「さあはじまりました.まんぷく農家メシ!でございます」「はい」
「今回は,鹿児島県の指宿にやって来ております」「あら」
「今回はですね.鹿児島指宿オクラ料理,オクラでございます」「ネバネバは体にいいって言いますからね」
「夏野菜ですよね」「夏野菜で」
「僕も大好きで,食べるんですけど,梅沢さんは?」「まあ,大好きって言うことはないですけど」
「え!」「いや,悪いけどオクラをしいて大好きって少ないと思うよ」
まんぷく農家メシ「梅沢東野びっくり!ネバネバオクラ料理 鹿児島・指宿市」
私は大好きです!
どうも,鈴木奈々です.
というわけで,今回いただくのはオクラ!
簡単で美味しい浅漬けに,彩り鮮やかなちらし寿司.目からウロコのオクラギョーザ.そして,「オクラ丼の完成です」「お〜」.
意外な料理が満載.美味しいオクラをいただきま〜す.
今回の舞台は,鹿児島県指宿市.
実は指宿市.オクラの生産量が全国1位なんです.
オクラはアフリカ原産で暑いところが大好き.成長が早くて,1日で数センチも伸びるんです.
お花がきれいなため,日本では江戸時代,鑑賞用として栽培されていました.
オクラのねばねばは,食物繊維がたっぷり.夏バテで弱った胃を守り消化吸収を助けてくれる,まさに夏ぴったりの野菜なんです.
さあ,今回いただく農家メシはこちら!
1軒目「おじゃったもんせ!はじけるうまさ!生オクラ」
2軒目「テントウムシのおかげです!オクラギョーザ&オクラ丼」
「オクラギョーザ!?」「オクラギョーザなんて食ったことない」「どんなんなんですかね?」「オクラ丼も,何か.丼にするの?って感じもするんですけど」「何だろうね?」「ご飯にも合いそうにないじゃないですか」
3軒目「娘夫婦が贈るサンキュー・ファーザー・レシピ」
「ありがとう,お父さんレシピ?どういうことなんでしょうか---? さあ行きましょう.こちらからです」
さあ,出発!っと思ったら,
「これ--これですよ.梅沢さん.オクラのソフトクリーム」
「あら.オクラのソフトクリームって,ちょっとどうなの?」
「オクラのソフトクリームが---」
「ソフトクリーム頂いていいですか?どんな味なんですか?オクラのソフトクリームって?」
「意外なことに,一口目は,なんと抹茶風」「めちゃめちゃ意外ですね!」
「あこれこれこれ」
オクラの塩ゆでが刺さってますね.
「一口目が抹茶?」「うん,抹茶です」
「ホントですか?」「ホントに抹茶」「二口目は?」「抹茶です.---抹茶ですよね?」「抹茶ですね」「ハハハハハハ」
「これだけオクラ違いますか?」「いえ,違いますよ」「ちゃんとオクラが入っている?」
「はい.指宿産オクラ100%の粉末が入っています」
「粉末で入ってるということですね」
私も食べてみたいです!
「オクラスイーツ最高!行ってきま〜す」
1軒目は「おじゃったもんせ!はじけるうまさ!生オクラ」
迎えたのは
前川信男さん(オクラ農家19年),妻・くみ子さん.
「代々オクラ農家なんですか?」「いえ,違います.違います.うちの親父は,もともと農家やってたんですけど,私も35でUターンして,農業始めたんです」
20代の頃.千葉県で会社員をしていた信男さん.妻のくみ子さんは,会社の同僚だったそうです.
子供が小学校に上がるのをきっかけに,指宿に戻り,実家の農業を継ぐことに.
今は夫婦で年間およそ20トンのオクラを作っています.
「実家も農業なので--(妻くみ子さんの実家はスイカ農家)」「じゃあ,よかったやん」
「だから,嫌---」「嫌だったよね」
「分かってるんですか.大変さとか,お母さんの苦労とか.だから--」
「だから!だから,嫌だったのに!でも,やっぱり運命ですね」
「それはしょうがない」
「オクラは収穫とか大変なんですか?」
「大変です.ほとんど毎日収獲していきますから」
さっそくオクラを見せていただきましょう.
「見て見て見て」「チクチクですよ」「これ,これこれこれ.見てください.ちょっと説明してください」
オクラってこんなふうに生えるんですね.
表面をよ〜く見ると,細かい毛がいっぱい.
https://twitter.com/ajinomotopark/status/634907872116109312
収穫の時には,皮膚に刺さって大変なんだそうです.
「収穫してください」「あ,そうだ.いいですよ.じゃあ,収穫してみましょう」「ちょっと,梅沢さんに収穫教えて上げて下さい」「そっちが---ケバケバ」「いいんです.ケバケバなんて.そんなのもう」
「ケバケバしたのも体感して下さい」「体感して下さい」「ケバケバ---」
「1時間2時間3時間だったらあれですけど,たった1回やるだけですから.ねえ,奥様?」「はい,そうです」
「オクラの--大きさって,これが基準ですか?」「あ〜そうですね.実はですね.大体,お店で見るのは,9〜10センチ.ちょうど,この収穫ばさみが,ちょうど赤いところが,ぴったり9センチなんですよ」「なるほど」
「赤い長さのものに達したの---」「これにね」「そうですね」
「分からない時は大体こう言うのを見ると---」「ああ,いますね」「こっから超えて,それ以上を切って頂くと----そうです」「はい,ちょっと映して下さい」
「私が収穫したオクラ.これ1本2000円で販売しますよ」「ハハハハ,詐欺や」「何言ってんの何が詐欺ですか.私が収穫したんですよ」
「いやいや,2000円なんて高すぎるでしょ」
ところで,「はじけるうまさ!」ってどういうことなんでしょう?
「今は水分たっぷりな状態ですから,逆に,かたいって感じるじゃないですか?」「かたいです.だって,たまにスーパー行ってオクラ買った時,ふにゃふにゃの時があるんですよ」
「意外とかたいんですよ.だからこれをやると(折ってみせる)----」「おう」「パリッと」「パリッとする」「飛んだ」
新鮮なオクラをまん中で折り曲げると---種がはじけ飛ぶんです.
沢山水分を蓄えている証拠なんですって.
お味の方は?
「ちょっとガクが---」「うんうんうん.でも,種,何か甘い.生で初めて食べました」「そうですか」「おいしい」
「これが一番みずみずしい状態.水分たっぷり」
「多分,これが,今,マックスで美味しい状態ですよね.やっぱり,収穫したてっていうことですから.これ,収穫時期では,どれ位収穫するんですか?1日に」
「これで,今,大体三千本ぐらい--」「三千本!」
「大変な仕事ですよね〜.汗かくし.だって,ご主人の顔映して下さいよ!汗だくですよ」「ははは」「ホント,働いてるっていう」「だからね,この時期,もう,汗止まんないんですよ」「そうだよね」
「毛穴,開きっぱなしで」「いや,すごいと思う」「もう暑いのを喜んでいるのはオクラだけ」
「オクラだけが暑いのを喜んでる」「大好き」「大人はホント,いやいや」「人間,大変です.もう」
そんな新鮮なオクラで,お料理を作っていただきましょう.
「まずは,これ---ご主人が?」「はい,私が」「もう,やる気満々ですよ.もう」「でもね」「自信作なので」
「簡単に作れて栄養満点.新鮮なオクラ食べるには,もう,これしかないという」「なるほど」「教えて下さい」「前川流簡単浅漬け」
「前川流簡単浅漬け,お願いします」
料理1 前川流簡単浅漬け
https://www4.nhk.or.jp/manpuku/24/
材料: オクラ(8本),塩昆布(10g),にんにく(1/2片),白だし(大さじ1)
作り方
①軽く洗ったオクラのガクを切り落とし,2㎝の大きさに切る.
②①と塩昆布,にんにく,白だしを密閉袋に入れ1分ほどよく揉んだら完成.
※ポイント・うぶ毛が気になる場合は塩で板ずりし,味付けは白だしの量で調整
「これをじゃあ,梅沢さんがお得意のもみもみを---.わ〜っともんで下さい.そうすっと,いっぱいねばねばが出て来るんで」
「だって,栄養の塊でしょ?オクラって」
「これで浅漬けができるんなら,簡単でいいじゃないですか?」
「手も汚れないし,火も使わない.栄養は閉じ込めたまま,そのまますぐ食べられます」
「じゃあ,このまんま---すると手も汚れないんで--」
「できました,簡単浅漬け」「完成でございます.ホントに簡単でございます」
「まあ,簡単ですよね.オクラとお昆布とニンニクとだし入れただけですから---うまいじゃないですか!」「歯ごたえがいいでしょ?」
「うまい」「あ!美味しいじゃないですか!」「おいしい」「ありがとうございます」
「ホンマにおいしい」「いいよ」「ちょっとニンニクが入って,パンチきいていいですね」「オクラの新鮮さを味わうのは,もう,このやり方」
「多分,これからの季節というか,夏にもってこいですよね」「うん,これうまい」
「さあ,それでは続いては---」「はい」「奥さん」「はい,私の出番です」
「お願いします.奥さんの出番.待ってました」
「今度は何ですか?」「私が天ぷらを作りたいと思います」「オクラの天ぷら!」「もう,超簡単で,オクラにちょっと穴を開けて,破裂しないように」「なるほど」
もう一つ,作り方のポイントがあるそうですよ.
「ガクを切り落とさないんですよ」「ガク,ここをね」
「ここが意外と歯ごたえがあって美味しいんですよ」「なるほどね.これ,皆さん,いいこと聞きましたよ.これを落とさない方が歯ごたえがあって美味しいんですって」
「この部分ですね」「『ガク』っていうんですって」
衣をつけて一分ほど揚げれば揚げればOK.
料理2 オクラの天ぷら
https://www4.nhk.or.jp/manpuku/24/
材料:オクラ(6本),てんぷら粉(80g),お水(適量)
作り方
①オクラは軽く洗って水分をふき取り,爪楊枝などで数か所穴をあける.
②水で溶いたてんぷら粉を付け,180°Cの油で1分ほど揚げて完成.
※食べ方はお好みで,お塩やしょうゆを付けて召し上がってください.
※ポイント・ガクの部分は切り取らず,そのまま揚げると歯ごたえが楽しめる!
・市販品のてんぷら粉は記載のある量より少なめに水を加える.揚げた際,衣がはがれにくくなる.
・オクラは生でも食べられるので,衣がかたくなったら揚げあがり.揚げすぎると柔らかくなってしまう.
「もういいみたいです」「もういいの?早い」
「早いです.もう,生でもオクラは食べれますから」「食べれますね」
「歯ごたえが逆にいいんで,揚げすぎると軟らかくなって」
「なるほどなるほど」「完成です」
「やっぱり天ぷらは塩ですよね」「塩です」
「鹿児島独特の,この甘いしょうゆ」「甘いおしょうゆね」
「おしょうゆだけはね.その都道府県の文化ですから.なにも鹿児島だから,東北だからってんじゃなくって,私は逆に甘い醤油は好みじゃない」「塩でいいです.塩---」
天ぷらはオクラ農家さんの定番なんですって.
「どうですか?」「うまい」
(横の方で,くみ子さんが東野さんの耳元に)「甘いしょうゆ.おいしいんですけど.おすすめ.はまりました.こっちに来て」
(聞いていない梅沢さんは--)「このカラッとしたところ,ジューシーな---」
(くみ子さんと東野さんは梅沢さんにかまわずひそひそ話)「ぜひ,甘いおしょうゆで.熱いでしょ?」
(にこやかにうなずく東野さん)「し〜」
(梅沢さんは二人に気づかずにつづけて--)「とろっとしたところが非常にバランスがいい」
「奥さんが,梅沢さんの話,全く聞かんと,僕の耳元でずっと,(東野さんをたたくくみ子さん)『甘いおしょうゆ,甘いおしょうゆ』って」
「美味しいです.甘い醤油」「甘い醤油,美味しい」「どうでしょ?ご飯が進みますよね?」「うんうんうん.」
「ホント,さっき言いましたけど,カラッと揚がったところの中のジューシーでねばっとして,非常にバランスがいい」「今,とれたてですから」
「これからも,ちょっと頑張って.また奥さんが,いい奥さん.面白い奥さんじゃないですか」
(梅沢さんも)「かわいらしい」
「ぶつぶつぶつぶつ文句言ってんのが」(またまた東野さんをたたくくみ子さん)
新鮮なオクラを使った浅漬けと天ぷら.ごちそうさまでした.