ギリシャ神話が最も身近に感じるのは,夜空を見上げたときかもしれません.瞬く星座の名前.ほとんどがギリシャ神話の登場人物に由来したもの.
現在は,ウェブ上にたくさんの解説がありますから,いつでも学ぶことができますね.
例えば
1.https://seiza.imagestyle.biz/index.html
2. ギリシャ神話と星座
3. ギリシャ神話|星座の神話
特に上記1.のサイトは充実しています.
従って,改めてこのブログで取り上げる意味はあまりない---.
とはいえ,私自身はほとんど知らない話ばかり.
そして,英語のサイトは,日本語のサイトとはやや異なった内容を扱っているかもしれない---.
というわけで,英語版ウィキペディアやThe Theoi Prjectのサイトを中心に,星座にまつわるギリシャ神話をしばらく取り上げることにしました.
yachikusakusaki.hatenablog.com
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/05/08/001009
続いてペーガソス(ペガスス),カッシオペア(カシオペア)とケフェウス,おとめ座,
を取り上げました.
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/05/09/025522 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/05/10/010839
くじら座1
以前取り上げた星座で,おとめ座を除く,アンドロメダー(アンドロメダ),ペルセウス,ペーガソス(ペガスス),カッシオペア(カシオペア),ケフェウスは,ギリシャ神話の一つの物語に登場する人物たち.
アンドロメダーのブログに記した英語版ウィキペディアの拙訳を採録します.
Andromeda (mythology) - Wikipedia
ギリシャ神話によれば,アンドロメダーは,エチオピアの王ケフェウスと王妃カッシオペイアの娘.
王妃カッシオペイアは,海神ネーレウスの娘ネーレイデスより,娘のアンドロメダーの方が美しいと自慢しました.ネーレイデスは,しばしば海洋の支配者ポセイドーンに同伴しているニンフ達です.
(訳者註 ポセイドーンの妻アムピトリーテーも“ネーレイデス”の一人)
ポセイドーンは,傲慢尊大な王妃の態度を罰するために,海の怪獣ケートスを送り込み,うぬぼれ屋の王妃のいる王国を含めてエチオピアの沿岸地域を破壊させました.
絶望した王は,アポローンの神託を求めます.神託は,娘のアンドロメダーを怪獣への生け贄に差し出さない限り,休息は訪れないだろうというものでした.
アンドロメダーは,衣服を剥がれ裸のまま,岸辺の岩に鎖で繋がれました.
ペルセウスは,ゴルゴーン=メドゥーサを退治して国へ戻るところでした.
(ペガススは,ペルセウスがメドゥーサの頭を刺し切った時生まれた翼を持った天馬)
縛られたアンドロメダーをたまたま見つけ,ハーデースの冑で見えないにもかかわらずケートスに近づきこの海の怪獣を殺します.
ペルセウスはアンドロメダーを解放し,彼女と結婚しました.しかし,彼女は,叔父ピーネウスと婚約していたため,結婚式の時,二人のライバル間で争いが起こり,ピーネウスはゴルゴーンを見たため石になってしまいました.
このアンドロメダー(アンドロメダ),ペルセウス,ペーガソス(ペガスス),カッシオペア(カシオペア),ケフェウスのもう一つの共通点は---
「秋の星座」であること.
https://www.study-style.com/seiza/autumn.html
そしてアンドロメダーの物語に登場する星座がもう一つ.
怪獣ケートス.くじら座として秋の空に描かれています.この星座も秋の星座です.
くじら座の学名はCetos.
「ケートス(古希: κῆτος, kētos)はクジラ類やアザラシなどの『海獣』を意味するギリシア語だが、ギリシア神話においては本来の姿をやや離れ、一種の怪物として登場する。」
日本語の訳をケートス座にすれば良かったように思いますが---
ということで,くじら座になったのでしょうね.
この星座の説明には,アンドロメダーの物語が必須といえそうです.星座として描かれた絵はどうみてもクジラとは思えませんから.