青大豆? 先日購入.でも,それまで全く知らず.NHK「新日本風土記」をみても,多くの地域で食べられてきたよう--.+ 豆の花/大豆あれこれ(1)

3種類の大豆

先日,「こうじいらず」という大豆を,購入しました

売れ残っていたものを買い求めたのですが---.あまり見たことがない薄い緑色.一緒にいた方は「乾燥しているみたいだけれど,未熟なのでは?」と言っていましたが,枝豆には見えません.

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知らなかったのは,少なくとも私だけでなくもう一人いることはわかりましたが---

 

「青大豆 こうじいらず」で検索してみると

例えば味噌のの商品説明では http://www.daikeimiso.com/item.htm

「----甘もっくらと言う表現になるこの『こうじいらず大豆』は他の大豆とは異次元な旨さ。麹が無くとも味噌になる程甘くて旨いという所からそう呼ばれている、 信州東信地区の一部でしか栽培されていない特大粒の在来種です。----」

楽天サイトにもhttp://item.rakuten.co.jp/suzuya-rice/c/0000000633/

「こうじいらずは白目で薄青の大豆です。----味噌のほかにも、甘みを活かして豆乳や豆腐にしてみても良いでしょう」とあり,大豆出し汁けんちん汁のレシピも.

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「青大豆」については "青大豆,レシピ"でもたくさん検索できます.

やはり青大豆を知らなかったのは私と一緒にいた方のみ?各地域で古くから栽培・利用されてきていたことは確か.

 

NHK新日本風土記「豆腐」(放送日:2017年1月13日)の冒頭を少しだけ再録してみます. 新日本風土記

"豆腐を寄せる、人を寄せる"

懐かしい原風景をまずご覧にただきましょう.

愛知県豊田市大桑.庭先での豆腐作りは,昭和40年代まではよく見られました

今日は昔ながらのやり方で豆腐を作ることになりました.何十年かぶりに蔵から引っ張り出してきた石臼ですりつぶします.----

かつて農村では,豆腐はごちそうでした.口にすることができるのは,盆,暮れ,正月と,冠婚葬祭の時ぐらい,年末になると,どの家でも豆腐作りに励みました.

すりつぶした大豆を越してできるのが豆乳.その豆乳を固め,できを決めるのが,これ,にがり(苦汁)です.

「混ぜるものは」「ひしゃく!」

「寄ってきた寄ってきた」

どうやらうまく寄ったようです.

「豆腐作りで一番面白いのは,やっぱり,にがりを入れるとき.よし,ここだっていうときに,ちょちょちょって入れてもう一人の相棒が見とっちゃ,寄らんよ寄らんよなんちゅうと,ちょっとドキドキ心配しだすな.そんな心配せんで,見とれ見とれ見とれちゅうと,わーきたきたきたちゅうともう安心ね」

 青大豆の色が美しい,木綿豆腐の出来上がりです.

「カチカチでもないな」「やっぱりうまい.昔の豆腐の味がして」

大桑集落で皆が集まって,昔ながらの豆腐作りを始めたのは3年前のこと.今集落はお年寄りばかり.豆腐作りはささやかな村祭りです.

(なにか)あって集まらにゃ,みんなの顔を見るっちゅうことがないもん.3日も4日も誰ともしゃべらん時があるの.誰か来てくれたときにしゃべって3日目にしゃべったなちゅう.そのくらいのことだに」

にがりが豆腐を寄せるように,人の輪ができました.

 

日本豆類協会

のサイトは驚くほど広範囲な豆情報を掲載しています!画像も豊富.

豆類協会 mame.or.jp 豆フォトギャラリー 豆類協会 mame.or.jp

HOME > 豆の種類 > 豆の種類別特徴 > 大豆 http://www.mame.or.jp/syurui/syurui_15.html には以下のような解説が

一般的なものは種皮が黄白色~黄色の「黄大豆」

他に淡黄緑色~濃緑色の「青大豆」

黒色で一般に「黒豆」と呼ばれる「黒大豆」などがあります。

それぞれの主な用途は、「黄大豆」は食品一般、「青大豆」はきな粉や煮豆、「黒大豆」は煮豆などです。

豆フォトギャラリー 豆類協会 mame.or.jp

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こうじいらずは確かにやや白っぽい青豆.豆の子実(乾燥豆) 豆類協会 mame.or.jp

ある青大豆販売サイト青大豆のご紹介です。豆専門店がおすすめする青大豆(青豆)では,以下の内容の記事がありました.

・ 普通の大豆より食感も甘みも違う.「青大豆ご飯」にしてみるとその違いがはっきりと分かります.

・ はっきりと豆の味を知りたい方は「青大豆豆乳」を.エグ味がなく、豆の甘みがストレートに.

・ 栄養成分ではこんなにも違います。脂肪が少ない!

ほんとでしょうか?特に栄養成分については,青大豆全般に言えることなのかどうかは??

---日本食品成分表に青大豆全粒の成分は載っていません.でも,青大豆炒り豆の成分はほとんど変わらず,青大豆きな粉でほんの少しだけ脂肪が少ないという数字が掲載されていました.栄養成分はほとんど変わらないのが一般的といってよいでしょう

 

「マメ」の花

3種類の大豆は,色は違っても

花の色・形は同じ(豆特有の形で"蝶形花冠"とよばれるらしい.確かに蝶々に見えます)豆の花 豆類協会 mame.or.jp

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ちょっと寄り道して豆全般の花を集めてみました--.食べられている豆の種類の多さには改めてビックリです.その内いくつかを見て下さい.

形はほぼ同じでも,色は様々なようですね.

豆の子実(乾燥豆) 豆類協会 mame.or.jp 豆の花 豆類協会 mame.or.jp

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赤エンドウメイプル,バージニア型落花生は色鮮やか!

 

大豆あれこれ(1)

前述したとおり,  a.日本豆類協会のサイト豆類協会 mame.or.jp はマメ全般についてと手も詳しい説明をしてくれています.また,b.農水省のサイト大豆のホームページ:農林水産省 も,基本データ等かなり充実しています.そして,最近出版された c.「ものと人間の文化史 "豆"前田知美 法政大学出版局.こられを中心に引用しながら,ちょっと気になることを思いつくまま書いていくつもり.

今回は大豆の自給率等と大豆の伝播について調べてみました.

大豆自給率 大豆のまめ知識:農林水産省

平成25年の大豆の自給率は6%だそうです.ただし、サラダ油などの原料となる油糧用を除いて食品用に限ると、自給率は21%

「国産大豆は、多い順に

(1)豆腐(58%)、(2)納豆(14%)、(3)味噌醤油(10%)、(4)煮豆惣菜(9%) に使われています。(平成24年)」

とのこと.

生産量27年度では

(1)北海道,(2)宮城,(3)佐賀,(4)秋田,(5)福岡,

 生産額26年度では

(1)北海道, (2)兵庫,(3)佐賀,(4)福岡,(5)愛知」

主な品種フクユタカ、エンレイ、ユキホマレ、リュウホウ、タチナガハの順(25年度).これらの品種はいずれも主に豆腐、煮豆用.

 納豆用で作付面積が多いのは、スズマル(北海道)と納豆小粒(関東)」

 

輸入先

全体:「平成25年(1~12月)の実績では、(1)アメリカ(166万トン)、(2)ブラジル(65万トン)、(3)カナダ(38万トン)、(4)中国(4万トン)

食用大豆:アメリカ、カナダ、中国からの輸入がほとんどで、全体の輸入量は70万トン程度」「豆腐用としては主にアメリカのnon-GMO大豆が使われています」

 GMO (genetically modified organism)=遺伝子組み換え作物(生物)

「近年、アメリカでGMO大豆の生産が拡大しましたが、国内の消費者から敬遠されたことから、non-GMO大豆の分別流通が短期間に進展しました」との記載も.

アメリカでもGMOは敬遠されてきているのは初耳.

 

大豆利用の歴史1 概要

 大豆 豆類協会 mame.or.jp には次の記事が.

「大豆は、中国では米、麦、粟、黍(きび)又は稗(ひえ)とともに五穀の一つとして数千年も前から栽培されてきました。

朝鮮半島を経由して日本に伝わるのは、弥生時代初期(後述:縄文の可能性)みられています。当時の食べ方は、煮豆や炒り豆が主だったようで、味噌や醤油の前身である穀醤(こくびしお)として利用され始めるのは奈良時代に入ってからです。また、国内で広く栽培されるようになるのは鎌倉時代以降です。

なお、豆粒がはるかに大きいそらまめ等を差し置いて「大豆」と呼ばれるのは不思議な気もしますが、当時は単に「豆(まめ)」と言えば大豆のことを指すほど重要視されていたため、「大いなる豆」、「大切な豆」との意味でこのような表記になったと言われています。一方、英名の"soybean"は、醤油(英語でsoy)の原料であることに由来しています」

・「ものと人間の文化史シリーズ "豆"」にはとても詳しい記述があります.まだ読み込んではいませんが,例えば,大豆は縄文時代から栽培されていた可能性が高いようです.詳細はまた次の機会に.

・ 大豆の名前の由来については,確定していないようで,日本国語大辞典は全く取りあげていませんでした.一方,soybeanについては,ランダムハウス英語辞典(小学館)で「◇日本語から借用された英語」と書かれていました.大豆は日本からヨーロッパに伝わった!

ものと人間の文化"豆"」によると,

日葡(ポルトガル)辞典(1603年)に「大豆・味噌・醤油」が記載されてはいるものの,大豆が植物・食品として知られたのは,エンゲルベルト・ケンペル(ドイツの医師・博物学者)が「奇跡の植物ダイズ」を欧州に紹介しようと試みた後であるとのこと(遺稿"日本誌"が出版されたのが1727年:Wikipedia).そして,分類学者リンネがダイズをはじめて記載したのが1737年,初めて栽培されたのは1739年パリ植物園だそうです.

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