関東地方,関西地方の平地部は,これから1週間が紅葉の見頃のようですね.標高の高いところは既に終わったようですが.
2017年紅葉見ごろ予想<第3回> - 日本気象協会 tenki.jp https://weathernews.jp/s/topics/201709/040005/
予報は,ウェブ上で見ることができます.
蛙手と鴨足(鴨脚:中国語表記ではこちらの漢字のようです)について,
いやいや,カエデとイチョウについて.
代表的な紅葉/黃葉する樹木カエデとイチョウ.
その葉が,それぞれ動物界の生物の手や足に例えられて呼ばれていたのは!何だかおかしいですね.
関連した記事はウェブ上で沢山見つかります.
このブログでも取りあげました.
かえるで⇒カエデについては
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2016/11/03/011133 で,
万葉集東歌(巻14・3494)
子持ち山(児もち山)、若かへるで(楓)の、もみ(黃葉)つまで、寝もと我(わ)は思(も)ふ、汝(な)はあど(何)か思(も)ふ
(あの子持山の春の楓の若葉が,秋になって黃葉(もみじ)するまでも,お前と一しょに寝ようと思うが,お前はどう思う 斎藤茂吉 万葉秀歌)
と共に.
中国語「鴨脚樹(ヤーチャンシュー)」⇒ヤーチャオ→イーチャオ→イチョウ については
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2017/11/05/041813
で,「英語のginkgoは日本語ginkyo(=銀杏の音読み)由来」などの話題と共に.
しかし,よく考えれば,蛙の手と鴨の足について私は何も知りません!そもそも一体何本の指があるのか?
植物から離れて,蛙の手足と鴨の足について,もう少しだけ調べてみました.
蛙の前足は4本.水かきが指の間にあるのは後足.
ガマの油売りの口上では,「ガマの油は四六のガマ(:前足が4本,後足が6本)からとる」.
何も考えずに聞いていましたが,四の方は普通で,六が突然変異ということのよう.一般の蛙の前足は指が4本なんですね.知りませんでした.
そして,水かきが間のあるのは後足.
カエデやイチョウの紅葉・黄葉について アマガエルのお話.: アマガエルの指 1
この蛙の写真をお借りしたブログを書いておられる方は,とても好奇心が旺盛な方で,面白い.『もしも、私がアマガエルだったら』の解説も分かりやすいし,構成・文章も達者.ご一読を.アマガエルのお話.: アマガエルの指 1
また,蛙の足に関しては,「比較形態学・発生学」専門の方の記事 3本? 4本? 5本? カエルの指について | 生物学科 | 東邦大学 も読む価値あり.
前足が5本あるオットンガエル(Babina subaspera、アカガエル科 奄美大島などに棲息.この方は子供の頃から興味を持っていた!)を研究しておられる方です.
前足5本の蛙はこの種しか見つかっていないようで,5本目は他の4本と違い軟骨でできていて,実はこの様な軟骨の痕跡は,前足4本の蛙の足にもあるそうです.前足5本がもともとの姿?と素人の私はすぐ結論に飛びつきたくなるのですが,専門家は更に詳細に調べておられるようで,発生学的に異なる機構で作り出されている可能性----
これ以上は専門的で分かりませんが,研究していると面白いのでしょうね.その雰囲気が伝わってくる文章です.
鴨など,水鳥の足の指は4本.
水鳥の足についても沢山の記事があります.最も詳しいのは 水かきの種類 蹼足と弁足の泳ぎ方の違い でしょうか.
ウェブの記事を簡単にまとめると:「水鳥の足の指は4本で,水かきが指の間にあるのは鴨を含め多くの場合3本.4本全ての間に水かきがある種,全くなくて指の形態が変わっている種も」
ということです.
イチョウ(イチョウ科) 樹木図鑑(イチョウ) 松江フォーゲルパーク公式ブログ 虎模様
イチョウの葉は,同じ樹にも切れ目のない葉と切れ目ありの葉があり,また樹によっても切れ目のあるなしが異なるそうですが-- イチョウ(イチョウ科) 樹木図鑑(イチョウ)
切れ目のない葉は,確かに鴨の足とよく似ていますね.
それに比べると,カエデと蛙の手はあまり似ていないようにも.少なくとも,似ているとすれば蛙の手(前足)ではなくて後足?