1. 相模原殺傷事件を改めて見直すテレビ番組の放映や,亡くなった方々を追悼し事件を考える集会が予定されています. ①ハートネットTV シリーズ 相模原障害者殺傷事件から1年(仮) ②ETV特集 「亜由未が教えてくれたこと ③「ともに生きる社会」を考える 7.26神奈川集会  2. 「いらない命はない」 毎日新聞(7月15日夕刊)

2016年7月26日未明に起きた相模原障害者施設殺傷事件から,もうすぐ1年が経とうとしています.

事件の報道は少なくなってきましたが,事件を改めて見直すテレビ番組の放映や,亡くなった方々を追悼し事件を考える集会が予定されていますので,取りあげさせていただきます.

また,去る7月15日の毎日新聞夕刊に掲載された見方信子さんの活動についての記事も引用させていただきます.

 

1. テレビ放映と追悼集会の予定

①ハートネットTV シリーズ 相模原障害者殺傷事件から1年(仮)

NHKEテレ 2017年7月24日(月曜)〜 2017年7月26日(水曜)

http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/program/index.html?id=201707242000

ハートネットTV:放送カレンダー - NHK福祉ポータル ハートネット

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知的障害者は嫌い,独り言も不気味」「生産性のない障害者を守れない」「障害者は不幸」.これは,事件後番組に寄せられた声の一部です.事件を悲しむメッセージが番組に多く寄せられる一方で,犯人に同調する声が今も届きます.19もの命を奪う事件は,なぜ起きたのか.ハートネットTVでは,1年の節目に,3夜連続で事件の知られざる背景や,沈黙してきた関係者の声に迫りつつ,様々な角度から改めて事件を見つめ直します.

第一回 2017年7月24日(月曜)午後8時 再放送2017年7月31日(月曜)
24日は歴史編.1964年にできた「津久井やまゆり園」.事件までの半世紀を超える施設の歩みは,日本の障害者施設の歴史を象徴するような道のりでした.元職員や入所者の家族の声から,その歩みを描きます.

第二回 2017年7月25日(火曜)午後8時 再放送2017年8月1日(火曜)

5日は重い知的障害の人の暮らしのあり方がテーマ.やまゆり園の入所者たちも今,この先どんな形で暮らしていくのか選択を迫られています.国の政策が「施設から地域へ」を標榜する中,本人や家族の意思を尊重しながらよりよい暮らしの場を模索している,障害者施設やNPOの取り組みから考えます.

第三回 2017年7月26日(水曜)午後8時 再放送2017年8月2日(水曜)

事件から1年の26日は,生放送.冒頭で紹介したような障害者を否定する声にどう向き合うのか.「差別はダメ」という正論だけで終わらずタブーなしで「障害者」の今に,スタジオゲストと迫ります.

 

ETV特集 「亜由未が教えてくれたこと」

NHKEテレ7月22日(土曜)午後11時 

ETV特集 - NHK

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 19人が殺された相模原の障害者殺傷事件から1年.「障害者は不幸を作ることしかできない」逮捕された男の言葉を否定しようと,僕は重度の障害者の妹にカメラを向けた.

 去年7月26日,相模原市の障害者施設で入所者ら46人が次々と刺され,19人が亡くなった.逮捕された男は「障害者は不幸を作ることしかできない」と言った.NHK青森でディレクターをしている僕の妹・亜由未は,犠牲者と同じ重度の障害者.障害者の家族は不幸じゃないと伝えたくて,妹にカメラを向けることにした.亜由未に対して抱く家族それぞれの思いを,僕は何も知らなかった.介助を通じて向き合った1か月の記録.

 

③「ともに生きる社会」を考える 7.26神奈川集会

「ともに生きる社会」を考える 7.26神奈川集会 : DPI 日本会議

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障害のある19名が亡くなった津久井やまゆり園事件から半年後の,平成29年1月26日に,『津久井やまゆり園事件を考える』1.26神奈川集会を横浜で開催し,障害者や支援者等300名以上が集まり,亡くなった方々の追悼をするとともに,障害者が安心して地域で暮らすことのできる社会を作るためのアピール文を神奈川県に届けました.そして,事件から1年を迎える平成29年7月26日に,改めて亡くなった方々を追悼し,「ともに生きる社会」を考え,実現するための神奈川集会を開催いたします.

▽日時:平成29年7月26日(水)13:00~16:30(受付開始 12:00~)

▽会場:男女共同参画センター横浜(フォーラム)(〒244-0816 横浜市戸塚区上倉田町435-1)

最寄り駅:JR・横浜市営地下鉄戸塚駅」西口 徒歩5分)

参加費:無料(事前申し込み制)

▽プログラム (割愛)

▽申込方法:こちらからチラシ・申込書(ワード)をダウンロードして,申し込み先までお申し込みください.

▽お申し込み・問合せ先:『ともに生きる社会』を考える7.26神奈川集会実行委員会 事務局  神奈川県障害者自立生活支援センター(KILC・キルク) 〒243-0035 神奈川県厚木市愛甲1-7-6 電話 046(247)7503 / ファックス 046(247)7508 電子メール info@kilc.org 

▽呼びかけ人(五十音順・敬称略) 浅野史郎、大熊由紀子、河東田博

▽呼びかけ団体 (全国団体:五十音順) 全国肢体不自由児者父母の会連合会,全国自立生活センター協議会,全国「精神病」者集団,全国精神保健福祉会連合会,全国手をつなぐ育成会連合会,DPI日本会議,日本グループホーム学会,ピープルファーストジャパン (神奈川県団体:五十音順) IL-NEXT,神奈川県視覚障害者福祉協会,神奈川県障害者自立生活支援センター,神奈川県聴覚障害者協会,神奈川県聴覚障害者連盟,神奈川県手をつなぐ育成会,県央福祉会,自立生活センター自立の魂~略して じりたま!~,横浜市グループホーム連絡会 

 

2.「いらない命はない」 毎日新聞(7月15日夕刊)

事件から1年 「いらない命はない」 埼玉のバンド、19人の軌跡歌う
事件から1年 「いらない命はない」 埼玉のバンド、19人の軌跡歌う

東京新聞とともに,事件の報道を最も真摯に行ってきた毎日新聞(7月15日夕刊)に見方信子さんの活動が掲載されていましたので,そのまま,この記事の後半で引用させてもらいます.http://mainichi.jp/articles/20170715/dde/041/040/011000c

(見形さんの活動については,NHK総合「NEXT未来のために」の紹介の記事として既に取りあげましたので,内容は重複する部分があります.

「---本当は一人一人の名前があって,人生があって,家族があって,仲間がいて,いろんな人とつながって生きてきた.そこがかき消されて--」 見形信子さん(障害者の自立を支援するNPOで事務局長,自ら筋力が徐々に低下する難病と闘っている) NHK総合「NEXT 未来のために」私は当事者だった〜障害者殺傷事件が問いかけたもの(1) - yachikusakusaki's blog

なお,上記追悼集会のプログラムにも見形さんの追悼歌の記載がありました)

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 昨年7月に起きた相模原市の障害者施設殺傷事件を風化させまいと,埼玉県で活動する3人組音楽バンド「歩笑夢(ぽえむ)」が事件で亡くなった19人への思いを込めて自作した曲「19の軌跡(きせき)」を街頭で歌い続けている.ボーカルは全身に障害を持つ見形(みかた)信子さん(48).「いらない命なんてない」との思いから事件後に作詞し,共感の輪を広げている.【堀和彦】

 

 「僕らはちゃんと生きてきたよ/(中略)風や空や海だって感じることができたのに/僕らをどうして不幸せと,勝手に決めるのか」

 休日の午後,家族連れが行き交うJR浦和駅西口(さいたま市)でマイクに向かって声を上げると,徐々に人の輪ができた.

 見形さんは幼いころに難病の脊髄(せきずい)性筋萎縮症と診断され,車いすで暮らす.

 徐々に筋力が衰える病気で,自由に動くのは口だけ.食事や着替えなど24時間の介助を受ける.障害者の自立を支援する,さいたま市NPO法人で働き,十数年前に中学校の特別支援学級の教師,新島茂男さん(58)らと歩笑夢を結成した.以来,週末を中心に街頭で活動する.

 事件後,19人への殺人罪などで起訴された植松聖被告(27)が障害者を差別するような発言をしていると知った.衝撃を受けたが,19人が歩んだ人生を思い「19の軌跡」を作詞した.「僕らがなんにもできないなんて,なんで決めるのさ」と訴える歌詞と透き通る歌声は動画投稿サイト「ユーチューブ」などを通じて広まっている.

 作曲はギターの新島さんが担当した.新島さんは「自分の中にもいまだにどこかで差別意識がある」といい,だからこそ歌い続けないといけないと感じている.

 17日午後1時から横浜市のJR桜木町駅前で街頭コンサートを開く予定だ.

 昨年7月に起きた相模原市の障害者施設殺傷事件を風化させまいと,埼玉県で活動する3人組音楽バンド「歩笑夢(ぽえむ)」が事件で亡くなった19人への思いを込めて自作した曲「19の軌跡(きせき)」を街頭で歌い続けている.ボーカルは全身に障害を持つ見形(みかた)信子さん(48).「いらない命なんてない」との思いから事件後に作詞し,共感の輪を広げている.【堀和彦】

  「僕らはちゃんと生きてきたよ/(中略)風や空や海だって感じることができたのに/僕らをどうして不幸せと,勝手に決めるのか」

  休日の午後,家族連れが行き交うJR浦和駅西口(さいたま市)でマイクに向かって声を上げると,徐々に人の輪ができた.

  見形さんは幼いころに難病の脊髄(せきずい)性筋萎縮症と診断され,車いすで暮らす.

  徐々に筋力が衰える病気で,自由に動くのは口だけ.食事や着替えなど24時間の介助を受ける.障害者の自立を支援する,さいたま市NPO法人で働き,十数年前に中学校の特別支援学級の教師,新島茂男さん(58)らと歩笑夢を結成した.以来,週末を中心に街頭で活動する.

  事件後,19人への殺人罪などで起訴された植松聖被告(27)が障害者を差別するような発言をしていると知った.衝撃を受けたが,19人が歩んだ人生を思い「19の軌跡」を作詞した.「僕らがなんにもできないなんて,なんで決めるのさ」と訴える歌詞と透き通る歌声は動画投稿サイト「ユーチューブ」などを通じて広まっている.

 作曲はギターの新島さんが担当した.新島さんは「自分の中にもいまだにどこかで差別意識がある」といい,だからこそ歌い続けないといけないと感じている.

 17日午後1時から横浜市のJR桜木町駅前で街頭コンサートを開く予定だ.