今日3月11日で,東日本大震災8年になります.
昨日の毎日新聞朝刊(2019年3月10日朝刊).
「東日本大震災8年」と題する記事に,震災8年をむかえた岩手,宮城,福島三県の現状を示す数値が記載されていました.
以下,表にまとめてみました.
なお,この記事には,被災自治体の首長へのアンケート結果も掲載されており---
アンケートの概要は
国が被災地を手厚く財政支援する復興・創生期間が残り2年となるのを前に,毎日新聞は2月,被災自治体の首長42人(岩手12人,宮城15人,福島15人)にアンケートを実施した.
復興の進捗(しんちょく)については,津波で被災した岩手,宮城両県のほぼ全ての首長が「復興した」「おおむね復興した」と回答.
一方,原発事故の影響が続く福島県では,「復興した」はなく,「おおむね復興した」も4割にとどまった.(毎日新聞)
とのこと.
震災関連死・震災が関連する自殺者数・避難人数は,福島県が突出して多く,この数字を見るだけでも,原発被災者の生活の復興がほど遠いことが推察できます.
首長の方々が考える「復興」と,被災者が心に描く「復興」は,必ずしも一致しない気もします.
首長の方々は,おそらく,復興をめざした都市計画の進捗状況から判断するのに対し,被災者は自らの生活レベルを復興の判断基準とするのではないか思われるからです.
福島県・原発被災地の復興の遅れは,首長も認めるところになっています.
復興に向けての計画が思ったより更に遅れていると判断した結果でしょう.
都市計画レベルですら遅れているわけで,原発事故被災者にっとって,生活レベルの復興にはほど遠い現状と予想できます.
一方,他県の首長は「復興した」「おおむね復興した」と回答しているとのことですが---
昨日放映のあった
「NHKスペシャル シリーズ東日本大震災 終(つい)の住みかと言うけれど…~取り残される被災者~」.
冒頭,大越キャスターは以下のように語っています.
「家を失った人たちのための,災害公営住宅は,岩手,宮城,福島の3県で,今月中にほぼ全てが完成する予定です.形の上では,新しい終の住みかは整いつつあると言えそうです.
しかし,大きな喪失感は,今も被災者たちをさいなんでいます.
それどころか,支援の網の目から,こぼれ落ちてしまってる人も少なくありません.そうした人たちにとっての終の住みかは,今もあまりにも痛々しい姿をさらしています」
明日から,このNHKスペシャルの放送内容を記載していく予定.