だいこん まんぷく農家メシ2 “何だか大きな工場みたいですね.実はこちらの農家さん.従業員30名を抱える有限会社なんだそうです.”  ▽「◯◯だけで意外な味わいに! 農家の知恵が詰まった煮しめ」「手間暇かかった大根ですよ.いただきます.お母さん,いいお味」 ▽大根の天ぷら 「なかなかいけるんじゃないですか」「おいしい」

二軒目は

▽「◯◯だけで意外な味わいに! 農家の知恵が詰まった煮しめ

 

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 梅沢富美男と東野幸治のまんぷく農家メシ! - NHK 

 

(初回放送 2018年1月23日)

 

「さあ,梅沢さん.煮しめでございますけど」 

 

でも「○○」って何ですかね?

 

「大根がいっぱいあります.あ〜大根や.へ〜----大根で何かしてます」

「こんにちは〜」

 

何だか大きな工場みたいですね.

 

「これは何をしているんですか?」「大根を洗っているところです」

 

迎えたのは増田信之さん,妻奈々さん.

 

「洗って」「その後箱詰めをします」

「ぐるぐるぐるってまわって,きれいに」「姿の良い大根多いじゃないですか」

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鹿児島県そお鹿児島農業協同組合(だいこん)-月報 野菜情報−産地紹介−2013年1月

 


サシナミ ダイコン洗浄機 KC

 

実はこちらの農家さん.従業員30名を抱える有限会社なんだそうです.

 

「もう会社何年目ですか?」「会社自体は15年目です」

「15年.農家されて何年目ですか?」「私は二年になります」

「二年.ペーペーじゃないですか?」「会社15年で農家二年?」

「私の両親が会社を経営していて,それのお婿さんで,会社に来ていただきました」

「お婿さん!あららら」

 

夫の信之さんは,以前塾の講師をしていました.しかし,2年前に転記が.農家を継いでいた妻の弟さんが亡くなってしまい,代わりに後を継ぐことになったんです.

今では,妻の両親(水元幸都さん,妻光子さん)と一緒に,大根づくりに励んでいます.

 

「今回はですね,煮しめなんですけど.『○○だけで意外な味わいに』ということを我々聞いたんですけど,なんなんですか?」

「干しダイコン.はははは」「ちょっと急にしゃべり出して,急に笑い出したじゃないですか」

こちらの明るいお母さんが,毎年,この季節になると,干しダイコン(割り干しダイコン)を作っているそうなんです.

 

「あら,こんなになるんですか?」「もう乾燥してますな」「これが四日目.これが一週間.完成です」

 

▽干しダイコン(割り干しダイコン)の作り方 

材料: 大根(Mサイズの小さめ/適量)

作り方:

(1)大根は1~2日 外に置き,日に当てる.※割きやすくするために少し水分を抜く.

(2)皮をむき,縦に5~6等分にし,真ん中に切り込みを入れる.

(3)ハンガーなどに吊るし,軒下に干す.約1週間,日と風に当てる.※雨に当たると黒ずんでしまうため,洗濯物のように扱う.

 

それではこの干しダイコンを使った煮染めを頂きましょう.

 

▽干し大根の煮しめ

材料: 干し大根(50g),鶏肉のぶつ切り(400g),さつまあげ(5本),だし汁(1L),ざらめ(50g),薄口しょうゆ(40ml),みりん(20ml),塩(少々)

作り方:

(1)干し大根を水(分量外)で30分程度戻す.

(2)戻した干し大根を軽く結び,鍋にだし汁を入れて,中火で30分煮る.だし汁はカツオでも昆布でもアゴでも,お好みでOK.

(3)ざらめ,薄口しょうゆ,みりんで味付けし,鶏肉のぶつ切り,さつま揚げを入れる.

(4)味を引き締めるために塩を少々入れ,弱火で30分煮る.

 

「いや,これはうまそうですね」「あら,結んである」「長くなっているものを結んで,見栄えと,あとはしみ込みやすくするために」

「お正月のお重に入れても良いですね」「日持ちがするので,長く煮込んで何日でも食べると,また,もっと良い味がしみ込むので」

「やってみようかな,今年」

「これやっぱりお母さんの味みたいな感じですか?」「はい,ちっちゃい頃から食べてるし.ちっちゃい頃はあんまり,ちょっと苦手かなっていうのがあったんですけど,だんだん年を重ねるとやっぱり恋しくて,今,自分の子供たちは『いっぱい食べたい』って言って」

煮しめ」「煮しめ

「大根ですよ,これ」

「手間暇かかった大根ですよ.いただきます.お母さん,いいお味」

「ありがとうございます」「うん,やわらかい.で,よく味がしみ込んでる」

 

「干し大根って,けっこう凝縮されてるんで。カルシウムとか,カリウムとか.便秘にもすごく良かったり」

「このあたりは,大根は昔から皆さん作ってらっしゃって,干し大根にしてる?」「夏場に大根がないときに,この干し大根を利用して煮染めを作ったりする」

「だから,保存食として,干し大根を大いに活用したっていうことなんですね.お母さんもお父さんも,子供の頃は煮しめ食べてたんですか?」「そうですね」

「じいちゃんばあちゃんが好む」「じいちゃんばあちゃんは好む味.あの,お婿さんは?煮染めは?」

「正直に言った方がいいですか?」「正直に言ってください」

「どちらかというと,好きではない」(大爆笑)

 

正直で良いと思います.

さあ,続いては娘の奈々さんが,大根の意外な食べ方を教えてくれます.

 

「油通ります」「油が通っていうことは----次は天ぷら?」

「天ぷらです.大根の天ぷらを」「大根の天ぷら!」

「はい.作ってみようと思います」「えっ.水分あるのに大丈夫ですか?」

「多分,大丈夫だと思います」

「旦那さんは,この天ぷらは?大丈夫?正直なところ」「正直に?普通です」「はははははは」

 

▽大根の天ぷら

材料:

大根,天ぷら粉,水,サラダ油,塩,ポン酢(全て適量)

 

作り方:

(1)大根は皮をむき,スライサーなどで千切りにする.

(2)(1)を水で溶いた天ぷら粉に絡ませる.

(3)170℃に熱したサラダ油に,一口大の(2)を落とし,3分程度揚げる.

(4)塩やポン酢などをお好みでつけていただく.

 

「まずは,お塩で」「お塩で行きましょう」

「熱いので気をつけてください.揚げたてなので,熱いですよ」「なかなかいけるんじゃないですか」「おいしい」「ありがとうございます」

「普通に美味しいです.へ〜あっさりもしてますし」

 

「でも,旦那さんも,まさかこの農家を継ごうなどという事は思わなかったでしょうね」「はい」

「最初はどうですか?例えば,体が痛(いた)なったり,筋肉痛とか,腰が痛いとか.つらいなとか」「全部ありました.最初の二三ヶ月は全部」

「二三ヶ月,心の中で,『うわ〜やっぱやめたらよかったな』って言わないけど,心の中で思ったことはありましたか?」「お義父さんの前で言うんですか?」

「ははははは」「それは言いにくいでしょ,あんた」

「いや,『お義父さんの前で言うんですか?』は,もう,それが答えですよ」

 

これからも,家族仲良くがんばってくださいね.

煮染めと大根の天ぷら.ごちそうさまでした.