セージとサルビアは同じ意味? / 日常的には「セージ」はハーブ/香辛料 コモンセージ(サルビア・オフィキナリス).「サルビア」は一年性の赤花(サルビア・スプレンデンス). / 「シソ科サルビア属のことを英名でセージというので、セージは広い意味ではサルビア属全体の植物を指します」⇒更に調べてみたら「サルビアはヘルシーを意味するラテン語,ラテン語サルビアから派生した英語がセージ」 スッキリしました.

チェリーセージが庭に咲いています.

チェリーセージと呼ばれている種は「サルビア・ミクロフィラ」と「サルビア・グレッギー」とのこと.いずれも鮮やかな赤(緋色)の花.

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サルビア・ミクロフィラ(チェリーセージ)の育て方|ヤサシイエンゲイ

 

そして我が家のものは赤白ツートンカラーで,「サルビア・ミクロフィラ・ホットリップス(Salvia.microphylla HotLips)」と言う名前(らしい).「サルビア・ミクロフィラ」の園芸種ですね.宿根サルビアで,日本で「サルビア」として販売されている一年性のもの(後述)と属は同じですが,区別して扱われています.

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チェリーセージは,春に咲き始めて秋まで咲くという孝行者で,手間いらず.ただ刈り込んでおかないと,バランスが悪くなって乱雑な感じになってしまいます(我が家はその一歩手前).

以前,セージという名前のサルビア、メドーセージが咲きました - yachikusakusaki's blogでも触れましたが,セージとサルビアが同じ仲間をさしていると知ったのが,15年ぐらい前.

その時最初に育てたのが,このチェリーセージ.愛着があります.

 

セージ/サルビアについては,好きな方がかなりいらして,ウェブ上でも詳しい説明や画像を見ることができます.例えば

サルビアとは? - What is Salvia? サルビアの代表的な種類 - Popular Salvias

 

セージ/サルビアを整理してみようと思いましたが,

でも,その前に---

「セージ」「サルビア」という名の商品があるため,混乱してしまった記憶があります.今でも人に聞かれてなかなかうまく説明ができません.

改めて簡単に整理しておくことにします.

 

▽「セージ」:ハーブ/香辛料として売られています.肉類全般の臭み消しに非常に効果的

セージ | スパイス&ハーブの美味しい使い方・種類の大辞典

この商品のもとになる植物.

説明はセージとは|ヤサシイエンゲイが親切です.

学名はサルビア・オフィキナリスSalvia officinalisというセージ/サルビア類(すなわちサルビア属;日本での正式名はアキギリ属)の一品種.

他のセージ類と区別するためにコモンセージ,ガーデンセージとも呼ばれます.

「地中海沿岸に分布する毎年花を咲かせる多年草で,古代ギリシア・ローマ時代から薬用・香辛料として利用されています」とのこと.和名がヤクヨウサルビア(知りませんでした)で,ハーブとして使うことができる「食用セージ」はこの一品種と考えてもよいようです.

そして,「食用セージ」に対応して,その他のセージ/サルビア類は「花セージ」と呼ばれることも(食用 セージ と 花 セージ ( サルビア ) の違い - YouTube).

とはいっても,このコモンセージもなかなか綺麗な花を初夏〜夏に咲かせます.また,この「食用セージ」からカラフルな葉色の観賞用園芸品種もつくられているようです.

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セージとは|ヤサシイエンゲイ

 

▽「サルビア」:夏の赤い花

この説明もサルビアとは|ヤサシイエンゲイが丁寧でわかりやすい.

日本の園芸店で単に「サルビア」と言うと,サルビア・スプレンデンスSalvia splendens とそれらの園芸品種.

私は育てたことがありませんが,夏〜秋によく見かけますね.

本来は多年草.でも「寒さに弱く日本では霜の降りる晩秋には枯れてしまうので,毎年春にタネをまいて夏~秋に花を楽しむ春まき一年草として扱います」とのこと.

同じような“一年性”サルビアのは他にもたくさんの園芸種(例えばトーチライト,シスラーシリーズ等)が開発されているとのこと.

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そして

▽「シソ科サルビア属(和名アキギリ属)のことを英名でセージというので、セージは広い意味ではサルビア属全体の植物を指しますセージとは|ヤサシイエンゲイ

 

これで,人に聞かれても説明できるような気がします.

 

付け加えると

▽ そもそも,セージはサルビアから派生した言葉だったようです.

Online Etymology Dictionary(⇒*脚注1)

では

拙い訳(初めの部分だけ)

sage ハーブの一種 (Salvia officinalis),

14世紀初頭から使用.古いフランス語sauge(13世紀)から.[その前は]ラテン語salvia:“健康的な”を意味するsalvusから.----

 

サルビアはヘルシーを意味するラテン語

ラテン語salvia(サルビア)から派生した英語がsage(セージ)」なんですね!

 

そして,植物の分類名は一般的にラテン語(この場合はSalvia)を使用

 

スッキリしました.

 

もう一つ付け加えれば

問い 香辛料のセージ(これは英語 sage)をイタリア語で何と言うでしょう?

答え salvia

 

*脚注1(Online Etymology Dictionary の全文は以下の通りです.

sage kind of herb (Salvia officinalis),

early 14c., from Old French sauge (13c.), from Latin salvia, from salvus "healthy" (see safe (adj.)). So called for its healing or preserving qualities (it was used to keep teeth clean and relieve sore gums, and boiled in water to make a drink to alleviate arthritis). In English folklore, sage, like parsley, is said to grow best where the wife is dominant. In late Old English as salvie, directly from Latin. Compare German Salbei, also from Latin.)