震災から丸25年 午前5時46分に祈りささげる( 兵庫県などのまとめによると,阪神淡路大震災により,6434人が亡くなり,3人が行方不明.重軽傷者は4万3792人.観測史上初の震度7を記録し,住宅被害は全壊・半壊が計約25万棟,一部損壊が約39万棟に上り,経済被害は約9兆6千億円に達した).//災害復興住宅 高齢化率は過去最高の53.7% .一般県営住宅に比べると約1・4倍高い比率になっている.独居死は75人,過去2番目の多さ.年齢は46~94歳で,発見までに1~2カ月かかったケースもあった. 神戸新聞

震災から丸25年 午前5時46分に祈りささげる

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 まぶたを閉じれば,在りし日の面影が浮かぶ.6434人が亡くなり,3人が行方不明となった阪神・淡路大震災は17日午前5時46分で発生から丸25年となった.追悼行事が催される神戸・三宮の東遊園地では,竹灯籠などに揺らめくロウソクの火で「きざむ 1・17」がかたどられた.集まった遺族や被災者らは祈りをささげ,亡き人をしのんだ.

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 兵庫県などのまとめによると,震災の重軽傷者は4万3792人.観測史上初の震度7を記録し,住宅被害は全壊・半壊が計約25万棟,一部損壊が約39万棟に上り,経済被害は約9兆6千億円に達した.

 

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 県内ではこの日,激震に見舞われた神戸や阪神間,淡路島などの50カ所以上で追悼行事が営まれる.

 

 

災害復興住宅の高齢化率 過去最高の53.7% 

 阪神・淡路大震災の被災者らが入居する兵庫県内の「災害復興住宅」の高齢化率(65歳以上)が2019年11月末時点で、過去最高の53・7%(前年比0・7ポイント増)となったことが県の調査で分かった。入居当初から自宅の再建などが難しい年配者が多かったこともあり、一般県営住宅に比べると約1・4倍高い比率になっている。

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 県内には都市再生機構(UR)からの借り上げを含め、11市に計234団地の復興住宅がある。 

 県が調査を始めた01年当時、復興住宅には4万3283人の入居者がおり、高齢化率は40・5%だった。しかし、死亡や転居などに伴い、19年の入居者は約1万4千人減の2万9593人。うち65歳以上は1万5905人で半数を超えている。

(下の毎日新聞の数字とは異なります)

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阪神大震災25年:復興住宅、被災者入居5割切る - 毎日新聞

 

 1万7826の入居世帯のうち、1人暮らしの高齢世帯は8773世帯(49・2%)。比率は18年まで右肩上がりで増加傾向にあったが、前年比0・3ポイントの減少に転じた。県は「介護が必要になり、親戚に引き取られるケースなども多い。今後の推移を慎重に見ていく必要がある」とする。

 こうした単身高齢世帯の孤立化を防ぐため、西宮や尼崎、淡路など8市は復興住宅の整備当初、見守り事業を展開。財源にしていた阪神・淡路大震災復興基金が17年度で底をついたため、18年度以降は県が一部費用を補助する一般事業として存続する方針を示した。 

 ただ、存続を決めたのは神戸市だけで、他の各市は「高齢化は復興住宅だけの課題ではなく、特別扱いできない」として廃止し、一般施策で代替している。

 

 一般の県営住宅の高齢化率は38・5%。1人暮らしの高齢世帯率は31・0%で、いずれも復興住宅より15ポイント以上低かった。(前川茂之)

 

 

記事特集

独居死75人,過去2番目の多さ 阪神・淡路復興住宅

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 阪神・淡路大震災の災害復興住宅で,2019年に誰にもみとられずに独居死した人が75人いたことが14日,分かった.兵庫県警の検視結果を参考に神戸新聞社がまとめた.県警が集計を始めた00年以降,最多だった02年の77人に続き,2番目に多い数字となった.年齢は46~94歳で,発見までに1~2カ月かかったケースもあった.

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 県内の災害復興住宅は計234棟(18年12月末時点).住民の入れ替わりが進んでおり,被災者が何人含まれるかは分からない.75人の内訳は男性36人,女性39人.年代別では80代が30人,70代が28人で,両年代で8割近くを占めた.平均年齢は77・4歳だった.地域別では神戸市が53人で最も多く,ほかは西宮市が8人,芦屋市が5人-などだった.

 

 死因は57人が病死で,ベッドから落ちるなどの事故死が4人,自殺が2人,老衰など「その他」が12人だった.半数近い35人が死後24時間以内に発見されたが,1~2カ月かかった人が2人おり,腐敗が進んでいるなどの理由でいつ亡くなったか分からない人も6人いた.

 

 家族や隣人,知人以外に発見される例も多く,神戸市長田区の男性(57)は死後約1カ月半後,ケースワーカーの通報で駆け付けた救急隊員に発見されたという.(岡西篤志