9月24日,振替休日の午後11時すぎ,明日付のブログの内容が一応まとまって,テレビをつけると----
いろいろな珍しいクワガタの写真を見せられて,次々言い当てる男性が登場している場面.
(後々考えると,この方は,どうも「月刊むし」の編集者?)
一体何の番組かと,テレビ番組欄をチェック.
「ジミーとふしぎな雑誌たち」
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ふしぎな番組!
既に番組は開始から12分経過.録画開始.
こんな場面から
スタジオの作りは,幼児向け子ども番組っぽい.
「ジ」の帽子をかぶったシマシマトレーナー/オーバーオール姿のジミーこと勝地涼.
足下はちょっとおしゃれながら子ども風のいでたち.髪はもじゃもじゃオレンジ色.
小さなハンモックに座って,なにやら雑誌を読んでいる.
そこへ登場したのは,お兄さんこと澤部佑.キャップのつばを後に,やや太いシマシマトレーナー/オーバーオール姿.
「ジミー,一緒にピクニックへ行かないかい?」
「お兄さん,天気のいい日にピクニックだなんて,ど変態だね?」
「いやいやジミー.天気のいい日にピクニックはど変態じゃないと思うよ」
もじゃもじゃ髪の毛とハンモックの先につけたもじゃもじゃを触って感触を確認するジミー,
「何を---何の確認だい?それは?いるかな,それ?」
「そんなことより,この雑誌を一緒に読もうよ」「えっ?」
「月刊住職!?」
「これはね,寺院住職実務情報誌で,お寺を運営する上で欠かせない情報が満載なんだ.住職に4人に1人は読んでいる,寺院界のロングセラー雑誌だよ」
「ちょっと,これは爆裂に渋いね〜」
「今の説明,すっごくうまく言えたでしょ?」
「それはこっちで後々評価するから,ちゃんと.この場でいいよ,言わなくても」
「褒められたい」
「いいよ.すごかったよ.あの寺院実務情報誌のとこは,すごいと思ったよ.」
「よかった〜!」
「それはいいんだけども.すごいね,表紙も.鳥が何か渋いね」
「この表紙の鳥はね,抑圧された住職の精神を解放するって意味が込められているんだって」
「すごい知ってる」
「どう?興味そそられてきたでしょ?」
「えらいもので,そそられてしかいないよ」
「は〜」
全国の住職に向けたふしぎな雑誌「月刊住職」
40年以上の歴史を誇る老舗雑誌.
価格は1404円
(創刊;1974,発行部数;非公開,価格;1404円)
(「値段は大体こんくらいなんだね」)
開いてみると----
▽ドローンはお寺も使えるか?
(「ははははっはは」「なるほど」)
▽ボケモンGO,境内侵入対策.
(「あったね,そういう問題が」)
▽おみくじ進化で寺門復興.
▽過疎の寺で変死体が見つかったのはなぜか?
(「すごいな,な〜に?」)
「月刊住職」ポイント① 見出しがセンセーショナル.
(「これはでも,面白そうだよね」)
編集長を訪ねてみました.
読経する住職
「月刊住職」編集長 矢澤澄道さん(59).
現役の住職です.
「月刊住職」ポイント② センセーショナルな見出しは住職が考える.
全て矢澤さんが1人で考えています.
矢澤さん「記事の顔なのでね.『月刊住職』は週刊誌のようだねって言われるのは,褒め言葉として受け取っています」
早速矢澤さん,この番組のキャッチコピーも,考えていただきました.
矢澤さん「開け!マガジンチェック」
(「そうでもないみたいな,なんだこれ」)
さすが,見出し職人.
(「さすがじゃないだろ,別に」「ははははは」)
実家のお寺を継ぐまでは新聞社の記者だった矢澤さん.センセーショナルな見出しには,あるねらいがかくされているのです.
実は「ドローン」の見出しも---
お寺を空撮映像でPRしたところ,参拝客増加につながった実例を紹介.
(「ちゃんと意味があるんだ」)
「おみくじ進化」も英語の表記で外国人観光客を取り込んだ例を紹介しています.
寺院の経営が厳しさを増す昨今.少しでも役に立つ記事を読んでほしいと,あえてセンセーショナルな見出しをつけているのです.
「月刊住職」ポイント③ センセーショナルな見出しは,記事を読んでもらうため.
谷澤さん「どのようにしたら,上手に運営できるかを私たちはかんがえていかなければ,お寺がね,疲弊してしまう」
今,矢澤さんが力を入れているのは,苦しくても頑張るお寺の特集です.
「月刊住職」ポイント④ 苦しくても頑張るお寺を特集.
そのうちの1人,「粉骨砕身の住職」を訪ねてみました.
(「あら,でも,何か素敵なとこだけどね」)
ショベルカーの映像と音(「あら?」)
「ご住職?」
ショベルカーを操るタオルを頭に巻いた男性「はい,そうです」
染川智勇さん(51).20年前,住職不在だったこの寺を継ぎました.
(「不在だったの?」「え〜?」)
当時檀家はごくわずか.染川さんは手作りで再建を進めてきました.
「月刊住職」ポイント⑤ 資金難から手作りでお寺を再建
(「すごいわ〜」「これは応援したくなるよ」)
染川さん「一分の一スケールのプラモデルを作ってるみたいなもの」
その粉骨砕身ぶりが目に留まり,雑誌に取り上げられました.
「DIYの域を超えて,もはや玄人はだしだ」
染川さん「『月刊住職』から連絡が来たとき,『おおっ!』と思いましたね」
「月刊住職」ポイント⑥ 雑誌に載ることは住職にとって誉れ.
(「それはそうだね」)
あこがれの雑誌に掲載され,染川さん,ますますやる気になります.
お寺の一部を漫画図書館に改造.地域に開放することに.更に,お寺でクリスマスのイベントも開きました.
(「いいの?」「すごいな」「複雑だけど」)
「月刊住職」は,こうして全国の住職たちを元気づけている雑誌なのです.
谷澤さん「重要なことは,貧寺でもちゃんと世の中に存在し得るということ,存在価値があるんだと.そして支える住職がいるんだということは報道したい」
「いやいやいや」「これは『はあ〜』だね」「確かに.ちょっと感動しましたね」「ちょっとした.すごい,応援というか,おこがましいけども,したくなったね」
「最初はやっぱり強めにね.ツッコもうと思ってたんだけど,前半は」「はい」「そんなことも,できないよね」
「でも,やっぱり番組としては,突っ込みがほしいで,もう一回見ましょうか?」「いやいやいや!そこはいいんじゃない.本当に『月刊住職』に俺はぐっと引き寄せられたんだから.それでいいいんだろ?ジミー的には」
「まあまあ,いいんですけど」「ふしぎな雑誌に食いついてんだから,お兄さんが」「そっかそっか」「いいんでしょ?」「ああ,いいのか」
みんなでうたおう「こんあときには,こんな雑誌」
♪(うた 前野健太)
こんなときあんなとき,ふしぎな雑誌が助けてくれる.「朝礼で話すことがないんだよな」.こんなとき「月刊朝礼」が助けてくれる.一日1話.教訓集.(記事:伝える熱意)心にしみるセリフが言える.会話が増えて業績アップ.そんな企業もあるんだって.
こんなときあんなとき,ふしぎな雑誌が助けてくれる.「近所の家がゴミ屋敷なってる!どうしたんだろう?」.
こんなとき「月刊廃棄物」が教えてくれる.高齢でゴミ出しができなくなってることもある.(記事:高齢化時代,廃棄物対策)「う〜ん.なるほど」.
意外と気づかないゴミ問題.誰よりも考えている.
こんなときあんなとき,ふしぎな雑誌が助けてくれる.「いっちょ,不動産投資でもやってみようかな?」
こんなとき「家主と地主」が助けてくれる.入居してきて一週間でトラブル.家賃滞納者との交渉は暴行されぬようファミレスで.
(記事:賃貸物件に衝撃の事態)
不動産投資の怖さとポイント,酸いも甘いも教えてくれる.
あんなとき,こんなとき,ふしぎな雑誌が助けてくれた,ありがとう,ありがとう.
----「今日のはね」
「『中学野球太郎』?」
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ふしぎな番組でした.
取り上げている内容は,一部の業界/マニアの方以外に興味はない?結構お堅いもの.でも工夫に満ちた雑誌たち.
そして,番組進行は現在シュンの役者・タレント.
時間枠は---不定期?それとも一回限り?
BSではなく,NHK総合の番組!
再放送は10月13日(土) 午後4時45分より
見逃した部分を絶対に見なくては!