のり/海苔1 『がばいうまか!有明海の“一番のり”』海の中にたくさん網が張られています.美味しさの秘密は潮の干満差に.潮が満ちている時,海水から栄養分を吸収.潮が引くと日光を浴びて光合成.小さい船で,網まで近づき作業.旬は冬場:「一番最初のやわらかい初摘みのが一番海苔」「高く売れます」工場でできた板海苔を,片面ずつさっと焼く.「これうまい」江口さんの一番海苔が最高額で(300円/一枚).梅沢富美男と東野幸治のまんぷく農家メシ! 佐賀県佐賀市の「のり」1

「さあ始まりました.『まんぷく農家メシ!』.今回は『漁師メシ』でございまして,佐賀県佐賀市有明海の干潟でございます」

「いや〜すばらしいじゃないの?あのねー,羽田にも干潟あったんですよ.それがダメになって,昔はね----こう言うこと知ってんのは,ホントに,俺だけだと思うんだけど---」

「いやいや,知らないでしょ?本番まで,『どれが干潟』みたいなこと言ってましたやん」

「いやいやいや」「ハハハハハハ」

 

梅沢富美男東野幸治まんぷく農家メシ!

佐賀県佐賀市の「のり」

 

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梅沢富美男と東野幸治のまんぷく農家メシ! - NHK

 

どうも.鈴木奈々です.今回いただくのは,有明海の“のり”.

軟らかくて,口の中でとろける一番のりに,おやつにもおつまみにもピッタリののりチップ.

寒い日もぽっかぽか.真っ黒鍋.

 

うまみたっぷり有明海のりをいただきま〜す.

 

今回の舞台は,有明海に面する佐賀県佐賀市

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マピオン 佐賀県 - Google 検索

 

有明海は,塩の干満差が日本一大きく,その差はなんと最大6メートル.

潮が引くとこんな景色になっちゃいます.

 

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日本最大の干潟「有明海」:佐賀の自然・景観スポット(3) | nippon.com

そんな有明海でいただく漁師メシはこちら.

 

『がばいうまか!有明海の“一番のり”』

 「がばいばあちゃんって佐賀県だけらね」

 「有明海の一番のり.何が一番のりで,何が二番のりっていうのも聞きましょうよ」「聞きましょう」

『義父にあこがれてのり師へ. 絶品!真っ黒鍋』

 「のり鍋だ」

『のりのりガールズが しけったのりをノリノリに♪』

 「のりのりガールズ.おそらく60,70オーバー」

 「このパターンは,もう変わらないからね」「ハハハハハ」

 

さあ,海苔のお料理,楽しみです.

 「行ってきま〜す」「そんな,大きい声出さんでも」

 

「さあ,梅沢さん.1軒目.『がばいうまか!有明海の“一番のり”』でございます」

「一番海苔ね」「いろいろ聞きましょう.質問したいこと,いっぱいあります.海苔って旬とかあるのかとか.冬が良いのか夏が良いのか,よくわからないし」

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海面漁業生産統計調査 確報 平成30年漁業・養殖業生産統計 年次 2018年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

 

「こんにちは」「お願いします」

 

港で待っていたのは,江口敏夫さん(海苔漁師2代目),長男・丈晴さん.

 

「飛行機で降りてきたとき,たくさんのあれね.海苔を,おそらく作っているであろうというところを,あれは何て言うんですか」「海苔の養殖場ですね.網を張っています」

「時期的に言うと,旬とか,別にないんですか?一年中,取れるんですか?」「旬は,やっぱり冬場です」

「冬場なんだ!」「はい」

「なぜ冬場なの?」「やっぱり寒くないと取れません」

「厳しい仕事だね.冬場だと」

「息子さん,さっきから一言もしゃべってませんけれど.結婚されてるんですか?」「はい,はい」

「お子さんは?」「います」

「もうかりますか?」「ぼちぼちですね」「ハハハハハハ」

 

それでは,船で,海苔の養殖場を見に行きましょう.

 

「行ってきます」「楽しみ」「海苔とってくるから」

「夢芝居,大音量で流しながらいきましょうよ.男と女♪」「やっぱり鳥羽一郎の歌でしょう」「そうですか.『兄弟船』」「兄弟船は〜♪」

「あの辺でしょう?」「そうです」

「きたきたきた.すごい数」「見えた見えた」

「この下が,海苔を作っている所ですね?養殖してるってことでいいですか?」「だと思いますよね」

 

こちらが海苔の養殖場.海の中にたくさん網が張られています.

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https://okagesamanet.com/seaweed/2388-2/

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https://www.fushitaka.com/cont/mutter/nori.html

 

江口さんの網は,およそ400枚もあるそうです.

 

「400枚!」「えらいな.むこ〜う」

「向こ〜うまで海苔.ず〜っと海苔」

 

有明海の海苔の美味しさの秘密は潮の干満差にあります.

網に植えられた海苔は,潮が満ちている時,海水から栄養分を吸収.

そして潮が引くと日光を浴びて光合成をします.さらに風にさらされることで,病気も防げるんです.

 

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佐賀海苔ができるまで | 株式会社サン海苔

「まず,江口さん.今から何をするんですか?」「生海苔を食べてもらおうかと」

「生海苔を食べる!」「はい,食べません?」「食べます.お願いします」

「この船を降ろすんで,降ろしてから---」[これを降ろすの?これを!この船を降ろすの?逆UFOキャッチャーみたいに,びっくちした」

「なんでクレーンあるのかな思たら---」

 

この小さい船で,網まで近づき作業をするんです.

ふだん,摘み取りの作業をやっているのは夜.日が暮れて,寒さで海苔がギュッと引き締まっているうちに,摘み取るんだそうです.

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有明海で秋芽ノリ初摘み|【西日本新聞ニュース】

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海苔 養殖 収穫 画像 - Google 検索

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 ★海苔漁★の画像 

よ〜く見てください.膝まで使っている黒いのが全部海苔なんです.

 

「あ〜きたきたきた.海苔海苔」「あれだ」「あれですね.あれはついてる方ですか?」「ちょっと今は短い.もっと伸びてから刈り取る」なるほどなるほど」

「収穫して,また種を植える?」

「いやいや,そのまま,一番摘み,二番摘み,三番摘み」「なるほど.お茶と一緒だ」「は〜なるほどね」

 

きょうは,特別に摘みたてを食べさせていただきます.

 

「これが,海苔の最初ですよね」「生海苔ですよ」「このままいっちゃっていいんですか?ありがとう」「水かけましょうか?」「いや,ちょうど,味付け一塩でいいわ」「いいですか?」「はい」

「頂こう,頂こう.おいしい」

「一塩で美味しい」「こんなんなんや.最初.ちょっと筋張ってます.しょっぱい感じ」

「海苔の味が150%」

「一番海苔っていうのが,これのことなんですか?.ちがうんですか?」「これは,3番目ぐらいになります」

「お茶みたいなんですね.それを一番海苔,二番海苔」

「一番最初のやわらかい初摘みのが一番海苔」

「もちろん,値段も一番海苔が高いんですか」「高く売れます」

「一番海苔の生が,めちゃめちゃうまいんですか?」「ですよね.とろっと」

「(スタッフに向かって)どうして早くお前ここへ来ないの」「そう,一番海苔の時にね」

 

 

大丈夫ですよ.ご自宅に一番海苔を用意して頂いています.

こちらはご自宅にある工場.摘んできた生海苔を加工するのも海苔師さんの仕事なんです.

生海苔を水洗いして細かく刻み,形を整えて,機械で3時間ほど乾燥すれば,板海苔の完成.

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http://www.yokavanmou.com/report/nori/nori2.html

 

この板海苔を焼いたものが,焼き海苔なんです.

 

それでは,一番海苔,食べさせていただきましょう.

ご両親の高芳さんとトミ子さんです.

おやっさんが初代ですね.のり師としては」「前は漁船漁業ですよ.のりは初めて」

「初代で,(こちらが)二代で,(こちらが)三代目.こっち来て下さい.こっち来て下さい」

「ちょっと,おいしい一番海苔を---我々さっき食べたのが三番海苔.海のところで食べたんですけど,やっぱ,全然違いますか?一番海苔と三番海苔?」「そら,違うですね」

「一番海苔って,どれが一番海苔」「これが一番海苔」

「これが---あっ.赤いですねちょっと」「赤身がね?」「赤黒なんですよね.(一番海苔は)」

 

工場でできた板海苔を,片面ずつさっと焼くと,赤黒かった板海苔が濃い緑色の焼き海苔に.

 

1軒目「がばいうまか!有明海の“一番のり”」

料理: 焼きのり

材料  乾燥させた板のり

作り方

トースターなどで,片面5秒ずつ焼く

※焼きすぎると苦みが出る.

 

「はい,いただきます.パリパリ.いい香り.磯の香り満載」「するする」

「どうですか?」

「うまい.うまい」「うまい.うまい」

「どんどんどんどん,口ん中に,うまみ成分がぶんぶん出て来る.これうまい」「ありがとうございます」

「これが佐賀海苔の特徴なんです」

「日本一.世界一.これが高級なんだ」

「たまたまですね.今シーズントップの値段を出すような海苔が取れたのが,これなんですよ」

「江口さんのとこの?」「たまたまですよ.ホントですよ」

「入札だから,最高額で江口さんの一番海苔が?(漁協の販売価格一枚300円)たまたまじゃないじゃないですか!」「今日のためにとってました」

「いやいや,めちゃくちゃおいしい」「すごいな.それは江口さん,ようござんした.嬉しかったでしょう?最高額」「ええ.息子の方が余計嬉しかった」

「そらそうでしょうね.息子さん.お嫁さん(有李さん)を---何か,謎のスタイリストみたいな感じの,メークさんみたいな---.マスクちょっとだけ外してもらっていいですか?ね.おきれい」「きれいなのに.世界中に映ってるんですから」「はははははは」

「台湾では,すごい人気ですよ」「テレビはよう見よっぽいてん----よう(よく見てるけど),見よっぽいんてんけど」「ありがとうございます」

「実物がきれいかこと.実物がきれいか(実物の方がきれい)」

「ありがとうございます.ほんとうに.おとうさんがしゃべった言葉が佐賀弁なんですか?」「はい,そうです」

「途中から,何しゃべってはんのか,わからへん_」

 

最高値が着いたとろけ〜る一番海苔.ごちそうさまでした.