全国のいよかんの9割以上が生産されている愛媛県.中でも松山市は一大産地.最も多い品種,宮内いよかんの発祥の地でもあるんです.
そんな松山市で頂く農家メシは,こちらの三つ.
▽1軒目「名人が教える!オイシイいよかんの見分け方」
「あっ,これは知りたいね.やっぱ,ケツじゃないですか?」
「ケツなのか,うらっかわ----頭なのか」「やっぱ,食いもんでも女でも,ケツが大事ですからね」
「下品な言葉やな」
「ナミビア?」
「ご夫婦,ナミビアの方なのか,何なのか.
▽3軒目「黄金の島名物!まるごといよかんメシ」
「若いな」
苦手なのにテンション高いですね.梅沢さん.
まずは,
1軒目「名人が教える!オイシイいよかんの見分け方」
「いよかん,どんなふうに作ってらっしゃるのか.いくつぐらいから,いよかんが作られているのか」「あ〜,それ,興味ありますね」
「ちょっとね」
さあ,1軒目の農家さんに到着です.
迎えたのは,いよかん農家二代目,一色悟さん,妻・留實(るみ)さん.
「もう,ここで,何年,いよかん作られてるんですか?」「え〜っと,45年あまり」
「45年!」「はい」
一色さんのいよかんは,おいしくて,見た目も美しいことで有名.農林水産大臣賞をはじめ,沢山の賞を受賞している,いよかん名人なんです.
では,名人の畑を見せていただきましょう.
この山道の先に,畑があります.
「うわ,きれいですね.景色もいいですね」「景色はいいですけど,これ,あんた,収穫するために,ここ通って,収穫したもの運ぶんでしょ?」
「大変ですよね〜」「これがいよかんです」
「え〜,きた,いよかん.いきなり登場,でか!」「でかいな〜」
「でかいっすよ」「あ〜立派だ」
「立派立派」「ねえ」
ホントに立派.それにしても,いよかん畑って,すごい斜面にあるんですね.
「でも,なかなか.今,しゃべってるだけでも,かなり,脚に負担が来てるんですよ.何か,滑りそうな感じになるけど」「いやいや,私,この体勢でないと」
「駄目ですか?」「この角度ですから」
いよかんの栽培に適しているのは,こうした斜面.平坦な場所に比べて,太陽が当たりやすく,水はけがいいからなんですって.
「いよかんは,『色よし,味よし,香りよし』といいまして」
「『色よし,味よし,香りよし』.なるほど.ちょっと,じゃあいいやつを.梅沢さん,収穫させていただいていいですか?」「とってみますか?美味しいと思うやつを」
「どうぞ,梅沢さんが美味しいと思うやつを」「あんまり遠くに行ってもあれですから,どこでもかまいません」
「これは,いい顔してるんじゃない?」「いいですね.いいと思いますよ」
「これこれこれ」「初いよかん」
「いいですか?(収穫して)おやじさん,どうですか」「あ,いいですね.で,もう少し,こう短く」
「ちょっと,最初,長めに切って」「あ,短すぎた?」「ああ,いいですね.一度切りで上手に」
「あ,上手に,一度切りで上手」「上手上手」
早速,味見したいんですが,もぎたてはあまり美味しくないんだそうです.
「今すぐ食べても,あまり味は濃くない.収穫してから,2週間か3週間,貯蔵庫で追熟させる.更に熟すようにして,お店に並ぶ」
「え,これ,だから,収穫せんと,2週間,木に置いておくのと,また,違う?」「違います.違います.酸味が木の上では抜けきらない」
「あ〜」
いよかんは,収穫してから出荷するまでに,2週間以上貯蔵します.木からもいで,寝かせておくことで,酸味が抜けて,色づきもよくなり,甘くておいしい,いよかんになるんですって.
1週間貯蔵しただけで,こんなに違うんですって.
食べ頃には,まだちょっと早いんですが,1週間貯蔵したいよかんをいただきましょう.
「大丈夫ですか?」「うわ〜」「大変でしょ?」
「大変ですよ.(なかなか皮がむけない)これ---ようやったわ.これ,こたつでようやりました.こうやってね.こうやって食べました.こうやってこうやって.こうこうこう.よう,これ,やりましたもん.ホンマに.これ,食べながら,よう,テレビ見てた.子供の頃に」
「おいしい!」「そんなに酸っぱくないですね.甘い!」「大丈夫です?」「いいですね(といいながら,酸っぱそうな顔)」「はははは」「でも,甘いです」「あははははは」
「酸っぱいでしょ?酸っぱいでしょ?」
ホントに酸っぱさに敏感ですね.梅沢さん.
「面白い.2019年.リアクション芸人になりましたね」
「甘い?」「いや,甘いです」
「酸っぱいでしょ」「酸っぱい」「ははははは」
それでは,美味しいいよかんの見分け方,教えていただきましょう.
「まず,色が一番確かなんですが,その次に大事なのが,形」「形」
「こういうのがあると思うんですが.(手に取ったのは,頭が突き出たような縦に長いもの),腰高といいます」「腰高ね,はい」
「横より縦が長い.こういうのが,果汁が淡泊なんで」「なるほど」「腰高はあんまり---」
「淡泊な味.いい形は,,あの---.私がオススメなのは,平張り(ひらばり).これですね」「きれいな形だ」「横に広がっている方がいいってことですね」「こうやって比較すると分かりますね」
(腰高より)平張りの方が,味が濃くて,おいしさが長持ちするんだそうです.
輪切りにすると,平張りの方が房の数が多いのがわかります.(番組映像では,平張り12房.腰高9房)
一般的に房の数が多いいよかんは,美味しいと言われているんですって.
ここで,酸っぱいのが苦手な梅沢さんに,オススメのひと品.
「乳酸飲料飲まれます?」「はい」
「じゃあ,少し」「すいませんね,おかあさん」「何か,テーブルの下にいろんなものがあって.すごうすね.何か,CAさんみたいですね」(笑い)
「いよかんCAさんみたいで,何か,いろんなもんあって出してくるんですよ」
「ふだんね,あの,これ,ジュースがちょっと酸っぱかったら,私は,あの,カル--(咳払い),乳酸飲料を」
すいません.NHKなんで,気を遣っていただいて.
いよかんの果汁を乳酸飲料で割ります.
▽料理1: いよかんジュース
作り方:
(※お好みで氷を入れる)
「どうぞ」「乳酸飲料.ネーミング変えてくれましたよ.いよかん乳酸飲料」
「おいしい!」「いけましたか?」「乳酸飲料,最高」(大爆笑)
色よし,味よし,香りよし,のいよかん.
ごちそうさまでした.
付録
愛媛県の柑橘類1
愛媛県は,柑橘類生産,全国1位.
温州ミカン生産トップは和歌山県ながら,伊予柑など“中晩柑( 1月から5月ごろに収穫される、温州みかん以外の柑橘の総称)”生産は断然トップ.
結果として和歌山県を僅差で押さえ,柑橘類生産,全国1位となっています.
https://www.pref.ehime.jp/h35500/kankitsu/toukei.html