先日,鎌倉海蔵寺で,きれいな赤い実をつけた小さな植栽に出会いました.
調べてみると,ガマズミ.
庭木としても広く植えられていると聞いていながら,名前を一致させて見るのは初めて.
同じ仲間の中でも,特にきれいな赤のように見えます.
そして,今日おんめ様に行って,ここにも在ったことを知りました.先日も来たばかりなのに.
このところ買い物ついでの早足の散策で,見逃していた.心の余裕が必要!
こちらの方が大きな木でしたが,葉の色が変わりはじめていて,実の美しさは,バックが緑色の海蔵寺に軍配.
ガマズミ.
濁音が二つも入った奇妙な名前に聞こえます.ガマは「鎌の柄に使うほど堅い木だから」,ズミは「=酸っぱい.実の味」との説があるそうです(ニッポニカ.ガマズミとは - コトバンク ).
酸っぱいけれど、熟した実は食べられる!
ガマズミは
マツムシソウ目 Dipsacales,レンプクソウ科 Adoxaceae,
ガマズミ属 Viburnum
ガマズミ属としては,サンゴジュ,オオデマリがよく知られています.
オオデマリは園芸種で,その季節には立派な花をあちこちで見かけますが,実がなるかどうか私は知りません.
サンゴジュの実の形は,ガマズミそっくり.最近見かけないと思っていましたが,先日英勝寺でみつけて,子供の頃思っていたより美しい実だと再発見.
我が家にあるビバーナム・ティヌスも同属.こちらの実は赤くなりませんが,地味ながらよくみると美しい.木の姿はサンゴジュはもとより,ガマズミよりも美しいと思います.
同じく同属のセイヨウカンボクは,花や実を楽しむ庭木として,ヨーロッパでかなり人気があるとか.ウィキペディアにあった雪の中のセイヨウカンボク (Viburnum opulus) を見ると,植えてみたくなりますね.
ウクライナとロシアでは,Viburnum opulusの赤い実が,伝統的な民俗文化の重要な要素となっているそうです.
英語版ウィキペディアの解説は次の通り(DeepL 翻訳).
ウクライナでは,Viburnum opulus(kalyna)は国のシンボルとされており,コリャーダ祭や少女の愛と優しさの概念の象徴とされ,クライナの伝統的な花輪の重要な要素となっています.
ロシアでは,ビバーナムの果実はカリナ(калина)と呼ばれ,国家の象徴となっています.カリーナはロシア語で「赤熱させる」を意味するkalit'またはraskalyat'に由来します.ロシアではベリー類は常にエロティックなシンボルであったため,ベリーの赤く燃えるような色はロシア文化において美を表し,甘いラズベリーとともに美しい乙女の情熱的な愛を象徴しています.Viburnum opulusはまた,ロシアの国家的な装飾用木画のハンディクラフトスタイル「ホクロマ」の重要なシンボルでもあります.
我が家の秋の花たち.
サルビア,クジャクアスターが大きく育って庭を埋め尽くしているようにさえ目ます.
マンリョウの実は,まだ青いまま.
ナンテンは少し色づいてきました.