二軒目
▽女手ひとつできゅうり作り!「かっぱのカルテット巻き」
迎えたのは佐藤滋子(よしこ)さん,夫の広市さん.女手ひとつってことでしたけど--
yachikusakusaki.hatenablog.comhttps://www.amazon.co.jp/NHKBS 番組紹介 - 梅沢富美男と東野幸治のまんぷく農家メシ! - NHK
ところで,カッパのカルテット巻きは?
「カルテット巻きって,なんとなく想像はつくんですよ」「えっ.うそ」
「だってカルテットだから4つでしょ.カッパ巻きプラスきゅうり以外にあと3種類を混じって,こう巻き寿司みたいにしてんのかなと思ってるんですけど」
「そこまで読まれちゃったルね」「いやだいたい分かりますよ」「テレビ見ている人はみんな分かってる」「駄目押さない!」
「そうか,じゃああれだったね.つまらなかった----」「そんなことない,そんなことない」
さて,想像通りのお料理なんでしょうか?
「あ〜,来ました.カッパのカルテット巻き」
「これは何が入ってるんですか?」「中身がこちらになります」
「きゅうりと---?」「きゅうりと,きゅうりと,きゅうりと,きゅうり」
「え〜!」「なるほど,漬け物ですよ,これ,ほら」
「ちょっと,これはビックリです.きゅうりでカルテットにしてるんですか?それは気づかなかった」「気づかなかった」
「もう,元気出してもらっていいですか?」(笑い)
「いやこれやられましたよ.すべて,きゅうりづくしですよ」「不思議やわ---,きゅうりのカルテット巻き」
「いきますよ.口ん中に,いろんなきゅうりが,きゅうりの兄弟がいっぱいいる」
「あま〜いきゅうりがいてますね.あ〜ショウガの香りもいい.いいです.いいです」
気になるのが,つくだ煮としょうゆ煮.(あとは,塩もみと生きゅうり)
▽きゅうりの佃煮
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材料(作りやすい分量):
きゅうり---5本,しょうが---20g(ポイント!),A〈酒---60ml,砂糖---40g,しょうゆ---70ml〉,白ごま---10g
作り方
1.きゅうりを小口切りにして塩もみをし,水気を切る.
2.鍋にきゅうり(1.)と,皮をむいて薄切りにしたしょうが,Aを入れて,弱火で水気が飛ぶまで15分ほど煮る.
3.最後に白ごまを混ぜて完成.
▽きゅうりのしょうゆ煮
材料(作りやすい分量):
きゅうり---5本,A〈酒---50ml,酢---50ml.砂糖---50g,しょうゆ---40ml〉
作り方:
1.鍋に,斜め切りにしたきゅうり,Aを入れる.
2.弱火で水気が飛ぶまで30分ほど煮たら完成.
▽かっぱのカルテット巻き
材料(太巻き一本分):
のり---1枚,酢飯---150g,きゅうり(生)---縦切り1/4本分,A(小口切りにし,塩もみしたもの)・B(つくだ煮)・C(しょうゆ煮)---各約30g
作り方:
1.のりに酢飯を敷き,きゅうりを,A,B,生,Cの順番でのせ,巻いていく.
このカルテット巻きには,滋子(よしこ)さんがつくった物語があるんですって.
「やっぱり黒いこののりは,お父さん.白い酢飯はお母さん」
「きゅうりは?」「世の中にもまれてるかっぱちゃん」
「奥さん変わってますよね?」「えっ.---4兄弟らしい」
「カッパの4兄弟です」「カッパの4兄弟」
「この子はもまれてきたんだけど」「つくだ煮ね」
「ショウガ子ちゃんと出会っちゃったから---」「ショウガ入ってるんですか.なるほど,男女交際してるんですね」
「そこに,ぱりっと」「まじめな長男」
「いや,これ,次男」「何だってよくないですか?」(笑い)「一応決めてるんですよ」
「長男は,きゅうり農家継いでるから,くたくたなんです」「なるほど」「毎日毎日」
ユニークなお母さんですね.
こうやって末っ子から順に具を載せて巻くと,ほら,切り口がきれいにできあがります.
「いろいろありがとうございます.もうお時間来ますけど,大丈夫ですか?後はもうしゃべり残したこととか,ないですか?」
広市さん「あんまりしゃべってないです.ホントに.ふだんの30分の1ぐらいしかしゃべってない」
「マジですか?もっとしゃべるんですか?」「いやそんなことないと---」
「どうですか?娘さん」「いや,全然しゃべってないです」
「これで?これで?」
目からうろこの焼ききゅうりとかっぱ4兄弟のカルテット巻き.ごちそうさまでした.
最後の農家メシは
▽簡単,おいしい,父と息子のミニきゅうりの○○○
一家総出で出迎えたのは,きゅうり農家50年の渡辺春美さん,妻順子さん,そして息子の文雄さんのご一家.
「親父さんは何代目ですか?」「初代」
「初期メンバーって言うことでいいんですか?」「元祖」
春美さんは昭和30年代,このあたりできゅうりを作り始めた先駆者.
85歳の今でも現役で畑に出ています.
息子の文雄さんは,他の農家に先駆けてミニきゅうりの栽培を始めました.親子そろってパイオニアなんですね.
「ミニきゅうりを始めたのは,何か目的があって?」「え〜と,ミニきゅうりの方が---」
「もうかると?」「そうです」「はははは,いいことですね.もうホントに」
「きゅうりのミニきゅうりって,品種が違うのか,どう--」「品種が違います」
ミニきゅうりの大きさは,普通のきゅうりの半分くらい.皮がやわらかく,甘いのが特徴です.
「甘い」「ホンマヤ」「大きいきゅうりと味が違うでしょ?」「全然違う,甘いよ」
料理を作ってくれるのは,順子さん,長男の妻美加さん,次男の妻唯さん.
「○○○ってなんですか?」「みそ汁です」
「まずは酒粕を溶かします」---「野菜を手でちぎります」「え〜」-----「トマトもちぎんの?トマトもちぎってる」---「このまま煮込んでやわらかくなったら,油揚げをちぎって---」「また,ちぎって!包丁使わんいえやな.お義母さんに料理習ったんですよね」---
「お義母さんが」「めんどくさがりです」
「でもあれでしょ.お父さんが嫌なこととか,変なことばっかりするから,むかつくから,ちぎって,ストレス発散してるんでしょ?」「ぽーんぽーん」「あのハゲ!あのハゲ----!ははははは」
失礼ですよ,東野さん!
▽ミニきゅうりのみそ汁
材料:
水---1.2L,酒粕---大さじ1,ミニきゅうり---2本,なす---2本,トマト---適量,油揚げ---1/2枚,和風だしの素---小さじ2,みそ---大さじ3
作り方:
1.鍋に水を入れ沸騰させ,酒粕をとく.
2.ミニきゅうり,なす,トマトを一口大にちぎって1に入れる.野菜が柔らかくなったら,油揚げをちぎって入れる.
3. すべての具に火が通ったら,和風だしの素をいれ,みそをとき入れて味をととのえる.
4.酒粕の風味が飛ばないように煮立たせず,弱火で暖める.少し煮込んだところで火を止める.
5.一度冷まして味をしみこませ,温め直してから食べる.
「はじめて,こんなん」
「不思議なもんだな.きゅうりって生で食ってもいいし,焼いてもうまい.煮てもうまいもんね.ビックリした.合う」
「あ.おいしい,あつゆ.おいしいですよ.はい.何かいい甘さというか」「酒のかすでね」
「見てごらん,このぐっちゃぐちゃな形.これがたまらなくおいしいのよ」「それがね,いとおしいんです」