一昨日「よもぎ餅」のことを書き始め
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/02/26/005922
昨日は,ヨモギ属(アルテミシア属)植物が古くからハーブ・生薬として使われてきており,最近ではノーベル賞にもつながったマラリアの特効薬も見つけられたこと.
そして,属名アルテミシアがギリシャ神話の狩猟・貞節と月の女神アルテミスからとられた名前であることに触れました.
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2018/02/27/011825
ギリシャ神話は,欧米文化の基調にあり,知っておくことで世界が広がる.とは思いつつ,知らないことばかり.
オリュンポス十二神くらいは知っておいて良いですね.
折に触れ整理!善は急げ.
ということで,今日はアルテミス(ディアナ.英語読みダイアナ).
「アポローンの妹で,森と狩りを愛する女神」.
美と愛の女神アプロディーテーとともに,ギリシャ神話を代表する美しい女神と言っていいでしょう.
しかし,同時に
「純血を愛する処女神だけに,気性がはげしく,辱めを受けると無慈悲なまでに残忍な復讐を.例えば裸を見た甥の子供をシカに変えて,猟犬に殺させた.(山室静 ギリシャ神話)」
とのこと.
さらにパラパラとギリシャ神話(山室静)を拾い読みしてみると,上記以外にも残忍な話が幾つか.
例えば,
「母を侮辱したニオベの子供を,兄アポローンと共に片端から射殺した」
「仕えていた狩人オリオンが情欲を持ったことに怒り,サソリを送って殺した⇒ オリオン座とサソリ座」
確かに激しすぎ.
でも,これはギリシャ神話の神々の多くに共通した行動ともいえ,一方では多くの侍女に慕われ,理想とされた女神でもありました.
ゼウスの愛人で雌熊に変えられたカリスト(⇒大熊座)はアルテミスを慕う侍女.
アポローンから逃げて月桂樹にかわったダフネはアルテミスを理想としていたからこそ,アポローンの求愛を避けた
(エロースに「鉛の矢」を射られたためとの物語も)
気性は激しくとも,とても魅力的な女神です.