寒しを詠んだ短歌1  今日の夕方の鎌倉由比ヶ浜は,海も空も寒々とした雰囲気で,人の姿はまばら.それでも,高校生は元気はつらつ.寒い浜辺で跳びはねての記念撮影.  ふもと行く舟人いかに寒からんくま山岳をおろす嵐に 西行  夜を寒み浦の松風吹きむせび虫明(むしあけ)の波に千鳥鳴くなり 源実朝  きしきしと寒さに踏めば板軋(きし)む/かへりの廊下の/不意のくちづけ 石川啄木  

フラワーショップには,ポインセチアが並ぶ年の瀬.今年もあと2週間をきりました.

 

暖冬の長期予報ですが,このところ寒い日が続きます.

今日の夕方の由比ヶ浜は,風がないため極寒というわけではありませんでしたが,海も空も寒々とした雰囲気で,人の姿はまばら.

それでも,高校生は元気はつらつ.寒い浜辺で跳びはねての記念撮影.

 

寒しを詠んだ短歌1

(古今短歌歳時記より)

 

川風の寒き泊瀬(はつせ)を嘆きつつ君があるくに似る人も会へや  山前王(やまくまのおおきみ) 万葉集巻四 五二四

 

み吉野の山の白雪積もるらし故里寒くなりまさるなり  坂上是則 古今集

 

たまぼこの道の山風寒からばかたみがてらにきかむとぞ思ふ  紀貫之 古今六帖

 

飛びかよふをしの羽風のさむければ池の氷ぞさえまさりける  紀友則 拾遺集

 

ふもと行く舟人いかに寒からんくま山岳をおろす嵐に  西行 山家集

 

夜を寒み浦の松風吹きむせび虫明(むしあけ)の波に千鳥鳴くなり  源実朝 金槐集

 

きしきしと寒さに踏めば板軋(きし)む/かへりの廊下の/不意のくちづけ 石川啄木 一握の砂

 

 

 

一昨日の鶴岡八幡宮柳原神池(やないはらしんち)の楓の紅葉.

今年の紅葉もほぼ終わりかけています.