鎌倉の美しい紅葉・黄葉/桜落葉を詠った歌  瑞泉寺までの道中の美しい紅葉・黄葉を探してみました.目立つのは楓でしたが,落葉も含めて目立って美しかったのは大巧寺のヌルデと道中のお宅のハゼノキ.思いのほか美しかったのがエノキとイヌビワの黄葉.荏柄天神の大イチョウの紅葉の見頃はもう少し先かと思います.八幡通りのサクラ紅葉,誰も見向きもしませんが風情があります. いつとなき散れる桜の虫食い葉石の間に重なりにけり 土屋文明

今日もまた,美しい紅葉/黃葉と落葉を探しながら,鎌倉瑞泉寺まで散歩.帰りは鎌倉宮からバスを利用してしまいましたが.

出会った順では無く,印象に残った紅葉/黃葉の画像を順不同でお届けします.

 

道中,どこでも目立つのは楓の紅葉でしたが,目立って美しかったのは,大巧寺のヌルデと,瑞泉寺へ行く道中のお宅のハゼノキ.

楓は縁が褐変した葉が多いのに対し,ヌルデとハゼノキは,落葉になっても美しい姿を保っている葉が多いと思います.

 

ヌルデ(ムクロジ目ウルシ科ヌルデ属)

 

ハゼノキ(ムクロジ目ウルシ科ウルシ属)


カエデ(ムクロジムクロジ科カエデ属)

ただカエデには様々な品種があるせいでしょう.紅葉していない木もある反面,驚くほどの色づきを見せている株もありました.


黄色に色づく代表はイチョウですが,荏柄天神の大イチョウはまだ青い葉も残っていました.妙本寺の大イチョウと同じく,この木も雌.ギンナンが沢山落ちていました.

鎌倉宮には,イチョウの葉を敷き詰めた一画も.

 

イチョウイチョウイチョウイチョウ属)

 

思った以上に美しく黄葉していたのが,永福寺跡の公園のエノキとイヌビワ.特にイヌビワがこんなに美しくなるのは気がつきませんでした.

 

エノキ(バラ目エノキ科エノキ属)

 

イヌビワ(バラ目クワ科イチジク属)

 

八幡通のサクラ.特に美しいわけではないけれど,ぶら下がった葉の様子,落葉の姿,どちらも風情を感じさせてくれます.

 

サクラ(バラ目バラ科スモモ/サクラ属)

 

桜落葉を詠った歌

 

あわただしき心をもてりおくつきの桜落葉踏む我の足音  島木赤彦 氷魚

 

 

音もなく落ちてさくらのくれなゐの幾葉か泛かぶみづうみの上  峯村国一 耕余集

 

 

いつとなき散れる桜の虫食い葉石の間に重なりにけり  土屋文明 ふゆくさ