ニンジン1「雪下にんじん(1)」 青森県深浦町にやってきた田中理恵さんと藤木徳彦シェフ.雪下にんじん「ふかうら雪人参」を生で試食.「ニンジン臭くないけど,味はあって,甘みもあって,このまま食べても飽きない味」.振る舞われた一品目は「にんじんの子和え」.藤木シェフ絶賛の郷土料理. 食材探検 おかわり!にっぽん「雪下にんじん」

食材探検 おかわり!にっぽん「雪下にんじん」(1)

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食材探検 おかわり!にっぽん - NHK

 

田中理恵さんとフレンチの藤木徳彦シェフ(長野県茅野市蓼科オーベルジュエスポワールオーナーシェフ http://www.auberge-espoir.com/ が訪ねたのは青森県深浦町

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http://www.pref.aomori.lg.jp/kensei/shichoson/gappei-fukaura.html

 

 

ニンジン畑を案内するのは,農事組合法人舮作(へなし)興農組合代表の坂本正人さん.

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農事組合法人舮作興農組合 | 諸国良品 | 無印良品ネットストア

 

畑には雪が積もっていましたが---.

専用のショベルカーで雪を掃きはじめると,田中さん歓声「優しい!」.

そっと優しく雪を除いた所にニンジンの葉が顔を出します.

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ふかうら雪人参収穫から選別出荷 - YouTube http://shun-gate.com/roots/roots_43.html https://gurutabi.gnavi.co.jp/a/a_1535/

坂本さんが中心となって開発したブランド人参「ふかうら雪人参」.

 

約10年前の晩秋,「にんじん」の掘り取り作業を行うため,舮作(へなし)興農組合代表の坂本さんは,大勢の作業員を頼みました.

しかし,その当日は大雪に見舞われました.

「どうしようか・・・」

今回ばかりはもうダメかという思いで,なかばやけくそで雪をかき分け,手塩に育てた「にんじん」を掘り上げてみると、

「にんじんが凍っていない.むしろ紅色が鮮やかだ」

早速,事務所に持ち帰り,食べてみると,「にんじん」独特のえぐみや匂いが少なく,これまでに食べたことのない甘く美味しい「にんじん」がそこにありました.

「ふかうら雪人参」の誕生秘話|ふかうら雪人参

 

「なんか,果物っぽい」 坂本さん「柿」 藤木シェフ「柿ですか?」

「甘い.お菓子食べてるみたい」

「ニンジン臭くないけど,味はあって,甘みもあって,このまま食べても飽きない味」

と藤木シェフ.最高の褒め言葉ですね.

 糖度は10.3の数字(Brix糖度計).この番組のナレーションもそうでしたが,美味しい野菜というと高い糖度ばかりが強調されすぎるきらいがあります.

「にんじん臭くない」「味があって」の部分が大切だと思われませんか?

雑味が消えて,本当に美味しいにんじんの味が前面に出てきたのでしょう.

そして,「味があるにんじん」は,単に雪下に置いておいただけでは生まれないでしょう.

栽培過程すべてにで丁寧に育てている!

坂本さんは,極寒の中,腰の痛くなるの耐えながら,一本一本手で抜いていくそうです.「美味しいから何とか続けていやってます」.

 

ブランド紹介のサイトを覗くと,次のような説明が.

「ふかうら雪人参」の栽培方法|ふかうら雪人参

「ふかうら雪人参」を育てている農場では,「自然の旨さ」にこだわり,農薬と化学肥料の使用を必要最低限の量に抑え,有機質肥料を主体に,緑肥栽培を組み入れた輪作により,自然の力で地力を養っています.

肥料の使用に当たっては,これまでに培ってきた長年の経験とカンに加え,町の土壌検査施設で土壌分析を行い,分析結果に基づいて足りないものを必要な分だけ加えるという,土と対話しながらの土づくりを行っています.

 

 

地元の料理を振る舞ってくれたのは,地産地消料理を提供する宿泊施設(白神海彦山彦館)の佐藤さん,岩本さん.

 

一品目は「にんじんの子和え」.

タラの子和えとも呼ばれているようです.番組のレシピは至ってシンプル.

 

千切りしたニンジンを軽く炒め,酒を入れて更に炒めた後,水を少々加えて蒸し煮.

みりんと醬油を加えて味付けしたら,生のタラコ

,ここでは,“マダラコ”(タラ(1)タラコ・辛子明太子はスケトウダラ(スケソウダラ)の卵巣.. - yachikusakusaki's blog),

をたっぷり加えます.

最後に岩のりを加えて出来上がり.

 

「この地方で,ずーっと食べ継がれてる作り方」だそうです.

藤木シェフも,理恵さんも「おいしい」.

ネット上にも子和えのレシピは様々紹介されていますが,タラコといっても,一般的なスケトウダラ(スケソウダラ)の卵巣ではなく,マダラコ(真鱈の卵巣)を用いる場合が多いようです.ただ,岩のりを入れてありそうな画像はなかなか見つかりませんでした.ワンランク上の料理にする技かもしれませんね.

下の写真は深浦雪ニンジンを使用したものです.記事に書かれたレシピは番組のものと若干異なるようですが,画像としてはそっくり.黒く見えるところは,このサイトのレシピにはなかった岩のりかもしれません.

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https://gurutabi.gnavi.co.jp/a/a_1535/

 

「ニンジンとタラコを合わせるっていうのが,発想になくて---.おいしい.これビックリです」と藤木シェフ.

ふかうら雪人参でなくても,十分美味しそう.

 

続く

http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/02/14/023606

yachikusakusaki.hatenablog.com