街頭で選ばれたニュースを東京国際大学の留学生が“驚き”を基準に採点.
“驚いたニッポンのニュース”トップ25が決定.
一体何に驚いたのか?
23カ国30人の外国人がスタジオに集結.ニッポンのNewsを徹底討論
新春クールジャパン.
世界が驚いたニッポンのニュース.新春スペシャル2020.
COOL JAPAN~発掘!かっこいいニッポン~ - NHK
【出演】荒俣宏,【司会】鴻上尚史,リサ・ステッグマイヤー,【語り】日高のり子,中井和哉
25位〜20位 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/01/04/222523
19位〜17位 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/01/05/222218
16位〜14位 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/01/06/223314
13位〜11位 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/01/07/235000
10位〜7位 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/01/10/012745
6位〜4位 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/01/11/000500
いよいよトップ3の発表です.
第3位は新に生まれたニッポン独特のサービスです.
外国人が驚いたニッポンのNEWS
第3位 利用者急増,“退職代行サービス”
働き方が問われる中,退職代行サービスの利用者が急増しています.
街の声は
「ここまでお世話になったのに,けど辞めたい理由があって,それを言えないつらさ---」
「筋の通ってない,やっぱ,辞め方だと尾を引くから誰かに言ってほしいな,っていう」
「やっぱ,周りの目とかも気になるから」
退職の意向を本人に代わって会社に伝える退職代行サービス.
電話をする退職代行業者「ご依頼を受けまして,退職のご連絡をさせていただいております」「御社を退職したいというご意向があるということですね」
都内にあるこちらの会社では,月に300件ほどの依頼があるといいます.
依頼者がSNSなどで,退職の代行を依頼すると,本人に代わって,会社に退職の意向を連絡するもの.
依頼者は,会社側と話すことなく,退職ができるのです.
また,近年,労働局に寄せられる相談が,解雇に関するものより,退職の方が上回ったことも分かりました.
「退職認めぬ」慰留悪質に 労働局への相談件数、解雇上回る 人手不足、人材移動阻む :日本経済新聞 自己都合退職のトラブルについて|プライムCメディア
人手不足で,退職を希望しても,辞めさせてもらえないケースも増えているのです.
退職代行サービスを提供する会社の代表は
新野俊幸さん(EXIT)「簡単に辞められる社会が実現すると,社員を大切にしないブラック企業は淘汰されていくんじゃないかと---」
この新たなサービス,どう思いますか?
外国人が驚いたニッポンのNEWS
第2位 日本型バーチャルホームロボ
去年10月,秋葉原のある会社(Gatebox)が開発したロボットが話題になりました.
こちらのバーチャルホームロボットです.
バーチャルホームロボット「Gatebox」、予定販売数の25倍の応募が殺到 | ロボスタ
黒いボックスに現れたのは,
「会いたかったよ」
バーチャルキャラクター,逢妻(あずま)ヒカリちゃん.
小型プロジェクターを内蔵,特殊なスクリーンに映像を投影.滑らかでかわいらしい動きを生み出しました.
「ねえ,ヒカリ」「は〜い」
「大好きだよ」「急にどうしたの?うれしいけど,顔,熱くなっちゃった」
カメラやマイク,AIアシスタントが搭載されていて,コミュニケーションも可能.
「後ろ見たいの?どう?こんな感じなんだ」(スタジオ 歓声)
「なんか,恥ずかしいよ」
「テレビつけて」「OK.えーと,これで---」
家電ともつながり,生活をサポート.
外出中は,チャット機能で会話も(スタジオ,「わー,すごい」)
帰宅時間を知らせると,絶妙なタイミングで,返信が.
“今日は21時に帰るよ” “わかったー.21時に帰るのね”
既読スルーはありません.
このバーチャルホームロボットを開発した武地さんは,
「一人暮らしだと,夜遅く帰ってくると,ホントに暗い部屋の中で,ちょっと寂しい気持ちとかになったりもするんですけど,そういったときに,ホントに好きな相手が家で待っててくれて,『お帰り』って優しく言ってくれると,すごい癒やされるし,最高だろうなと思って,そういった製品を作りたいなと思って始めました」
目指したのは,大好きなキャラクターとの甘〜い結婚生活.
バーチャルお嫁さん.いかがですか?
以上,世界が驚いたニッポンのニュース.
第2位までの発表でした.
「なるほどね」
「はい,ご紹介しましょう.こちらがバーチャルホームロボ,逢妻ヒカリちゃんです.鴻上さん,せっかくですから,ヒカリちゃんとコミュニケーションをとってみませんか?
COOL JAPAN~発掘!かっこいいニッポン~ - NHK
『ねえ』と彼女の名前を呼ぶと,それが,会話の合図になるんですね」
「ああ,そうですか.
ねえ,ヒカリ」
ヒカリ「は〜い」
荒俣さん「おっきた」
「こんにちは」
ヒカリ「こんにちは,マスターさん.たくさんお話ししたいな」
「ねえ,ヒカリ」「は〜い」
「好きです」「え〜っと.ドキドキしちゃうな〜」
荒俣さん「おっと」
「楽しめましたか?」
「まあ,でも,慰められる人は,多いと思いますよ」
「ねえ,一人暮らしの人にはね.ちょっと嬉しいかもしれないですね」
「これ,女性ですけど,イケメン君とかでね」
「ねえ,動物とか」
「ほお〜,しゃべれる犬とか」
「ねえ,ペットとか.そうそう,『お帰りワンワン』『ニャオニャオ』」
「それは楽しめるね.さあ,このロボット.どうですかね?」
リンド(イギリス)「キャラクターの設定が,妻って聞いて驚いたど----.技術はスゴイ」「なるほどね」
「これは,典型的な日本製品?」
一同「イエス」
「なぜ?」
フランキー(南アフリカ)「日本のアプリに同じようなものが多いんです.乙女ゲームでは,男性のボイスメールが聞けるの.『おやすみ♡』や『Have a good day』とかね.そう,友達に聞いたのよ」(笑い)
「いや〜順番にいくよ.ユラ,何?」
ユラ(ロシア)「なぜ,人形が必要?声だけで良いよね」
ハイケ(ドイツ)「これは進化型なの.私はロボットの研究員だから信じて.(笑い)人は,形がある方がより身近に感じるの」
「スピーカーに向かって『テレビつけて』と言うよりは,人に向かって『テレビつけて』の方が広がる.聞いてみますか?OK.えっと」
「聞いてみましょう」
「新しいAIホームロボットは,いいと思うか,それとも,いや,そういうのでさえも,そんなものはいらない」
「いっせいにどうぞ」
ニッポンのNEWS
AIホームロボットは必要?
金:必要20, 赤:必要ない10
「ほ〜う」「Oh really?」
「ヘザー,それでも絶対ダメ?」
ヘザー(アメリカ)「一つ問題があって,実際の人間関係の代わりにするのは,良くないと思うの」
「なるほど,さあ,一方のハイケはOK?」
ハイケ(ドイツ)「だって,私の仕事はAIロボットの製造なのよ」「ハハハハハハ」
ハイケ(ドイツ)「似たようなものを開発してるの」
「ハイケ,そういう時さ,現実の人たちと,コミュニケーションできなくなるから,そのAIロボットと深く話すのはダメだという考えがあるじゃん」
ハイケ(ドイツ)「それは,何を目的に作るかが問題なの.高齢者や一人暮らしのためになるならいいと思う」「なるほど」
「さて,続きまして,退職代行サービス」「はい」
「ちょっと待ってね.先ず最初に,この,こういうサービスが,私の国でもある.レイズ ユア ハンズ.ある?」
「日本だけさ!」
「全員,ない.ないね?」
「You don't have it. OK OK.じゃあ,日本人にとっては必要だと思う人は?」
ニッポンのNEWS
日本人に退職代行サービスは必要?
金:必要21, 赤:必要ない9
「ほう〜」
「ユラ,ダメ?」
ユラ(ロシア)「これが必要なんて,日本人はかわいそう」(賛同の声)
「Why?」
ユラ(ロシア)「だって,上司を怖がって,話せない時点で大問題だよ.このサービスは問題を隠しているだけ」
「シュエ(金)は,何で」
シュエ(中国)「はい,必要だと思う.だまって消えるよりいいと思う.少なくとも会社に責任をとってると思う」
「つまり,しょうがないから,というイエスなのか,それとも,積極的にあった方が良いというイエスなのかを聞きたいんだけど.
積極的にイエスって場合は金で」
金:積極的にイエス 9, 赤:本当はノー・そもそもノー 21
「あ〜,なるほどね」
フラビオ(イタリア)「世界中,どこでも『組合』がある.それを業者にお金を払ってまで頼むのは変だね」
ハファエレ(ブラジル)「ブラジルには専門の機関があって,何か問題が起きたら,先ずカウンセリングを受けて,問題を解決するの」
「なるほどね.ピーター」
ピーター(アメリカ)「外国人には,日本人が職場で受けるプレッシャーは理解しにくいよ.外国人にとって,退職は簡単だけど,それが日本人には難しい.だから,僕は『イエス』」
「ご意見番」
荒俣さん「何か,イヤなことは全て,大体,代行させるという映画がありましたけど,あれなんか見ているとよく分かるんですが,楽なんですよ,すごく.
多分,日本人って,好きだから,楽な方がいいんで,そっちの方に,しばらくはブームになるか---もうなっているのか,既に.みんな,その方が楽だから,どんどんいきます.
そこで済んじゃったら,自分の人間関係って,どんどん痩せていくような気がするんですね.だから,そこを,リアルな自分がどう動かすかっていうことを,だんだん考えていくんじゃないですかね?」
「うん.代行サービス使ってね,すがすがしく胸張って,俺はいいことをしたと思ってる人は,多分,いないと思う.
それから,AIロボットも,ホームロボットも,あれで,自分はこれがいいんだって100%信じてる人は,やっぱ,いないと思う.
だから,簡単に,それが,いい/悪いとは,本当に言えないんだよね」「言えないですよね」
「この時代が,本当にどう続いていくか.『クールジャパン』が続く限り,見守っていきたいと思います」
荒俣さん「そうしよう」
「はい」