若いミュージシアンとその母親を逃がすための基金を立ち上げて,資金集めをしています.彼らは今,ベルリン近郊にいます.どこに暮らしているかというと,ロシア人家族の家です.かつて,ソ連から移住した芸術家です.ウクライナ人ではなく,ロシア人が彼らに食べ物を与え,アパートの一室を提供しています.これが戦争を憎み,自由と平和を望む人たちの連帯です.イリヤ&エミリア・カバコフ夫妻

イリヤエミリア・カバコフ夫妻 の言葉 NHK日曜美術館「美は語る 激動のウクライナ」より 

イリヤエミリア・カバコフ夫妻(現在美術アーティスト)(ニューヨーク在住)

(生誕 ウクライナ ドニエプロペトロフスク(国籍 ロシア)

 

 

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若いミュージシアンとその母親を逃がすための基金を立ち上げて,資金集めをしています.これまで,ドニプロのいくつかの家族を,ポーランド経由で逃がしました.私が出向くのではありませんが,この資金集めには,本当に多くの人が賛同してくれました.

ある十五歳の少年は,母親に「必要なものをまとめなさい,今夜出発よ」と言われて,なにを持ったと思いますか.ドロンボーンです.ミュージシャンだから.着替え一着とトロンボーンだけ.それが彼にとっての大事なものなのです.

彼らは今,ベルリン近郊にいます.どこに暮らしているかというと,ロシア人家族の家です.かつて,ソ連から移住した芸術家です.ウクライナ人ではなく,ロシア人が彼らに食べ物を与え,アパートの一室を提供しています.これが戦争を憎み,自由と平和を望む人たちの連帯です.

アートにはいつだって果たせる役割があります.非常に大事なことです.

文化に貢献している人,教養があり,より良いものを愛するような人は,絶対に戦争などしません.必ず会話します.音楽や詩や文学や踊りに携わる人,アーティストなどは,芸術を通して会話します.言語すら必要としない.それが重要なことなのです.

 

「美は語る 激動のウクライナ」 - 日曜美術館 - NHK

ウクライナへの思い イリヤ&エミリア・カバコフからのメッセージ - 日曜美術館 - NHK