COOL JAPAN〜発掘!かっこいいニッポン〜 NHK BS1
「世界を変えたニッポンの大発明スペシャル」
MC 鴻上尚史 (演出家・作家)
MC リサ・ステッグマイヤー (タレント)
COOL JAPAN〜発掘!かっこいいニッポン〜 - NHK
世界を変えたニッポンの大発明 4
「さて,トップスリーの発表の前に,こちらをご覧ください」
やって来たのは,大阪にある創業87年,社員135人の会社.
発明で有名な会社を訪問.
取材者「今日はよろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
勤続35年の原守男さんです.
原さん「どうぞ入ってください」
案内してくれたのはショールーム.原さん自慢の商品が,およそ600点,展示されています.
原さん「まず紹介しますのが乾電池のアダプターになります.
旭電機化成株式会社・・・自社ブランド「スマイルキッズ」 単3が単1になる電池アダプター
単3電池があります.単3電池をアダプターに入れますと,単1電池になります.おうちで単一電池をお買い置きは,ほぼ,どこの家にもないと思うんです」
東日本大震災の時,懐中電灯の単1電池が不足.大いに役立ちました.
原さん「もう一つ自信作をご紹介させて頂きます」
何の変哲もない容器ですが---
蓋の裏にトングが.
http://www.smile-asahi.co.jp/atn-01.html
このユニークさがバカうけ.今,人気の商品なんです.
奇抜な発想で,次々とユニークな商品を生み出す会社.
原さん「あっこのは,ちょっと一味面白いから買おうかという,その商売の世界ですね.そこが僕らの生きる道かなという」
旭電機化成株式会社・・・自社ブランド「スマイルキッズ」スマイルキッズ商品 なにわのエジソン串抜き皿
旭電機化成株式会社・・・自社ブランド「スマイルキッズ」スマイルキッズ商品 しっぷ貼り ひとりでペッタンコ
しかし,ヒット商品ばかりではありません.
向かったのは,全く売れなかった商品を展示している失敗部屋.
原さん「これは駐輪場で自転車を発見する商品」
この笛で吹くと自転車に取り付けたセンサーが反応.と音と光で知らせてくれる仕組みです.
原さん「ところが,自転車置き場はだだっ広くて,ものすごく強く吹かないとセンサーに到達しない.1mぐらい近くまで行かないと---.1mやったら,見えてますやん」
こちらは,日焼けが気になる女性をターゲットにした紫外線測定器.
お出掛け前にこうして測ると,5段階で紫外線の強さを表示.この日はやや弱めのレベル3.
原さん「今日は陽ざしがましなんで,ちょっと薄めの化粧にしようとか---.まあ,そういうのを考えて頂くために作ったんですよ」
しかし,これ,創業以来,最も売れなかった失敗作.
原さん「なんでや?と.女性の方に作ったあとで聞いたんですよ.作ったあとに.『そんなん,空見たら分かるやん』」
なぜ失敗作を展示してるんでしょうか.
原さん「完全に忘れてしまって,同じ失敗をまたやることがいくらでもあるんですよ.
残しておくと,『ああ,これがこういう理由で売れへんかった』と.例えば,時代に合ってなかったろか,ユーザー目線がずれとったとか,失敗っていうのを,怖さをどこかで意識しながら,製品開発をする」
会議で議論されるアイデアは,年に200以上.その内,ヒットにつながるのは1つか2つだといいます.
失敗を糧に商品を開発し続ける日本の企業.
いかがですか?
「何か,コントみたいだな」「ツッコミとね」
「いや,もう,オートマチック,ボケ,ツッコミ,1人で.
すごいな.さあ,どう思う?フラビオ,どうでした?これ」
フラビオ(イタリア)「面白い会社ですね.でも,カメラ付き携帯もこうして生まれたんだと思う.1000ぐらい作った中の,2つか3つだけが成功するんですよ」
「まあ,そうだね.大阪系はね,カラオケも,回転ずしも,それからカップラーメンも,全部,大阪からですから.ラシ,どうですか?」
ラシ(インド)「発明は,日本人の血の中に入ってるんです.1つ発明すれば次の発明.どう改良するかを常に考えている.だから,日本人は奇抜な発明をするんですよ」「なるほどね.ヘザーは?」
ヘザー(アメリカ)「これって珍道具(Chindogu)みたいね.海外のネットですごく人気なの.日本をよく知らない人でも,珍道具はよく知ってるわ」
「お〜そうですか」
「そうなんです.今,ヘザーさんも言ってくれたんですけど,今,ネットで日本の奇抜な発明品が話題になっているんです.“珍道具”で“Chindogu"と呼ばれるものが,こちらなんです」
こちら,ヘルメットについた吸盤を電車の窓に固定.隣に寄りかかることなく熟睡できる居眠りヘルメット.
続いては,花粉症の人に朗報.いつでもどこでも,鼻がかめる頭上鼻かみ器.
トモ(テツandトモ) 公式ブログ/『珍道具』紹介(^O^) 。 - GREE
SNSでは,Chindoguと呼ばれ,話題になっているんです.
販促レポート:海外でもほのぼの、日本人の発明家が考案した珍道具
「これさあ,日本人は本当にこれ使ってると思ってるのかな?それともジョークだと思ってるのかな?」
ヘザー(アメリカ)「日本人は本当に使ってると思っている人はいます.『違うよ』と言っても信じてますね」
「あ,そう」
ジェシー(アンゴラ)「実は,私もそう思っていたんです.多くの日本人は珍道具を使っていると思っていたんです」
「えっ.ウィリーはそういうイメージあるのかね?」
ウィリー(インドネシア)「インドネシアでも,本当に使ってると思われてます.だって,日本人は奇抜でしょ?だから,日本では,珍道具は普通に買えると思ってます」
「そうか,インドネシアの人に思われてんのか.どうして?」
フラビオ(イタリア)「日本では普通のものでも,他の国では違って見えることがある.だから,私たちには珍道具も本当のことだと思えてしまう」「なるほどね」
ラシ(インド)「日本人は何でもできる.どんな問題も解決策を見つける.そういうイメージがあるからよ」
「そうですか.はい.さあ行きますか?」
「はい.さあ,いよいよトップ3の発表です」
(続く)