梅の収穫の季節.
わが家の梅の実は,すでに色づいてきています.
かなりの老木で,幹が裂けてきていて,そろそろ寿命かと思いますが,まだ,毎年,かなり大きな実をつけてくれます.
品種は不明.豊後?
以前は,梅酒を作っていたのですが,収穫がおっくうになったことも有り,最近は,色づいて落ちてきた実を毎日拾って,梅シロップと梅ジャムにしています.消費しきれず,半ば押し売り気味に親戚・ご近所に分けていますが.
今日第一回のシロップ作りを実施.洗って砂糖を入れるだけですが.
梅の収穫第1位の県は,ご存じの通り和歌山県.ダントツですね.多くが梅干しとして消費されるのだと思います.
農水省作物統計作況状況https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_kazyu/index.html
梅には沢山の品種があって,農水省が把握しているだけでも全国で59種類の梅が栽培されています.
といっても,多く植えられている品種は限られていて,和歌山県の主力品種南高が,全体の栽培面積の50%以上を占めています.
生産量第2位の群馬県の主力品種が白加賀.
私の住む神奈川県では,人気の南高梅も育てられていますが,白加賀が第1位.白加賀は関東地方の主力品種となっているようです
小梅としては和歌山県では小梅,長野県では竜峡小梅が栽培され,いずれも梅全体の栽培面積ベストテンにランクインしています.
農水省生産動向調査https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00500503
https://ja.wikipedia.org/wiki/南高梅
梅の実は,食べるために栽培されていますが,家庭での栽培では,なっている姿も,なかなかのもの.
近代以降の歌人たちによって歌題とされています.
万葉集,古今集にも梅の実がわずかに登場していますが,比喩的に詠まれています.
梅の実・青梅・梅干を詠んだ短歌
(古今短歌歳時記)
谷汲(たにぐみ)はしづかなる寺くれなゐの梅干ほしぬ日のくるるまで 斎藤茂吉 白桃
拾ひつるうす赤らみし梅の実に木の間ゆきつつ歯をあてにけり 若山牧水 独り歌へる
公園の梅林の青葉がくれの青き実のその昼われにしたしみにけり 木下利玄 銀
若葉せる林の中は明かけれや青き梅の実の静かなる光(てり) 長谷川銀作 木原
つぶつぶの葉交(はがい)に見えて梅の実の口酸く思ふまでになりたる 谷鼎 冬びより
おのづから苔生(こけふ)に落ちし梅の実のつぶさに観れば苔よりも青し 吉野秀雄 寒蟬集