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昆布締め:弁当を支える名脇役として,富山の食文化から意外なもの!「ほとんどの野菜がおいしくなる」「ただし,昆布締めに向かない食材:トマト,タマネギ,にら,長ネギ」 / 昆布の歴史と昆布ロード / 昆布だしの取り方  

食・作物 / 栄養・料理 テレビ ドキュメンタリー,情報番組,ニュース等

今回のテーマは弁当を支える名脇役こと副菜.-----富山の食文化から意外なもの!

1. “昆布締め” NHK趣味どきっ!「お弁当大百科から」

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NHKネットクラブ 番組詳細(趣味どきっ! お弁当大百科「名脇役の競演」)

名脇役の競演 NHK Eテレ2017年2月27日(月) 午後9:30~午後9:55(25分) から

【ゲスト】ブラザー・トム,安めぐみ辻希美,【講師】料理研究家…渡辺あきこ,【司会】林家三平

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「お弁当名脇役,渡辺さんが挙げて頂いたのは三つ」「はい」

選んだのはどれも作り置きができて,忙しい朝には便利な存在.

煮物,佃煮.そしてもう一つが??

「おつけもの?」

「VTRどうぞ」

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やって来たのは日本海に面した港町,富山県魚津市.食品工場を訪ねてみると,---昆布が一杯.

作っていたのは白身魚の昆布締め.

昆布に水分が吸われて身が締まり,昆布のうま味成分が魚にうつることで,深い味わいになります.傷みやすい魚も数日もちます.

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昆布じめができるまで|昆布じめ味匠館|富山名産の昆布じめ刺身の製造・販売|かねみつ

 

富山では江戸時代,北前船によって北海道から昆布が持ち込まれ,この地に根付きました。富山湾に面した魚津では地元のおいしい魚を昆布締めにする食文化が発展しました.今では富山県民のソウルフード.地元では昆布毎食べる人も多いそうです.

社長金光貢さん「保存食ですね.お母さん方の食文化の一つ」

ここで社長が紹介してくれたのが,社員の丸本郁さん.昆布締めを愛するが余り,魚以外のものも昆布締めにしようと日夜研究を続けているんだそうです.

ご自宅にうかがってみると,冷蔵庫から出るわ出るわ.ニューウェーブ昆布締めの数々.

豆腐,コンニャク,そして各種の野菜.

丸本さんはこれまでおよそ50種類以上の食材を試し,その多くで昆布締めの効果があったと言います.

そしてこの日初めて試した食材が,こちら.アスパラガスです.お味はいかがですか?

「うん,おいしいです」

程よくしっとりとしたアスパラガス.かむと口の中にうま味が広がります.名人.野菜を昆布締めにするコツは何ですか?

「魚は比較的身が厚いので,厚手の昆布を使うんですけど,野菜とかこう言った山菜のものに関しては,やっぱり薄めの昆布を使いますね.

どうしても野菜っていうのは水分が多い素材ですので,あんまり水分を吸いすぎてしまうと,ちょっと乾燥した野菜みたいになってしまいますので,薄い昆布でほどほどに水分を吸うようにしています」

渡辺さんオススメの副菜.三つ目は 昆布締め でした.

明日使える:昆布締め⇒うま味アップで日持ちする

明日使える:昆布締め⇒魚以外もおいしくなる

昆布締めは,時間が調理してくれる!だから朝,楽です.

ここで渡辺さんが作ったアスパラガスの昆布締め.

さっとゆでてから昆布ではさみました.

「一見普通のゆでたアスパラ」「一晩しか漬けてないから浅漬け昆布締めみたいな感じです」

「うまい!」「アスパラの良さが引き立ってる」「甘〜いもん,でも」「甘いですよね〜」

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「昆布はどうしちゃう?」

「昆布はね.柔らかくなってれば刻んで,そのまま食べられるんですけど.煮物に放り込んじゃったり,あとね.富山の人なんかは『煮物の落としぶたにします』何て言ってましたけど.お味噌汁に入れる.とか,ぬか床に入れてもいいですよ」

丸本さんによると,

「ほとんどの野菜がおいしくなる」「ただし,昆布締めに向かない食材:トマト,タマネギ,にら,長ネギ」

 

渡辺さんのレシピ「菜の花の昆布締め」

材料

菜の花  100g

昆布   約30cm

作り方

①鍋にたっぷりの湯を沸かして菜の花を入れ,再び煮立ってから1分間(アスパラの場合は1分半)ゆで,水にとる.冷めたら水気を絞る.

②昆布を菜の花の長さに合わせて三つに切る.昆布の上に菜の花の半量を平らに広げてのせ,更に残りの菜の花,昆布の順に重ねる.ラップで包み,冷蔵庫に一晩置く.

③3〜4cm長さに切って器に盛る.

(冷蔵庫で3日ほど保存可能)

 

 2 昆布の歴史と昆布ロード

こんぶネット|日本昆布協会 昆布の歴史|こんぶネット(日本昆布協会) ,      ミツカン水「文化センター」54号 昆布ロードがもたらした明治維新と食文化│54号『水の文化』│ミツカン 水の文化センター ,      みなと総合研究財団 北前船がもたらした富山の「昆布」の食文化 北前船がもたらした富山の「昆布」の食文化|みなと文化とは?|みなと文化研究事業 ,      JR西日本 Blue Signal 北前舟|昆布ロードの中継地、富山JR西日本 ,      四十物昆布 四十物昆布情報館 | 四十物こんぶ

こんぶの名前の由来

日本の味としてすっかり食生活に定着している昆布ですが、その歴史はあまりに古く、確かな記録は残っていません。

縄文時代の末期、中国の江南地方から船上生活をしながら日本にやって来た人々が、昆布を食用としたり、大陸との交易や支配者への献上品としていたのではないかと言われています。昆布という名の由来は、はっきりしませんが、アイヌ人がコンプと呼び、これが中国に入って、再び外来語として日本に逆輸入されたと言われています。

 

こんぶが旅した”こんぶロード”

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鎌倉中期以降になると、昆布の交易船が北海道の松前と本州の間を、盛んに行き交うようになりました。昆布が庶民の口に入るようになったのは、そのころからです。

海上交通がさかんになった江戸時代には、北前船を使い、下関から瀬戸内海を通る西廻り航路で、直接、商業の中心地である「天下の台所」大阪まで運ばれるようになりました。昆布を運んだ航路の総称を「こんぶロード」と言います。こんぶロードは江戸、九州、琉球王国沖縄県)、清(中国)へとのびていきました。

特に、琉球王国薩摩藩鹿児島県)と清とのこんぶ貿易の中継地として、重要な役割を果たしました。

また,越中富山県)の港にも昆布が運ばれ, 薩摩藩との密接な結びつきから,重要な中継地としての役割を果たしていました.

 

「昆布ロード」がもたらした食文化

「昆布ロード」の中継地では、各地の食文化と昆布が結びつき独自の昆布食が生まれた。

 北海道では主にダシとして昆布を利用するが、北陸では薄く削りとろろ昆布に、大阪では佃煮にする。

関東は「昆布ロード」の到達が遅かったため、消費量がさほど伸びなかったのではないかといわれている。

沖縄では昆布を豚肉や野菜と炒めて食べる「クーブイリチー(昆布の炒め物)」や、地元で獲れる魚を昆布で巻いた「クーブマチ(昆布巻き)」ほか、豊富な昆布料理が家庭に根づいている。

 

 北前船がもたらした富山の「昆布」の食文化

1世帯当たり年間支出金額及び購入数量(2014年〜2016年平均)によれば、富山市の1世帯当たりの「昆布」の年間支出金額は2,352円と、全国1位であり、全国平均(1,026円)の約2倍と突出して大きいです。

統計局ホームページ/家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(平成26年(2014年)〜28年(2016年)平均)

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国内で採れる「昆布」の9割は北海道でありながら、「昆布」が採れない富山市で、どうしてこれほど多く消費されているのでしょうか。

「昆布を運んだ北前船」の著者である塩照夫氏によれば、その要因の1つとして、

前述のような"北前船がその下地をつくった"と指摘しており、自然と昆布を多く食べる習慣が生まれたのではなかろうかとしています。

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富山(越中)は北前船の寄港地の1つであり、北海道(蝦夷地)で採れた「昆布」、にしん、さけなどが運ばれ、越中では米を中心に、酒、しょう油、薬などが積み込まれました。

また、明治以降、富山県から開拓を求めて全国各地に移住する人や出稼ぎに行く人が増えましたが、その中でも北海道の「昆布」を含めた漁業に従事する人が多く、特に、「昆布」産地として有名な羅臼町の7~8割が富山県出身者だったといわれています。

これらの人が国元にいる家族や親戚に昆布を送るなどを行って、県民が昆布に馴染んだともいわれています。

上述のいわゆる「昆布ロード」により,北前船によって大坂に運ばれた「昆布」は、密貿易によって薩摩から琉球を通じて、清国(中国)にまでもたらされました。

当時、財政難に陥っていた薩摩藩は、富山の薬売り商人から仕入れた「昆布」を支配下に置いた琉球を経由して清国に輸出し、清国からは漢方薬などの薬剤を仕入れ、それが薬売り商人が扱う薬の原料として使われました。

 

富山県では、現在も,昆布を出汁や料理素材に幅広く使い、昆布巻きや昆布締め、とろろ、昆布かまぼこなど、昆布料理や加工品が豊富です。

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また,おにぎりに巻くのは海苔ではなくとろろ昆布。黒部市にある株式会社四十物(あいもの)昆布の四十物直之社長によると、「昆布は子どものころから食べつけている家庭の定番」だそうだ。

「鍋に大根、人参、昆布をたくさん入れて煮込んだものを毎日煮返して食べるんです。それが富山の食文化。栄養も一度に摂れます。この辺は共働きの家庭が多かったので、昔からの知恵でしょう」

また、富山県射水市の中六醸造元が製造する醤油が、甘口であるという興味深い事実にもぶつかった。甘い醤油といえば九州だが、四代目・板林勇樹さんいわく「当社の創業者は、修業先の『味は地元の人の好みに合わせなさい』という言いつけに従ってこの味を決めたそうです」。北前船の寄港地だった放生津に甘口醤油が根づいているのは、薩摩との交流を意味づけるものではないだろうか。

日本近代化の礎となった壮大な「昆布ロード」は、同時に日本の食文化を広げた道でもあった。今回の取材で昆布を見る目が変わりそうだ。

 ※参考文献

◇(株)全教図「中学校技術・家庭科副読本こんぶ」(平成9年3月発行)

◇北海道ぎょれん「北の幸。釧路の味 釧路の昆布」

 

3 昆布だしの取り方

改めてここに記録するものでもありませんが,----昆布協会認定?の方法をパネルで示しておきます.

基本の「昆布だし」でプロの味〜昆布だしの取り方|こんぶネット(日本昆布協会)

▽産地別昆布の特徴・用途

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▽基本の昆布だし

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 ▽和食の基本「昆布と鰹の合わせだし」

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「昆布水」であっという間に昆布だし〜昆布だしの取り方|こんぶネット(日本昆布協会)

だしを取った後の昆布活用法|こんぶネット(日本昆布協会)