いて座のギリシャ神話
いて座 Sagittarius（Sgr）
：てんびん座，さそり座と共に夏空に見える黄道十二星座の一つ．
弓を射るケンタウロスが描かれます．
いて座 / 星座占い誕生日 11月23日−12月22日
⇒ 20時南中 9月２日頃
いて座はメソポタミア起源
学名になっているラテン語 Sagittarius
もちろん射手（いて 英語ではArcher）の意味．
そして，ギリシャ語：Toxeutês も射手．
Star Myths | Theoi Greek Mythology
このPA.BIL.SAG．という言葉が何を指しているかは不明！
しかし，
英語版wikipediaに，次のような記述が：
“バビロニア人たちは，“いて座”を神・ネルガルとしていました．ネルガル＊は見慣れない，ケンタウロスに似た創造物で，弓から矢を放とうとしています．”
The Babylonians identified Sagittarius as the god Nergal, a strange centaur-like creature firing an arrow from a bow．（Origins of the ancient constellations: I. The Mesopotamian traditions, by J. H. Rogers）
（⇒＊ネルガル 【Nergal】バビロニアの神で黄泉の国の主．戦いの神・生命の授与者・疫病の神・運命と裁きの神，として信仰される．世界宗教用語大事典 Nergalとは何？ Weblio辞書
ネルガルは雄鳥，または雄鳥の頭をもった神，ライオンの頭をもった神として描かれることが多いものの Nergal: The Lion Headed Cock God of Babylonian Hell (Earth) | Gnostic Warrior
ライオンの脚をもった神の像も残されています．
Nergal, God of Death | Samizdat ）
⇒いて座はメソポタミア起源（多分）
▽星座名「いて座」はギリシャ起源かもしれない
▽「弓を射るケンタウロス」という星座の形はメソポタミア起源．
ギリシャ神話では，ケイローン（Chiron），または，クロトス（Crotus/Krotos）とされています．
the Theoi projectのサイトによれば
Star Myths | Theoi Greek Mythology
ケイローン / ケイロン
賢いケンタウロス，ケイローンは，ヘーラクレースの矢で，毒に侵され，（その苦しさから）不死身を譲り渡した時，いて座/ケンタウロス座として星々の間におかれました．
クロトス
馬の脚をもつサキュロスのハンターで，ヘリコン山のムーサ（ミューズ）のコンパニオン．彼の熱意に対する報償として，いて座として星々の間におかれました．彼の勝利のリースが，脚元の星の輪としてさらに付け加えられました．
（ヒューギヌス Hyginus, Fabulae, 224; Poetical Astronomy, 2. 27 ）
CHIRON
The wise centaur Chiron was placed amongst the stars as the constellation Saggitarius or Centaurus, when he surrendered his immortality after being poisoned by an arrow of Heracles.
CROTUS
A horse-legged, satyr hunter who was a companion of the Muses on Mount Helicon. As a reward for his zeal he was placed amongst the stars as the constellation Saggitarius. His victory wreath was further set as a circle of stars at his feet.
(Hyginus 2.27 on Sositheus.) Star Myths | Theoi Greek Mythology
CHIRON (Kheiron) - Elder Centaur of Greek Mythology
クロトスとされている“いて座”
