台地」「聞いたことない.ビックリするな〜」「落差980メートルあって,滝壺のない滝」
「みんあ,何か,人生,楽しんでますね」「だから,相当,働いたんだって」
「ブーブー,ブーブー,言いながら,楽しんでますよ!」
頑張ってらっしゃるんですもんね.
島のまるごといよかんメシ.ごちそうさまでした.
「さあ,梅沢さん.松山のいよかん」「いいね〜」
「いいですね」「いや,私もね.初めはホントに酸っぱいな〜って思ってましたけど」
「1軒目はホンマ,『酸っぱい甘い,酸っぱい甘い』ってずっと言ってましたけど」
「でも,いろんなお料理に,やっぱり合うね」
「合います. でも,何か,ほんで,人柄もいいし,みんな,一生懸命頑張ってるから」
「いや,人柄いいでしょ」
「応援したくなるし.ちょっと何か,今回は,そういう農家というか農業の,何かいい話で---」
「心意気を感じましたね」
いよかん.皆さんはどうやって楽しみますか?
Angel Falls Facts and Information - Angel Falls Venezuela Google マップ