NHKスペシャル「新型コロナ“第3波” 危機は乗り切れるのか」
NHK総合1 2020年12月13日 午後9:00 ~ 午後9:50 (50分)
「新型コロナ“第3波” 危機は乗り切れるのか」 - NHKスペシャル - NHK
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大阪,"命をめぐる選択” 迫られる患者と家族
全国に広がる第3波.大阪も自衛隊の派遣が決まるなど,これまでにない深刻な事態に直面しています.
電話する病院職員「先ほど葬儀屋さんからご連絡いただいて,明日の午後---」大阪市十三市民病院,高齢の患者が相次いで亡くなっています.
感染防止の袋に収められた遺体.
先月以降,12人にのぼります.
病院では,入院する患者や家族に対し,もし危険な状態になったら,人工呼吸器などの高度医療を希望するか,確認しています.
スタッフ「(意思確認に)今から入ります」
望まない場合は,できる限りの治療をしますが,亡くなる人もいます.
この日も,人工呼吸器などの装着を望んでいなかった高齢の女性が亡くなりました.
感染防止の袋に収めるスタッフ「真空にせなあかん.ごめんね」
感染対策のため,家族は看取ることができません.
こうした中,医療現場以外でも,感染する前から延命治療について意思確認が始まっています.
(映像 介護老人保健施設 竜間之郷/大阪大東)
81人の高齢者が暮らす介護老人保健施設です.
「おじいちゃん」
父親が入所することになった女性です.父親は91歳.認知症です.
「しんどない?大丈夫?」「もうちょっとしたら,帰れる?」「うん」
入所したこの日,仮に感染した場合のことを考えておくよう告げられました.
施設スタッフ「高齢者施設で新型コロナ感染症が発生すると,死亡率が高くなります.このような状況になった場合の延命治療について,当施設入所中の期間に考えていただけたらと思います」
家族とも相談し,延命治療はできるだけ行いたくないと考えている女性.新型コロナによって,命をめぐる思い選択が迫られています.
「難しいですね.どっちが正しいともどっちが間違っているともいえないですし,ましてや本人の選択の意思がもう無いというか,もう意識が無くなって,あとは家族に託されるわけですので,---」
武田キャスター「高齢者の感染が夏の第二波の2倍にものぼっているというデータもあるわけですけれども」
続く