ツタ性の雑草はやっかいです.
我が家の最も目立つツタ性雑草はヤブカラシ.
その他に2種類.
葉だけでは私には区別ができません.またしてもPictureThisの登場.
どこにでも見かける葉です.根を掘れば食べられる?花が咲く前に何とか駆除してしまうので,花や実を見たことがありません.花を咲かせ,実を見る事ができれば根を見ずともこれがナガイモと確認できるでしょう.ムカゴができるはず.今度一度トライ!
PictureThis.なかなかやりますね.正解です.一昨年あたりから勢力を伸ばし,夏には花を咲かせてくれるので,ヘクソカズラであることは判っていました.
ハクチョウゲ,ヤエムグラに続いて三種目のアカネ科の植物.
アカネ科 Rubiaceae,アカネ亜科 Rubioideae,ヘクソカズラ連 Paederieae,
ヘクソカズラ属 Paederia,
ヘクソカズラ P. scandens
ヘクソカズラについては,このブログでも過去に取り上げました.
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2017/08/19/020757
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/10/15/000740
以下繰り返しになりますが---
万葉集にクソカズラとして取り上げられていることを知った時には驚きました.当時からこのような名前で呼ばれているなんて.
くそかずら / 万葉集
さう莢(けふ)に,延(は)ひおほとれる屎葛(くそかずら),絶ゆることなく宮仕へせむ 高宮王(たかみやのおおきみ) (巻16,3855)
▽山田卓三「万葉植物つれづれ(大悠社)」
サイカチ(さう莢)とヘクソカズラは,ともに悪臭で知られます.サイカチ(皁莢:マメ科ジャケツイバラ亜科サイカチ属)は河原や山野などに生える落葉高木で,トゲがあり,大きな豆果には悪臭があります.ヘクソカズラも悪臭で知られる植物です.
この歌は「おほとれる」(まとわりつく)とか「絶ゆることなく」など,何度引き抜いても絶やすことが困難な害草としてのヘクソカズラの性状を戯笑歌としてうまく詠み込んでいます.花はヤイトバナの別名がありますが,これは,花冠の内部の中央が紅紫色でお灸の跡によく似ているためとか,子どもが花冠をなめて手や顔につけてお灸遊びをしていたことによるなどと言われています.
しかし,花は近くで見ると美しいと思います.
花は美しいのですが,花の中には「剛毛」があって,小さい虫は入っていけず,みつばち等などだけに蜜を提供しているとか.
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/10/15/000740
また,ヘクソカズラヒゲナガアブラムシという珍しい虫.
わざとヘクソカズラを傷つけて,臭いをだして,それを食べて,体内にため込むとか.
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/10/15/000740
こうやって自分を臭くすることによって,アブラムシの天敵であるテントウムシに食べられないようにしているそうです.
生物の世界って不思議ですね.