「食材探検おかわり!にっぽん」BSプレミアム
#岡崎朋美さん - Instagram(インスタグラム)の画像・動画
4月18日は
さあ,召し上がれ.今夜の食材探検は“ブロッコリー” .
ゆでて頂いても,炒めても,もちろん油で揚げても,とろーり,スープに入れても.
なんと,そのまま生でもいけちゃうんです.
万能野菜のブロッコリー,頂きま〜す.
今回の旅人,岡崎朋美さんが訪れたのは,
ボディービルダーが集うジム,南青山(表参道)中国料理店,そして,熊本八代のブロッコリー料理.
ジムのボディービルダーたちの食事に欠かせないものがブロッコリー!
彼らの「ビル弁」(ボディービルダーの弁当)の中にはブロッコリーがぎっしり.
いわく
「野菜の中で,ブロッコリーはタンパク質の含量が多い」
鶏肉や玄米と合わせるのが「ビル弁」の定番だとか.中には1日二株食べる強者も.
栄養指導に当たる山崎志保さん.プロテインスイーツで売り出し中ですね.
山崎志保 (@yamazakishiho) | Twitter
「まず生で食べて頂きます」と岡崎さんにスライサーをさしだして--.
茎もそのままスライスしたブロッコリーを試した岡崎さん.「シャキシャキしてますね.甘みあります.青臭いかと思ったらそうでもない」
「ボディビルダーは生で食べる方がホントに多い」と山崎さん.
このスライスしたブロッコリーでつくったのが「生ブロッコリーのカナッペ風」
http://www.nhk.or.jp/program/okawari/archives/20170418.pdf
材料(6個分)
・ブロッコリー1/4個
・粉チーズ大さじ1
・みそ大さじ1
・水40ml
・板ふ2枚
①ブロッコリーを小房にわけ、スライサーで削る
②水で溶かしたみそにチーズを入れて混ぜる
③ブロッコリーと②をあえる
④軽く焼いた板ふを三等分し、あえたブロッコリーを乗せる
ボディビルダーヘルシー料理術としてのミソは,クラッカーの代わりに「板麩」を使っているところ.
番組では「お麩の原料は小麦」としか説明していませんでしたが,それだけではパンと同じですね.
麦のタンパク質「グルテン」を取り出してからつくっているため,お麩のタンパク質含量はとても高くなります.
次に岡崎さんが訪ねたのは上海料理店.
短時間で茹でる!
①ブロッコリーを一口サイズの大きさに切る(※1センチ以上の茎は半分に)
②沸騰したお湯の中に油を入れる(番組中では油を入れていなかったような気もしました)
③②にブロッコリーを入れ、30秒ゆでた後、ざるにあげ、2〜3分おく
この食感を残したまま,好みの料理に使います.食感を生かすため,味をからめる程度で.
例えば,このあと
④しょうが、白ネギ、油通ししたむきえび、ブロッコローを順に入れて炒める
⑤塩、日本酒、水溶きかたくり粉を入れ、絡めて炒める
で「ブロッコリーとエビの塩炒め」の出来上がり.
http://www.nhk.or.jp/program/okawari/archives/20170418.pdf
熊本ブロッコリー農家の宮田さんからは,「ブロッコリーの茎のきんぴら」「ブロッコリーの天ぷら」の作り方を教わりました.
http://www.nhk.or.jp/program/okawari/archives/20170418.pdf
ブロッコリーは本当にタンパク質が多い?
調べてみました.仲間のカリフラワー(*)と比較しながら.
(*)ブロッコリーとカリフラワー,そしてキャベツも同じ種 Brassica. oleracea
(日本名:ヤセイカンラン)!
それぞれが変種として名前が付けられています.
ブロッコリー Brassica oleracea var. italica
カリフラワー Brassica. oleracea var. botrytis
キャベツ Brassica oleracea var. capitata
野菜ですから,すごーくタンパク質が多いわけではありません.
4.3g/100g.
でも,確かに野菜としては多い!
ホウレンソウでも2g/100g程度,多くの野菜は1g/100g程度です.ただ,この表で比較したカリフラワーもかなりタンパク質を含んでいます.
ちなみに野菜に分類されるものの中で,タンパク質が多いのはなんといっても枝豆ですね.12g/100g程度はあります.でも脂質もその半分強含みます.ボディービルダー向けではありません.
大豆製品の絹ごし豆腐は4.9g/100g.ブロッコリーより少し多くのタンパク質を含みます.でもこの場合も脂質が3.0g/100g.
ブロッコリーは確かに「タンパク質のみ」をとりたいときによい食材なのかもしれません.絹ごし豆腐に近いタンパク質含量を有し,脂肪はほとんどない!
そして,野菜の中では最もビタミンCを多く含む食材の1つ.さらにカロテンも十分.カリフラワーは緑色野菜ではないので,カロテンの含量の点では,ブロッコリーの相手にはなりません.
ただ,料理の仕方次第で,カリフラワーが野菜で一番美味しいかもしれない--,とはNHKの「ためしてガッテン(現在は「ガッテン」)」
たくさんの引用サイトがあります.例えば
カリフラワーのとってもおいしい食べ方!NHK「ためしてガッテン」よりなど.
「サカタのタネ」によると,ブロッコリーは,ローマ帝国時代から食べられていたものの,第二次大戦まで,ずっとマイナーな野菜だったそうです.日本に広まったのも1960年代後半!
「ブロッコリーはキャベツやカリフラワーと同じアブラナ科で,原産地はヨーロッパ地中海沿岸と考えられています.
ローマ帝国時代には野菜として栽培され始め,中世になってヨーロッパ中に広がりました.しかし,キャベツやカリフラワーに比べ,マイナーな野菜で,なかなか日の目を見ることはありませんでした.
商業的な生産が本格化したのは,ヨーロッパではなくアメリカのカリフォルニア州です.
1923年にイタリアから移民してきた生産者が本格的な栽培を始めたといわれています.そして第二次世界大戦後アメリカ軍のヨーロッパ,アジア諸国への駐留に伴い世界中に広まりました.日本で普及し始めたのは1960年代後半で,比較的新しい野菜といえます」Episode 05 ブロッコリー|サカタのタネ 100周年記念特設サイト PASSION in Seed 100 years
番組のナレーションによれば,日本のブロッコリーの出荷量は急激に増加し,2000年から2015年の間でほぼ二倍に.
都道府県別生産量を調べてみると,
やはり北海道が1位.番組で取りあげた熊本は急激に増えてきたとはいえ,12位ですね.全国的に増えてきているためでしょう.
(なお,ウェブ上にカリフラワーはブロッコリーの突然変異種との記載がありましたが,どこにもその根拠は記されていません.英文のサイトでは今のところこの様な記事は見つけていません.時間が限られた中でしたので,また機会を見て調べてみるつもりです)