新型コロナウイルス死者数が全世界で46万人を超えました.
Coronavirus (COVID-19) Deaths - Statistics and Research - Our World in Data
ヨーロッパの死者数は抑えられつつあるようですが,アメリカでは州によっては増加傾向にあり,南米,アフリカ,インド等々,どこまで増加するのか.
収束の兆しは全くみえてきません.
日本での死者数は1000人に近づいていますが,欧米に比較して非常に少なく,増加の程度も抑制され,一日5人を超えることはない----
と思っていたら,6月19日には,19人という数が計上されました.
理由は
「※埼玉県は6月19日,「死亡した人の計上方法を,国の示した基準をもとに見直した結果,死亡した感染者が13人増えた」と発表しました.それぞれの死亡日が明らかになっていないため,上記のグラフでは6月19日に表示しています」
流行のまっただ中では,統計上の数字を正確に把握することも困難であることの反映,とはいえ,これは事務手続き上の問題とも言えるもので,より重要な課題もあります.
それは,
新型コロナウイルスで亡くなった方の正確な数字は実は把握できていないし,これからも分からない.
言い換えれば,
新型コロナウイルスで亡くなったかどうか不明な方々=検査が行われないまま亡くなった方が多数いる.
このことは早くから指摘されていました.
また,同じ文脈で,「日本の死者数が少ないのは,PCR検査をしていないからだ」というような指摘をする方もいました.
「その他の死因の死者の中に,コロナウイルスが原因の死者が埋もれている」というわけですね.
日本への指摘はともかく,新型コロナウイルスが原因と確定されている死(Confirmed Death)以外にどれほどの数の方々がコロナウイルスで亡くなっているか,は実態を把握するためにとても大事な数値です.
正確な数値を得ることは不可能ですが,「超過死亡」から,「発表された死者数よりどの程度多いか」を英国BBC JAPANがネット上に掲載しています.
以下一部引用します.
新型コロナウイルスによる本当の死者数は? 各国の超過死亡を見る
BBC NEWS JAPAN
2020年06月18日
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-53087991
BBCリサーチの集計によると,新型コロナウイルスの感染症「COVID-19」が原因という公式の死者数44万人に加え,少なくとも13万人がパンデミック(世界的流行)で死亡している.
27カ国で発表された死者数の速報値を検討すると,パンデミック中の死者総数が多くの場所で平年より多い.COVID-19が死因だと公式に確認された死者数を考慮してもなお,死者数が平年より突出している地域もある.
平年の死者数をもとにした予想死者数より多い,いわゆる「超過死亡」から,COVID-19パンデミックの影響で亡くなった人の数が,各国政府の公式発表よりも場所によってははるかに多いことがうかがえる.
COVID-19が直接の死因でありながら公式統計に記録されなかった人に加え,COVID-19が直接の死因でなくても,医療体制の逼迫(ひっぱく)など,新型ウイルスが間接的な原因になった人もいるかもしれない.
日本
日本では今年1月に初の新型コロナウイルス感染者を確認した。しかし、COVID-19による死者数は相対的に少ない。
国内で公式に確認された死者数は1000人に達していない。(図は3月までですが)
隣国・韓国と異なり、日本は新型コロナウイルス検査の大量実施を優先していない。
それでも日本の超過死亡は少なく、新型ウイルスの被害が相対的に小さかったことを示している。
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