英語mintは ラテン語ment(h)a由来で,もともとはギリシャ語mínthē.プロセルピナ(ペルセポネー)によってハーブに変身されたニンフとして擬人化されました."ハーデースが乙女ペルセポネを誘拐したとき、彼女は強く不平をを言い,嫉妬のために愚かなことを叫んだため,ペルセポネは怒って彼女を足で踏みつけ,抹殺しました.そのあと,地面からは,彼女の名前がついた弱いハーブがほとばしり出てきました.オッピアノス 「漁夫の歌」 ナーイアス4 ミント/ミンタ/メンター/メンテー

ナーイアス4

ミント(ミンタ)/メンター/メンテー Mint (Mintha)

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ミントを知らない人は,ほとんどいないでしょう.和名ハッカは中国名”薄荷”から.

 

英語mintは

ラテン語ment(h)a由来で,もともとはギリシャ語mínthē.

www.etymonline.comhttps://www.etymonline.com/word/mint

によれば,

mint

(DeepL 無料版 翻訳)

芳香性のハーブ、ハッカ属(Mentha)の植物.

古い英語のminte(8c.)、西ゲルマン語*minta(旧サクソン語minta、ミドルオランダ語mente、旧高ドイツ語minza、ドイツ語Minzeのソースも)から.ラテン語menta/menthaからの借用.ギリシャ語mintheから.

メンタ "ミント "自体は、プロセルピナによってハーブに変身されたニンフとして擬人化された.

 

プロセルピアは,ペルセポネーのローマ神話での呼び名.コレー(「乙女」)と呼ばれることもあります.

 

ミントMint(ミンタMintha)は,ナーイデスで,冥界の王ハーデース(ローマ名 プルートー)の愛人でした.

しかし,ハーデーズがペルセポネーを掠奪して連れてくると,

http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/04/10/001853

嫉妬からわめき散らしたため,ペルセポネーにより踏みつぶされ,そこから生じた植物がミントでした.

なお,ミントはハーデースを象徴する植物の一つとされ,これはおそらく死者の臭いを消すことに関係しているとのこと.

 

the Theoi projectによれば,

MINTHE - Mint-Plant Naiad Nymph of Greek Mythology

ギリシャ・ローマ原典での記述としては,オウィディウス「転身物語」に1行だけ.より詳しくはギリシャ教訓叙事詩人オッピアノス,地理・歴史・哲学者ストラボンの著作に.

以下,the Theoi projectに掲載されていた英文のDeepL無料版翻訳(一部改編)で.

英文が難しく,うまく翻訳できていませんが.

 

オッピアノス 「漁夫の歌」

Oppian, Halieutica 3. 485 ff (trans. Mair) (Greek poet C3rd A.D.) :

ミント(ミンタ)はかつて地中のメイドで、コキュトス(コキュトス)のニンフと言われていました.エイドネウス(ハーデースの別名)とベッドをともにしていましたが、彼がアイトナイの丘(シチリアのエトナ山)から乙女ペルセポネを誘拐したとき、彼女は強く不平をを言い、嫉妬のために愚かなことを叫んだため,ペルセポネは怒って彼女を足で踏みつけ、抹殺しました。

彼女は、自分の方が黒目のペルセポネよりも気高く、美貌に優れていると言い、エイドネウスが彼女のところに戻ってきて、ペルセポネを彼の居間から追放すると自慢していました.こんなのぼせ上がりが舌を飛び跳ねさせたのです.そのあと,地面からは,彼女の名前がついた弱いハーブがほとばしり出てきました.

Mint (Mintha), men say, was once a maid beneath the earth, a Nymphe of Kokytos (Cocytus), and she lay in the bed of Aidoneus [Hades]; but when he kidnapped the maid Persephone from the Aitnaian hill [Mount Etna in Sicily], then she complained loudly with overweening words and raved foolishly for jealousy, and Persephone in anger trampled upon her with her feet and destroyed her.

For she had said that she was nobler of form and more excellent in beauty than dark-eyed Persephone and she boasted that Aidoneus would return to her and banish the other from his halls : such infatuation leapt upon her tongue. And from the earth spray the weak herb that bears her name.

 

ストラボン 地理誌

Strabo, Geography 8. 3. 14 (trans. Jones) (Greek geographer C1st B.C. to C1st A.D.) :

"ピロスの近く、東に向かって、ミンテにちなんで名づけられた山がある。ミンテは神話によると、ハイデスの愛人となり、コレ(ペルセポネ)に足で踏まれ、ヘディオスモスと呼ばれる植物であるガーデンミントに変えられた。さらに、この山の近くにはハイデスの聖地がある。

"Near Pylos, towards the east, is a mountain named after Minthe, who, according to myth, became the concubine of Haides, was trampled under foot by Kore (Core) [Persephone], and was transformed into garden-mint, the plant which some call hedyosmos. Furthermore, near the mountain is a precinct sacred to Haides."

 

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