今日は快晴の一日.
午後は,安国論寺・妙法寺へ,そして,夕方は大覚寺・妙本寺へ.ほぼ半日,春を満喫してきましたが,その報告は明日にまわして----
今日は久しぶりに新型コロナの話題を3つ取り上げます.
1つは,ようやく終息を見たと思われる,第8波の死者数について.これをメインとし,
二つ目は「日本人でも4割の人がすでに新型コロナに感染」,
三つ目は「中国からの遺伝子サンプルの新たな分析は、パンデミックの起源をタヌキに関連付けているようにみえる」という話題です.
1. 第8波の死者数
街の人の動きをみると,新型コロナウイルス感染が既に終わったかのように思ってしまいます.
確かに,新型コロナによる1日あたりの死者を見ると,第8波の死者数は収まってきています.
https://ourworldindata.org/explorers/coronavirus-data-explorer?
しかし,現在の死者数は,実は第5波のピーク時の死者数と同程度ということがみてとれます.
国も,地方自治体も,そして私たち国民の多くも,第5波のピーク程度の死者が出ることは致し方ないとして,生活を元に戻してきていると言うことになります.
見方を変えれば,一般の生活のなかでのコロナウイルスの感染⇒死の可能性は,第5波のピーク時と同程度であり,医療現場では,おそらく,第5波のピーク時と同程度の死亡者を救う試みがなされているということですね.
なお,第8波は収まってきていますが,死者の数は今までの最多(第7波)を大幅に更新してしまいました.
表にまとめてみると次のようになります.
2. 「日本人でも4割の人がすでに新型コロナに感染」
大阪大学の忽那賢志医師の記事によれば,
「先日開催された厚生科学審議会において、日本における抗体陽性率の最新の調査結果が報告されました。
この結果からは、日本に住む約4割の人がすでに新型コロナに感染しているということが分かりました」とのこと.
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20230319-00341710
実際にウイルス感染した人は,コロナウイルスの一部(スパイクタンパク質)を抗原としているワクチンではできない抗体ができています.その抗体(ヌクレオカプシド蛋白に対する抗体)を調べれば,実際に感染した人の数を推定できることになります.
そして,最新の調査結果から,既に4割の人が実際に感染していたと判明したというのが忽那医師の記事のメインになっています.
オミクロン株の感染拡大により,私の周辺の方々も感染する方がかなり増えましたが,4割というのは思った以上ですね.気づかずに感染していた人がかなりいたということでしょう.
オミクロンに感染した人は,オミクロンへの再感染の危険がかなり減り,ワクチン接種があれば,最も強い免疫状態になると言われています.日本の感染者数の減少のかなりの部分がこのような免疫獲得状況で説明できるのでしょうが,これで安心というわけではないようです.
詳細は忽那医師の記事をお読み下さい.
3. 「中国からの遺伝子サンプルの新たな分析は、パンデミックの起源をタヌキに関連付けているようにみえる」
アメリカで中国の研究所からの新型コロナ流出説がまた出されたこともあり,海外の多くのメディアが,この話題を取り上げているようです.
サンプルは2020年1月20日に華南水産物卸売市場内とその周辺から採取した綿棒から抽出したもの.データは,中国疾病管理予防センターの研究者を含む同じ研究者が、市場周辺の綿棒で採取した生データを、ウイルスの遺伝子配列の国際リポジトリであるGISAIDに投稿していました.そして,新型コロナウイルスの配列とそのウイルス遺伝物質が残された同じ場所にタヌキの遺伝標識が見られたとのこと.
ただ同じ場所にあったということで,市場のタヌキからコロナウイルスが検出されたわけではないので,たまたま混ざっていた可能性は排除できません.
しかも,この投稿されたデータが,世界で話題になった後,なぜか,削除されてしまった.WHOは削除に対し抗議しているとのことですが--
この話題を初めに取り上げたのはThe Atlantic.私がざっと目を通したのはニューヨークタイムズです.