「さあ始まりました,まんぷく農家メシ.今回はですね,山形県寒河江(さがえ)市のつるむらさきでございますけれど」
「つるむらさき!」「はい」
「何か踊りの題名みたいなもんだよ.つるむらさき」「そうゆう,お野菜なんですか?聞いたことあります?」
「なんか,つるむらさきなんていってさ,柳腰の人が,こうしてるような」「きれーな」「女性が--,ちょっとイメージするけど」「するんですけど」
そういえば梅沢さん,女形でしたね.
どうも友近です.
今回はこちら,つるむらさき.私もスーパーで見たことあるんですけど,どうやって料理して良いのか分からないですよね.
実は,つるむらさき.煮てよし,焼いてよし.昔から伝わる郷土料理からカレーまで.
いろんな料理に使えるんです.
美容や健康にも良い,つるむらさき.
今日はたっぷり頂きます.
舞台は山形県寒河江市.全国でも有数のつるむらさきの生産地です.
山形県 都道府県から地図を検索|マピオン 農業の概要:寒河江市公式サイト
栄養価の高い野菜で,ビタミンCやカルシウムが豊富に含まれてるんですって.
さあ今回頂く農家メシはこちら.
▽つるむらさきは女性が主役.ぬめり&青臭さを召し上がれ.
「女性が主役」「ほらほらほらほら」「青臭い?」「青臭いんだって,でもね」「おいしく召し上がるって事なんですね」「栄養価の高い野菜っていったら,大体青臭い」「なるほど」
▽可能性は無限大.つるむらさきで多国籍料理に挑戦.
「じゃあ,あれだね.エスニック料理---」「--な感じなんですかね.創作料理なんですかね.無限に可能性があるつるむらさき」
「キョンキョン」「ここも期待できますね」「このパターンのキョンキョンて,あれじゃないですか?愛嬌的な愛きょう推しのキョンキョン」「いや,山形はキョンキョンでしょ.間違いなく」
それでは出発しましょう.運転はいつもの通り梅沢さんです.
「ぬめりと青臭さ.ぬめりは体にいいっていう」「どんなお野菜か?いまいち分からないですね」「そうですよね.つるむらさきなんて」
それに女性が主役って,どういうことなんですかね.
「こんにちは」「こんにちは,農家メシでございます」
迎えたのはつるむらさき農家22年.遠藤良子さん
山形県産 今が旬! つるむらさき|仕入れなら業務用食材卸売市場Mマート 中山町『山美ファーム』さん畑見学へ | 野菜ソムリエ上級Proのいる店│山形市の八百屋 グリーンショップはらだのホームページへようこそ!!
「これがつるむらさき?」「そうです」
「つるむらさきって紫色してるのかと思った」「今は紫色じゃなくて,グリーンだけになりました」
つるむらさきは紫色の品種もあるんですが,今,寒河江市で作っているのは,こちらの緑色のもの.
つるむらさき:農園便り from 沖縄:So-netブログ http://野菜の育て方.com/tsurumurasaki-sodatekata-13973.html
遠藤良子さん,寒河江市でつるむらさきを一番多く作ってる名人なんです.
「これ,どうとるんですか?」
半分ほどではさみで切る遠藤さん.
「根っこからじゃなくて,また,生えてくるんですか?」「また生えてくるの.こっから」
「あっ!この頭のとこ,とるんだ」「うん,そう,頭のほうだけとって,また,こっから生えてくる」
「すごいよ.めっちゃ分厚い.触ってください」
「お母さん.ちょっと私にやらせて」「とります?」
「おっ切った」「こういう(下の方で大きくなった)葉っぱは捨てます」
「こういうの---先っていうか,切るじゃないですか.また生えてくる?何回もとれますか?」
「はい,だから,5月から10月いっぱいは,とれるんですよ」
「あ〜,いいじゃないですか.これは」
つるむらさきは一度切っても2〜3日で成長し,また収穫できるんです.成長が早いんですね.(一株で50回ほど収穫できる)
「今回は,女性が主役って事なんですけど,どういうことなんですか?」
「あの,女性部に三十数年前に,各家に一本ずつはい鉄して,みんなに配ったんです」
「つるむらさきを」
「うん,健康に良いからって.そしてそれを,今度,役員の方たちが,自分でつくってみまようっていうことで,5〜6人,先に作ってみたんです」
およそ,40年前.つるむらさきを作り始めたのは農家の女性たち.
葉物で軽く,トラクターなど,大きな機械を使わないつるむらさきは,お母さんたちにやさしい野菜なんです.
今も女性が中心となって作っています.
露地とハウスの両方で栽培し,春から秋まで,半年もの間,出荷してるんです.
「ハウスは(味に)クセがありません.露地のほうがクセがあります」
「なるほど,ハウスのほうが,大事に作られてるから,やっぱ,やわらかいんだ.こっちは表に出してもらってるから,何だこの野郎って!」「いやいや確かにちょっとね」
「我がつよいですよ」「我あるな」「我が強いな〜」「我が強いとか言わないの」「自分のことしか考えてへん」(笑い)
「どういうふうにして,食べるのが多いんですか?」「いちばんあれなのが,からし和え」「あ〜なるほど」
「おひたしにもいいでしょう?」「おひたし,うん.おひたしはもちろんいいです」
「そういう和え物とかおひたし---」「あの,向こうで準備してます」「ありがとうございます」「スムーズな進行,ありがとうございます」(笑い)
まずはつるむらさき料理の定番の一つ,おひたしを作ってくれます.
「料理って言っても,何にも料理にならない.
「お湯わかす,塩入れる.---」
「せっちゃん,湯がく」
友人の大泉節子さん登場.
「ご近所さんなんですか」「うん.つる仲間」
「色変わるぐらいでいいんですか?」「変わるよりちょこっとね.あんまり湯がきすぎると色もあせるし,ぬめりもひどくなる」
「こんなこと聞くと変なんですけど,せっちゃんの旦那さんと,奥さんの旦那さんとは,どっちがいい男ですか?」「せっちゃんおだんなさん.若いから.うちのはもう80すぎ」「え〜」
▽つるむらさきのおひたし
材料(つくりやすい分量):
つるむらさき---150g,塩---少々,からし・しょうゆ・---適量
作り方:
1.ナベに湯を沸かして塩を入れ.つるむらさきを入れる.
2.際沸騰したら引きあげ,氷水で冷やし,水気を絞る.
3.食べやすい大きさに切り,からしじょうゆでいただく.
▽つるむらさきのなめたけ和え
おひたしを,ビン入りなめたけ(市販品)と和えたらできあがり
「あっ,おいしいじゃん.母ちゃん.これうまいわ」「おいしい」
「おひたし,最高」「あっ.ええわ.からしのぴりっとした感じがいい」
「あっいいね」「いや,でも,ちょっとぬめりが」
「ぬめりはあるけど,青臭さは全然ない.ないよ」
へ〜青臭くないんですか.
「夏場とか食欲なくなってきたら,こういうのからしでピリッと食べるといいですね.ホントに」
「おかあさん,これ何和えたの?」「なめたけだけ」
「ああ,これもいいじゃない「うん,おいしい」
「あの,モロヘイヤもそうだったんですけど,いろんなものに和えてもジャマしないのよ」
「いいですよ,つるむらさき」
「からしやし,青臭さも消えるし,なめたけでも消えるから」「まとめてもらって---」
「いえいえ,まとめました」「まとめんのが,東野幸治の仕事だもん」
「ただ,この後あと二軒行くんですけど,俺,これが一番,ベストのような気がすんよ」
「一番,基本だもん,基本!」
「これ,基本.これベーシック?」
「これから楽しみにして.まだまだ」「まだまだある」
つるむらさきの定番料理,おひたしとなめたけ和え,ごちそうさまでした.