枯葉を詠んだ短歌  「今シーズン最も低い気温を観測し,東京に木枯らし一号」とのニュース.境内の枯葉に冬近いことを思わされる夜の妙本寺へ. 秋をいかに思ひ出づらむ冬深み嵐にまどふおぎのかれはは 菅原孝標女  槻(つき)の木の梢あかがね色に見ゆ枯涸葉(かれからびは)に夕日照りさし 岡麓  枯葉採り姑枝あつめて火を焚けばゆゑわかなくに涙あふれ来 吉井勇  ひとひらの枯葉が行方高くあり光りに向ふ鳥ならなくに 河野愛子  わがうちにかそけき枯葉踏みて行く人よ谺(こだま)となりて還らむ 角宮悦子

つい一週間前には,11月の最高気温を更新したと報じていたのに,https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/11/07/230607

今日は「全国的に今シーズン最も低い気温を観測し,東京に木枯らし一号が吹いた」とのニュース.

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231113/k10014256671000.html


夕方,由比ヶ浜へ,そして妙本寺に立ち寄るコースで散歩.

街のフラワーショップの店先には,早くもポインセチアが並べられ,ビオラ,ガーデンシクラメンが我が物顔に店頭を占拠.

 

浜へ向かう途中のかなり大きな松の木は,松ぼっくりを沢山落としていました.

 

今日も入日には間に合わず.

しかし,いつもよりくっきり・はっきりした姿の伊豆大島伊豆半島.空気が澄んでいるためでしょう.

 

 

私以外,誰もいない妙本寺の境内.

 

銀杏が沢山落ちていました.

誰も拾いに来ないのか,落ちている数が多すぎるのか.鎌倉で一二を争うイチョウですから一体いくつ実をならせることやら.

 

枯葉に冬近いことを思わされる夜の妙本寺でした.

 

 

枯葉を詠んだ短歌

(古今短歌歳時記より)

 

秋をいかに思ひ出づらむ冬深み嵐にまどふおぎのかれはは  菅原孝標女 更級日記
 
津の国の難波の春は夢なれや蘆の枯葉に風わたるなり  西行 新古今集
 
槻(つき)の木の梢あかがね色に見ゆ枯涸葉(かれからびは)に夕日照りさし  岡麓 小笹生
 
枯葉採り姑枝あつめて火を焚けばゆゑわかなくに涙あふれ来  吉井勇 人間経
 
バスにのらんとして仰ぎ見つ昼空を枯葉が無礙(むげ)に舞ひのぼるさま  田谷鋭 乳鏡
 
ひとひらの枯葉が行方高くあり光りに向ふ鳥ならなくに  河野愛子 鳥眉
 
フィルムを逆に回せばまざまざと枯れ葉まとひて立ちあがる木々  大西民子 無数の耳
 
わがうちにかそけき枯葉踏みて行く人よ谺(こだま)となりて還らむ  角宮悦子 ある緩徐調
 

 


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Autumn Leaves  枯葉/(秋の葉)

(和訳 by DeepL)

落ち葉が窓辺を漂う

赤と金の紅葉

君の唇が見える、夏のキス

太陽に焼かれた手を僕は握っていた

 

君が去ってから 日々は長くなり

やがて冬の歌声が聞こえてくる

でも一番恋しいのはあなた

秋の葉が落ち始めると

 

落ち葉が窓のそばを流れていく

赤と金の紅葉

あなたの唇が見える、夏のキス

太陽に焼かれた手を握る

 

君が去ってから 日々は長くなり

やがて冬の歌声が聞こえてくる

でも一番恋しいのはあなた

秋の葉が落ち始めるとき

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=vbMDLfIjbNE

https://www.youtube.com/watch?v=O1aVWu2rBhE

Les Feuilles Mortes 枯葉

(和訳 by DeepL)

あなたに思い出してほしい

私たちが友達だった幸せな日々を

あの頃、人生はもっと美しかった

太陽は今日よりも暑かった

枯葉はスコップ一杯に拾われる

私は忘れていない

枯葉はスコップ一杯に拾われる

思い出も後悔も

北風がそれらを運び去る

忘却の寒い夜に

ほら、私は忘れていない

君が歌ってくれた歌を

 

僕たちらしい歌だ

あなたは私を愛し、私もあなたを愛した

そして私たちは生きていた、二人で一緒に

私を愛したあなた、あなたを愛した私

でも人生は、愛し合う者同士を引き離す

そっと静かに

海は砂を消し去る

離れ離れになった恋人たちの足跡を

 

それはまるで私たちのような歌

あなたは私を愛し、私はあなたを愛した

そして二人で暮らした

私を愛したあなた、あなたを愛した私

でも、人生は愛し合う者たちを引き離す

そっと静かに

海は砂を消し去る

離れ離れになった恋人たちの足跡を