アポローンについて,ギリシャローマ神話原典、と言ってももちろん日本語訳、に当たりながら少しずつまとめてきました.
前回は,ニオベー
yachikusakusaki.hatenablog.com
今日は横道にそれて)
「今日のブログの話題はアポローンの続き---」と思っていたところ
“アルテミス計画”というテレビの音声が耳に飛び込んできました.
「アルテミス計画?」
現在のアメリカ宇宙開発計画の名前なんですね.私は全く知りませんでしたが.
NHKニュース
“宇宙飛行士の月への着陸を目指すNASA=アメリカ航空宇宙局は.月までの飛行試験に使われる宇宙船をロケットに搭載する作業を終え5日,メディアに公開しました.
NASA=アメリカ航空宇宙局は,国際的な月探査計画「アルテミス計画」でアポロ計画以来となる宇宙飛行士の月への着陸を目指しています.----”
NASA 月までの飛行試験用ロケット公開 宇宙飛行士の着陸目指す | NHKニュース
内容については,NASAのサイトに詳しく解説があるようです.
冒頭の解説は次の通り
NASAはArtemisミッションにより,革新的な技術を駆使して,これまで以上に多くの月面を探査し,初の女性と初の有色人種を月に着陸させます.私たちは,商業および国際的なパートナーと協力して,月に初めて長期的なプレゼンスを確立します.そして,月周辺で学んだことを活かして,次の大きな飛躍,すなわち火星に最初の宇宙飛行士を送ることを目指します.
名前の由来について調べてみると,Space.comというサイトの記事(May 14, 2019)に,次のような説明がありました.
(DeepL翻訳)
“アルテミスは,ギリシャ神話に登場する月の女神です.
NASAが「アポロ」計画で男性を月に送り出してから半世紀,宇宙機関は「アルテミス」計画の一環として,男性と女性を月面に着陸させようとしています.
NASAのジム・ブライデンスタイン長官は,2019年5月13日(月)に行われた記者会見で,新名称の月探査プログラムの予算を中心に,この新しい名称を明らかにしました.
「アポロには双子の姉,アルテミスがいて,彼女はたまたま月の女神だったのです」と,ブライデンスタインはギリシャ神話を引き合いに出して話しました.「私たちの宇宙飛行士は,非常に多様で優秀な人材が揃っています.アポロから50年後に,アルテミス計画が次の男性と最初の女性を月に運ぶというのは,とても美しいことだと思います」.”
NASA Names New Moon Landing Program Artemis After Apollo's Sister | Space
アルテミスは月の女神とされていますから,この名前はとても当然といえば当然の名前ですね.
ただし,今までにもアルテミスの名前を使った宇宙開発計画は沢山あったようで,民間会社が2000年代初頭に計画した月着陸計画もアルテミス計画だったようです.ただし,英語ではProject Artemis.
今回のNASAはProgram Artemis .(:使い分けているような気がします)
なお.アルテミスの英語名はダイアナですが,このような特別な名前として際立たせるときにはギリシャ名を使うようですね.
疑問に思うのは,50年前のアポロ計画も月着陸計画.なぜ太陽神アポロの名前が?
調べてみると,特に深いわけはなさそうで,ギリシャ神話に出てくる名前で,魅力的だからというようなことらしい.
ギリシャローマ神話で最大のスターを一人挙げろと言えば,ゼウスではなくアポローンかもしれません.
NASAの解説では次の通り.
(DeepL翻訳)
“古代ギリシャ神話に登場する神の名前であり,魅力的な意味合いを持っていること,また,有人宇宙飛行プロジェクトの名前を神話の神や英雄にちなんで命名するという前例がマーキュリー号で確立されていたことから,宇宙飛行開発担当ディレクターのエイブ・シルバースタイン氏が「アポロ」という名前を提案しました.”
https://history.nasa.gov/SP-4402/ch4.htm