キョウチクトウ科の花たち3 ニチニチソウ.属が変わってもかつての属名ビンカと呼ばれています.沢山の園芸種が開発されていて,それぞれの一群に「○○シリーズ」を銘打って販売されています.園芸種として名が知られているニチニチソウのもう一つの顔は,抗がん剤の原材料.現役です.この植物から採取された“ビンカアルカロイド”(ビンブラスチン,ビンクリスチン等)は,”微小管重合阻害作用”をもち,細胞分裂を阻害します.

初めて購入したサンパラソル/マンデビラ.

yachikusakusaki.hatenablog.com

白花だとばかり思っていたら,あとから咲く花に,うっすらとピンクでお化粧した花が混ぜって来ました.

結構気に入っています.

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我が家の庭のキョウチクトウ科の花としては,サンパラソル/マンデビラのほかに,ニチニチソウが一鉢あります.

私の好みで揃えると,淡い色に傾きがちなため,時々強い赤花が欲しくなります.

そのような目的で購入した一株が赤花のニチニチソウ

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キョウチクトウ科の花を取り上げてきました.

キョウチクトウ科の花たち1 マンデビラ - yachikusakusaki's blog

キョウチクトウ科の花たち2 キョウチクトウ  - yachikusakusaki's blog

今日の「キョウチクトウ科の花たち3」では

ニチニチソウをとりあげます.別名はビンカ.

ビンカは別属のツルニチニチソウ属のラテン語名で,以前はニチニチソウツルニチニチソウ属Vincaに分類されていました.

属が変わってもかつての属名で呼ばれているということですね.

 

個人的には,ニチニチソウはそれほど好みの花ではありません.しかし,ガーデニングの世界ではかなりの人気種.

私は知りませんでしたが,検索してみると沢山の園芸種が開発されていて,それぞれの一群に「○○シリーズ」を銘打って販売されています.

その内の一部の画像をお借りして掲載しておきます.

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https://www.e-taneya.com/item/16288.html

 

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https://shop.sakataseed.co.jp/item/32100014_2__

 

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https://item.rakuten.co.jp/chigusa/10022734/

 

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https://www.e-taneya.com/item/16292.html

 

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https://www.e-taneya.com/item/2016skt_08302

 

ニチニチソウ

キョウチクトウ科 Apocynaceae,インドジャボク亜科 Rauvolfioideae,Vinceae連,

ニチニチソウ属 Catharanthus

ニチニチソウ C. roseus

 

園芸植物として名が知られているニチニチソウのもう一つの顔は,抗がん剤の原材料.

現役です.

;抽出物を使用した薬剤が出回っています.

ただし,この系統の薬剤の現在の主流は“半合成アナログ:一部化学合成した類似の構造を持つ物質”のようです.

https://www.naro.affrc.go.jp/org/niah/disease_poisoning/plants/catharanthus.html ビンカアルカロイド - Wikipedia 微小管阻害薬(ビンカアルカロイド系)の解説|日経メディカル処方薬事典

ニチニチソウ | 薬草データベース 3.ニチニチソウ | 日本大学薬学部 薬用植物園

 

ガンに効くと喧伝されている植物が多々ある中で,実際にその成分を抗がん剤として用いている数少ない植物の一つ(外にあるのかどうか私は知りませんが)ニチニチソウということになります.

 

この植物から採取された“ビンカアルカロイド(ビンブラスチン,ビンクリスチン等)は,”微小管重合阻害作用”(チュブリンが重合して微小管を作るのを阻害)を持ち細胞分裂を阻害します.

 

「微小管」は高校生物の重要学習項目.

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高校生物 微小管と細胞分裂 - Google 検索

 

ビンカアルカロイドは細胞全般に対しては毒性を持つことになり,ニチニチソウは有毒植物として知られてきました.

しかし,毒性成分”ビンカアルカロイド”を用量に注意して投与すれば,より活発に分裂するがん細胞を選択的に殺すことができる.というわけですね.

 

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