おとめ座テュケー番外編:姉妹「オーケアニデス(オーケアニス)」(2)ドーリス ヘーシオドスによれば運命の女神テュケーはオーケアニデスの一人.オーケアニデスは.水(主に淡水)のニンフですが,テュケー同様,神格を持つとされる年長のオーケアニスが何人かいます.そのうちの一人ドーリスは,海神ネーレウスとの間に50人の海のニンフ/女神,ネーレーイデス(ネーレーイス)をもうけます.その中にはポセイドーンの妻アンピトリーテーやアキレウスの母ティティスが,含まれています.

4. テュケー番外編:姉妹「オーケアニデス(オーケアニス)」(2)

 

テュケーは運命(fortune),運/巡り合わせ(chance),摂理(providence),宿命(fate)を司る女神.

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TYCHE CULT - Ancient Greek Religion

ヘーシオドスによればその数三千人の三千人の女神/ニンフ,オーケアニス(オーケアニデス)の一人.

オーケアニスの中でよく知られた女神の一人にドーリスがいます.

 

ドーリス

the Theoi projectのサイトによれば

DORIS - Oceanid Sea-Nymph of Greek Mythology

ドーリスは,オーケアニデスのニンフで海神ネーレウス(*)の妻にして,50人のネーレーイデス(**)の母.彼女は,塩水と淡水が混ざり合う河口にある良い漁場の女神であった可能性があります.オーケアニデスはもちろん河神(***)と兄弟姉妹でした.

DORIS was the Okeanid-nymph wife of the sea-god Nereus (*)and the mother of the fifty Nereides(**). She may have been the goddess of the rich fishing-grounds found at the mouths of rivers where fresh water mingled with the brine. The Okeanides were of course sisters of the Rivers(***). DORIS - Oceanid Sea-Nymph of Greek Mythology

 

ネーレウス

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NEREUS - Greek Sea-God, The Old Man of the Sea

ネレウス【Nēreus】

世界大百科事典 第2版の解説

ネレウスとは - コトバンク

ギリシア神話の海神.ポントス〈海〉とガイア〈大地〉の子.

気質がやさしく賢明な老人で,同じく〈海の老人〉と呼ばれるプロテウスのように,予言の力と自分の姿をさまざまなものに変える力があった.

彼にはオケアノス〈大洋〉の娘ドリスDōrisとのあいだにもうけた50人(または100人)の美しい娘たち(ネレイデスNērēidesと呼ばれる)があり,ふだんは海(とりわけエーゲ海)の底で,その娘たちに囲まれて日を送るとされた.

 

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ネーレーイデス

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NEREIDS (Nereides) - Sea Nymphs of Greek Mythology

ネレイデス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ネレイデスとは - コトバンク

ギリシア神話水の女神たち.海の老人ネレウスとオケアノスの娘ドリスの間に生れた,

いずれも美貌の 50人の娘たちで,父とともに海底の宮殿に住むとされる.アキレウスの母のテティスやポセイドンの妃となったアンフィトリテなどの有力な存在も含まれる.

 

the Theoi projectのサイトでの解説は以下の通り

NEREIDS (Nereides) - Sea Nymphs of Greek Mythology

ネーレーイデスは,海の老人ネーレウスの娘で海のニンフ.

水夫や漁師たちに豊漁を恵み安全を守り,悲しみの中にある彼らを助けます.

個別には,彼女たちは,塩水から,海の泡,砂,岩,波や海流にいたる海の様々な属性をもたらし,また,海に働く人々に備わるスキルも提供しています.

THE NEREIDES (Nereids) were fifty sea-nymphe daughters of Nereus the old man of the sea.

They were goddesses of the sea's rich bounty and protectors of sailors and fishermen, coming to the aid of those in distress.

Individually they represented various facets of the sea from the salty brine, to the sea foam, sand, rocks, waves and currents, as well as the various skills possessed by seamen.  NEREIDS (Nereides) - Sea Nymphs of Greek Mythology

ネーレーイデスは,エーゲ海の底の銀色に輝く洞穴に,年取った父親とともに暮らしていました.

テティスが非公式のリーダーで,アンピトリーテーはポセイドーンの妃でした.

ネーレーイデスは古代の絵画では美しい若い女神として,時には小さなイルカや魚を手に持って走っていたり,イルカや海馬(前半身が馬で後半身がイルカまたは魚の怪獣)など海の動物に乗っている姿が描かれます.

The Nereides dwelt with their elderly father in a silvery grotto at the bottom of the Aegean Sea.

The Nereid Thetis was their unofficial leader and Amphitrite was Poseidon's queen.

The Nereides were depicted in ancient art as beautiful, young maidens, sometimes running with small dolphins or fish in their hands, or else riding on the backs of dolphins, hippokampoi (hippocamps) and other sea creatures.  NEREIDS (Nereides) - Sea Nymphs of Greek Mythology

 

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河神

ギリシャ語でポタモイと呼ばれる河川の神々.ネーレイデスの兄弟に当たります.

the Theoi projectでの解説は次の通り.

POTAMOI - Greek River-Gods (Roman Flumina)

ポタモイは地上の河や流水の神々で,全員が地球を取り囲む大河オーケアノスの息子たち.

彼らの女兄弟は小川や雲や雨の女神オケアニデスで,彼女たちの娘ネーレーイデスは泉や噴水のニンフ.

THE POTAMOI were the gods of the rivers and streams of the earth, all sons of the great earth-encirling(encircling?) river Okeanos (Oceanus). Their sisters were the Okeanides (Oceanids), goddesses of small streams, clouds and rain, and their daughters were the Naiades, nymphs of springs and fountains.

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