キントラノオ目の植物を取り上げ,簡単な解説を探して掲載しています.
今日は,ポプラ.
「ポプラ(Poplar)は,ヤマナラシ属(Populus)の植物の総称」とされます. https://kotobank.jp/word/ポプラ-133995
ポプラがヤマナラシ属?
私がイメージしたきたポプラは,例えば,北大のポプラ並木のポプラ.このギャップにビックリするばかりです.
https://map.uu-hokkaido.jp/j/hokudai-poplar-avenue/
北大のポプラ並木のポプラの和名は,セイヨウハコヤナギ.
また新しい名前が出てきましたが.「ハコヤナギ」の別名が属名に使われている「ヤマナラシ」.
英名はthe true Lombardy poplar.真正ロンバルディア・ポプラと訳したら良いのでしょうか.欧米でも人気種.
そして,
ニッポニカによれば. https://kotobank.jp/word/ポプラ-133995
「日本では,枝が直上し,樹冠が狭く箒(ほうき)状になるセイヨウハコヤナギLombardy poplar/P. nigra L. CV. 'italica'を,とくにポプラと称することがある」
https://www.vdberk.ro/trees/populus-nigra-italica/
「称することがある」とありますが,私は,「称する」と思い込んできました.
このセイヨウハコヤナギ=ポプラと考えてしまうと,ポプラは日本に移入されたものと思い込むことになりますが,日本にもポプラはあります.
属の名前に使われているヤマナラシ=ハコヤナギ.
https://kotobank.jp/word/ヤマナラシ によれば,「風で揺れやすく、葉が触れ合って音を出すので山鳴の名がある」「材で箱をつくるためハコヤナギともいう」
マッチ棒の軸などにも使われてきたとのこと.
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヤマナラシ
そして,北海道には多く見られるという,ドロノキ.漢字では泥木で,全く魅力を感じませんが----
英語名はJapanese poplar.
アメリカのポプラを紹介する樹木販売店のトップに挙げられていました!https://www.thespruce.com/popular-poplar-trees-5093743
(下の写真はあまりにも違いすぎる気もします.改めて調べてみるつもりです)
https://www.hro.or.jp/list/forest/research/fpri/gijutsujoho/doumoku-db/doumoku/doronoki/doronoki.htm
https://www.thespruce.com/popular-poplar-trees-5093743
一方,欧米で,最もよく見かけるポプラの和名は,なんと「ギンドロ」.ドロノキで葉が銀色という意味でしょうか?(調べきれませんでした)
また,アメリカでは,香油を採ることもできるポプラ,バルサムポプラも一般的に見られるようです.
https://en.wikipedia.org/wiki/Populus_alba
https://en.wikipedia.org/wiki/Populus_balsamifera
なお,英語のPoplarは,「Populus属(ヤマナラシ属)の植物の総称」としての意味でも用いますが,Populus属の中の一部の種を指すのがむしろ一般的なようです.
https://en.wikipedia.org/wiki/Populus
(DeepL翻訳)「Populusは,北半球の大部分に自生するヤナギ科(Salicaceae)の25〜30種からなる属である.ポプラ(poplar),アスペン(aspen),コットンウッド(cottonwood)など,種によってさまざまな英名がある.」
ポプラとアスペンは,かなり厳密に分けられていて,その解説を探すこともできます.
(例えば https://adinatafurniture.com/poplar-vs-aspen/)
日本にあるヤマナラシ属の英訳でも使い分けられています.
ヤマナラシ(ハコヤナギ)はJapanese aspen.
ドロノキ(ウラジロハコヤナギ,ハクヨウ)は,Japanese poplar / Mongolian poplar.