連休の鎌倉.混雑を避け,おんめさま(大巧寺)の小径を夕刻訪れると,黄色い小さな花に出会いました.
マンシュウキスゲとのこと.
黄色の美しい花です.
ワスレグサ属の花で,同属には,よく知られたニッコウキスゲ(ゼンテイカ),ヤブカンゾウ,ノカンゾウなどが含まれます.
狭義の「ワスレグサ」は,ヤブカンゾウ,ノカンゾウなどのHemerocallis fulva L.を指すとのことですが,
ウィキペディア情報によれば,広義の「ワスレグサ」は,ワスレグサ属の植物全体を指すとのこと.
このやや頼りないウィキペディア情報を信じれば,このマンシュウキスゲもワスレグサと呼んで間違いではないことになりますね.
勿忘草がDon't forget meの和訳であるのに対し,ワスレグサは中国語の「萱」に由来した名前.
字源(角川)
萱
形声.艸と,音符宣(セン→クヱン)とから成る.
意味
わすれぐさ.しなかんぞう.ユリ科(現在はススキノキ科)の多年生草本.これを食するとうれいを忘れるという.忘憂草.
〔嵆康・養生論〕萱草ハ忘㆑レシム憂ヒヲ
(なお,「萱」は,国字としての訓は「かや」.
⇒日本国語大辞典 萱かや 語誌:
「萱」は本来、ユリ科の植物カンゾウ、一名ワスレグサで、「かや」の意に用いるのは誤り。「和名抄」 「名義抄」などに「かや」とよむ文字は「萓」。字形が似ているところから、後世誤ったもの。)
ノカンゾウは,山菜としてよく食べられています.
ノカンゾウ(ヤブカンゾウ)の採取方法とレシピ | アウトドアハッカー
カンゾウ(萱草)の時期・採り方・食べ方・レシピ・栽培方法 | 山菜図鑑
(台湾ではホンカンゾウの花の蕾を干した「金針菜」が良く知られていますね)
マンシュウキスゲも食べられるのでしょうか?よく分かりません.
マンシュウキスゲは
キジカクシ目 Asparagales,ススキノキ科 Xanthorrhoeaceae,キスゲ亜科 Hemerocallidoideae,
ワスレグサ属 Hemerocallis
マンシュウキスゲ Hemerocallis lilioasphodelus L.
ワスレグサ属には,ワスレグサ(ノカンゾウ,ヤブカンゾウ,ハマカンゾウ等)の他,ユウスゲ,ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)などがよく知られています.