麻の実:「七味唐辛子の成分でもあり、鳥のえさとしても販売されていますが、これらのものは、発芽しないよう処理されています:生のものを持っていると--- 大麻取締法違反容疑での現行犯逮捕?」 植物としての「アサ(大麻)」は,中国から渡来した最も古い帰化植物といわれ,16世紀の綿の普及をみるまで 苧麻チョマに次ぐ重要織物原料とされていましたが,大麻取締法の影響もあって現在はわずかな生産が見られるのみ.

七味トウガラシの多くに入っている麻の実.

文字通り「アサの種子」

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「大麻,けしの見分け方」http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000005ymd-att/2r98520000005ys4.pdf

でも,この麻の実.生のものを持っていると---

大麻取締法違反」容疑での現行犯逮捕(多分).

「アサの種子」は「大麻の種子」.

植物学の分野の「アサ」は,「漢名が大麻(日本国語辞典)」.同じものなのですね.

変種は沢山あり,マリファナの成分(テトラヒドロカンナビノール  THC)の含有量もかなり大きな違いがあるようです.

しかし,

アサ(大麻)はバラ目 Rosales,アサ科 Cannabaceae,アサ属 Cannabis,アサCannabis sativa

の一種のみ,とのこと.

Cannabis - Wikipedia アサ - Wikipedia

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「大麻,けしの見分け方」

 上記厚生労働省の「大麻,けしの見分け方(「大麻,けしの見分け方」)」の記載では,

【種子の特徴】

大麻の不正栽培は、大麻取締法で禁止されています。また、そのために大麻の種子を所持したり、提供したりすることは、大麻取締法の処罰対象となります。大麻(アサ)の種子は、やや平たい卵形で、長さ4~5㎜、幅3~4㎜、1粒の重さ15~35で、色は灰緑色~黒褐色で表面に網状模様があります。種子の一端はややとがり、他の一端には果柄の跡があり、種子の両側には稜線があります。

七味唐辛子の成分でもあり、鳥のえさとしても販売されていますが、これらのものは、発芽しないよう処理されています.

 

食用麻の実用のタネは全て発芽しないように処理されている!

これはケシの実も一緒です.

またまた,硬い文章になりますが:

 

けしの実(種)(HS1207.91)
本項では、主にパンやお菓子にまぶして用いられ、保存性や苦味除去等のため、風味を変えない程度に一定の熱処理加工等をしているものを対象としています。

「けしの実,(および大麻の実)」は----
輸入に際しては、あらかじめ熱処理等によって発芽不能の処理を施したものであることを税関で証明するため、

輸入港を管轄する各地厚生局麻薬取締部による「発芽不能処理証明」を受け、通関時に税関へ提出する必要があります。

けしの実の輸入手続き:日本 | 貿易・投資相談Q&A - 国・地域別に見る - ジェトロ

 

アサの実もケシの実も,私たちの口に入るまでに,厳しい検査を受けてきたんですね.

 

 

繊維としての大麻と「麻」

麻と言われて何を思うか?と言えば,繊維としての麻ですね.植物を思い浮かべる人はほとんどいないのでは.

日本では麻繊維の材料としてアサ(大麻)を栽培してきました.しかし,現在は他の植物,アマ亜麻やチョマ苧麻に取って代わられてしまった!

 

「日本麻紡績協会」のサイト.ヘンプ(大麻)について

では

「日本では、古くから麻といえば 大麻を指すことが多く、国語辞典の麻の項には、葉はモミジに似て 切れが深い等 大麻についての説明がされています」

 

大麻の原産地は、ヒマラヤ山谷とみられ、その後 欧州、中国等へ伝えられました」

「欧州では 18世紀まで 亜麻に次いで重要な繊維資源とされ、また中国でも当初黄河流域で栽培され、後に各地で栽培されるようになり、ラミー(苧麻チョマ)に次いで広く利用されてきました」


「我が国では、縄文前期に属する 貝塚から発見され、中国から渡来した最も古い帰化植物といわれ、16世紀の綿の普及をみるまで 苧麻に次ぐ重要織物原料とされていました」

 

繊維業界では,大麻は,大麻の英語hempヘンプと呼ばれている!

そして,この業界の「麻の仲間」の説明の図は以下の通り.

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天然繊維「麻」

リネンは,亜麻.衣料用麻繊維に最も多く用いられるとのこと.他に寝装・資材としても.

 :アマ科 Linaceae,アマ属 Linum,

  アマ L. usitatissimum

Linum - Wikipedia アマ (植物) - Wikipedia

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一年草亜麻の育て方|亜麻の里

 この亜麻は種子も産業用として重要.

 亜麻仁油 アマニ油 Flaxseeds」の原料です!

 

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Flax - Wikipedia

 

ラミーは,苧麻(チョマ).これも衣料・寝装・資材に用いられるとのこと.

 :イラクサ科 Urticaceae,カラムシ属 Boehmeria,

  カラムシB.nivea var.nipononivea

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http://www.geocities.jp/tama9midorijii/ptop/kagap/karamushi.html

ケナフは,日本でもケナフと呼ばれていますね.植物としては大麻と一番間違えやすいとか

 :アオイ科 Malvaceae,フヨウ属 Hibiscus,

  ケナフ H. cannabinus

ケナフ - Wikipedia Hibiscus - Wikipedia

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ジュードは,黄麻(こうま).麻袋・紐・カーペット基布・ヘッシャンクロスに用いられているとのこと.

 :アオイ科 Malvaceae,ツナソ属 Corchorus,

  コウマ C. capsularis

Corchorus - Wikipedia コウマ - Wikipedia

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Corchorus capsularis - Wikipedia

そして,

ヘンプ が「アサ(大麻)」.衣料やロープに用いられていますが,

「今日では、ジュート、マニラ麻等の出現に伴い 世界的に生産は少なく,ジュートの代替品として,中央アジアカスピ海周辺が主要産地となってます.
我が国では,終戦後,GHQ大麻栽培禁止令,昭和23年の大麻取締法の施行等の影響もあって減少し,今日では,栃木県等で僅かな生産がみられる状況にあります」

とのこと.ヘンプ(大麻)について

 

改めて,

「麻繊維」と言っても,原料となる植物の種は様々!

分類上も一定の傾向はほとんどなしといっても良いようです.あえて傾向を言うとしても「バラ類」程度までしか--

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