#あちこちのすずさん 戦争中の青春をアニメで!千原ジュニア&八乙女&伊野尾 (1)
[総合]
2020年8月13日(木) 午後10:00~午後11:13(73分)
【ゲスト】千原ジュニア,片渕須直,八乙女光,伊野尾慧,【出演】さだまさし,のん,【キャスター】近江友里恵,【朗読】細谷佳正,尾身美詞
「今晩は」
https://www.oricon.co.jp/news/2169257/photo/5/
https://news.biglobe.ne.jp/entertainment/0812/ori_200812_4678626963.html
ジュニア「さあ,早速ですが,伊野尾君,八乙女君.75年前にあった戦争のことっていうのは,どれぐらい知っていますか?」
八乙女「去年,NHKスペシャルもやらせてもらったんですけど,それまでは教科書の中だったり,そういうことの知識しか知らなかったですね」
伊野尾「戦争のお話しってなると,興味があっても聞いちゃいけないのかなとか,聞きづらいなっていうのがあったりとはしますけどね」
「さあ,そんなあなたにですね,ぜひ知って欲しいのが,こちら!#あちこちのすずさん」
「映画この世界の片隅に,その主人公の名前がすずさん.映画では太平洋戦争の悲劇が描かれる一方で,それと同じぐらい笑ったり,ケンカしたり,恋をしたすずさんの日常が印象的に描かれています.
Google 画像検索結果: https://youpouch.com/wp-content/uploads/sites/4/2017/01/efbc90.jpg
他にもあちこちにすずさんのような人がいたんじゃないか,そこで僕たちは『#あちこちのすずさん』と題していろいろな番組ですずさんの投稿を募集しました.
すると今まで聞いたこともない戦争の話をみんなが見つけてくれたんです」
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「まずはこちらのエピソードから」
内山恵美さん(22)が紹介してくれた祖母の保子さん(84).
「おばあちゃんは食いしん坊で,私とバイキングにいっても,私よりよく食べますね」
保子さんが子どもの頃によく歌っていたのも食べ物の歌.
オルガンを弾きながら歌う保子さん「今日もコロッケ.明日もコロッケ.いつも年がら年中コロッケコロッケ」
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保子さん「戦争中になると,油も何もないから,食べられなくなった.そういう時代を経てきましたね」
この日保子さんが話してくれたのは,ずっと忘れていたのに,なぜか突然よみがえった不思議な思い出.
◆ヘビとお弁当
昭和19年,小学校三年生の時,私は,一家で兵庫の田舎に疎開しました.
田舎の学校は,私のような疎開してきた子どもであふれ,机も椅子も足りなくなって,勉強どころではありませんでした.
遊びも変わりました.
女の子に人気だったゴム跳びは,戦争でゴムが手に入らず,縄跳びに.
男の子の定番,缶蹴りも間がないからできません.そのかわりおもちゃになったのが,捕まえた虫やヘビ.
楽しみなお弁当の時間も,随分変わりました.
「あっ,今日はおかずが入ってる.保子ちゃん,すこしあげるわ」「わあいいの?ありがとう.みっちゃん」
当時は,サツマイモの蔓(つる)とか,ゴボウとか,野菜が一種類でもあれば,ごちそう.イナゴのつくだ煮なんか入っていたら,一日幸せでした.
でも大抵は,ごはんに梅干しを一つのっけただけの“日の丸弁当”.麦ご飯ばかりの薄茶けた日の丸です.
どのお弁当箱にも,蓋に穴が.梅干しの酸で開いたのです.
ぜも,お弁当を持って来られない子もいて,その子達は昼時になると,教室から出ていって,時間を潰していました.
そんなある日,事件が起きました.
(時間を知らせる鐘)
「わ〜い.弁当だ」
「あれっ?」仲良しのみっちゃんのお弁当がなくなっていたのです.
「私のを一緒にたべよう」泣きそうな子持ちを抑えるのに精いっぱいでした.
そして,その日の下校時間.
「あれっ?」なんとみっちゃん机の中から,お弁当箱が出てきたのです」
ところが蓋を開けてみたら,
「きゃっ!いや〜っ」中には小さなヘビが入っていたのです.
「ひどい.誰がこんな嫌がらせを」草むらにヘビを捨て,家に帰りました.
そしてそのことは,それっきり,何十年も忘れていました.
でもっ.
話の本題は,ここからなんです.
保子さん「流しでね,洗い物をしてたときだと思う.ただ,突然にふっとそのヘビのことを思い出して---.
あの時お弁当を食べた子が,お返しに,お礼にくれてたんじゃなかったかな〜と.
振り回してるのは50〜60cmもあるようなのを振り回してたから,赤ちゃんは小さいものでしたからね.
それを見つけて,その子も嬉しかったかもしれないね」
恵美さん「う〜ん.そうだよね」
保子さん「自分が大事な,いちばん大切なものを,お返しにね.本当ならもっておきたいけれど,あげた.ヘビの赤ちゃんがあの人の宝物やったんや.
だから,その時に,男の子の気持ちが理解できたような気がしたね.それで心が晴れたというかね.私自身の.ああそうやったんかぁと,納得がいった」
恵美さん「何十年というか,70年とか前でしょう.ふと思い出したと思うと不思議だね」
https://mainichikirei.jp/article/20200812dog00m100002000c.html?photo=002
近江アナ「ジュニアさん,いかがでしたか?」
ジュニア「ふと思い出されたんでしょうねぇ.すごい大事な物,珍しい物.でもご飯を食べてしまったお礼に,僕の宝物をということなんでしょうね」
近江アナ「ごめんねって.もう,本当に,お弁当の代わりに」
ジュニア「梅干しで開いた穴から逃げなくてよかったですね」
近江アナ「本当ですね」
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ラジオブースから
「リモートで約30人ぐらいの方たちがこの番組に参加して頂いて,リアスタイムにこのネットから感想だったり疑問だったりとかを書き込んでもらってます」
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リモート観客の声「イナゴが当たり前にお弁当に入っていることに,一番びっくりしました」(17歳)
ジュニア「そやろうな〜」
「おかずが少ないっていうことに驚いている子たちが本当に多くて---」
リモート観客の声「毎日三食食べられるのは当たり前じゃなかったんだなと思います」(18歳)
リモート観客の声「ミートボールが1個少ないだけで文句を言っていた私には耐えられないですね」(23歳)
ジュニア「なるほどね〜. あの,でも,今聞いたら,曲,いいですね.どうですか?
2人カバーしたら?あれ.」
「はははは.コロッケの歌,いいですね」
「コロッケの歌に対する感想も.『すごい美声ですね』っていう声が沢山ありました」
リモート観客の声「コロッケの唄.頭に残ります(笑)」(21歳)
ジュニア「入ってきたな.あの曲.あと,遊び道具も.まあ缶けりの缶は,まだ(無くなったことが)理解できますけど,戦時中で,ゴムまでなくなるって---」
「そうですね,何かその辺りの意見も,結構,驚いている方が多くて」
リモート観客の声「ゴム跳びのゴムもなかったとは」(23歳)
片渕「ゴムはそれこそ,日本ではとれないんですよ.マレーシアとか,海外でとれるから」
ジュニア「入ってこないと言うことですか」
片渕「そもそも,ゴムが欲しくて戦争始めたみたいな.ゴムとか石油とかアルミの材料とか,日本の中でとれないものが沢山あるので,それを,いろいろ,戦争で占領したところから持って来るわけです.持ってきたら,全部,戦争をするために使っちゃうわけですね」
ジュニア「はあ〜」
片渕「だから,一般のところまでは,ゴムとかは行き渡らなくなっていて」
ジュニア「なるほど」
リモート観客の声「全部,戦争のもの優先になって,材料がなくなってしまったんですね」(19歳)