「食材探検おかわり!にっぽん」
BSプレミアムで放映中ですが,覗いたことはありませんでした.
初めて見た番組が「長いも~北海道・帯広市~」
“キング・オブ・ねばねば”食材の“長いも”.
食材探検 おかわり!にっぽん - NHK 食材探検 おかわり!にっぽん - NHK
「長いも」.大好きなのですが,レシピもすこし広げたい---.なにより「長いもについてもっと知りたい!」
この回の出演は岡崎朋美さん.現役時代かなり好きなスケーターでした.
いつものようにいい味出している語りの平泉成さんも調理にも挑戦.
レシピの作成者は,日本料理人 山下春幸さん,管理栄養士 木下あおいさん,そして,地元帯広の長いも料理名人 村田ナホさん.
番組冒頭の料理は山下シェフの料理.簡単ですが特別なおろし器が必要!
「鬼おろし」
これは我が家にある.しかも毎日使っています.
料理名は「鬼おろしとろろごはん」
竹製大根おろし(鬼おろし)|虎斑竹専門店 竹虎|通販|販売 食材探検 おかわり!にっぽん - NHK 食材探検 おかわり!にっぽん - NHK
(山下シェフは,大根以外に広く使われているレンコンの他,いろいろな食材で鬼おろしを使っているとか.例えば,ニンジン,卵---)
「鬼おろしとろろごはん」のレシピは--レシピと言えないような簡単なもの.
<材料>
長いも(100g)、かつおだし(18ml)、薄口しょうゆ(6ml)
〈もち麦ごはん〉
もち麦(50g)、生米(150g)、水(280g)
<作り方>
(1)長いもを鬼おろしですりおろす。
(2)おろした長いもに、かつおだしと薄口しょうゆを入れ、混ぜる。
その他紹介された料理は,
山下春幸さん: 鬼おろしとろろごはん,山下流 新・とろろごはん,長いもポテトサラダ,田舎焼き,
木下あおいさん: 長いもドレッシング
村田ナホさん: 落とし汁,長いものピカタ
どれも美味しそうでしたが--
一番食べたくなったのは「山下流 新・とろろごはん」.ただ,「桜のチップで,かつおを煙が上がってからおよそ5分スモークする」という経験ののない調理法が必須.いつの日か---
NHKならではのウェブサイト.充実していてその他の料理のレシピが2015年度から掲載されています.順次試してみることにしましょう.
食材探検 おかわり!にっぽん - NHK バックナンバー - 食材探検 おかわり!にっぽん - NHK
長いもの生産地
作業着の似合う岡崎さん.
「酪農家の娘なんですよ」と似合うのは当然といった口ぶり.帯広のナガイモ畑で,一メートルほど掘った深い溝の中から大きな長いもを掘りあげていました.火山性土壌のため,石が少なく柔らかいため長いもがまっすぐ大きく育つのだとか.
収穫は春と秋の二回.
秋が本来の収穫期ですが,半分は雪に覆われた土の中に貯蔵しておくそうです.
「雪がないと春は掘れない」と長いも農家の森耕一さん.
雪のおかげで天然の貯蔵庫なんですね.春にも収穫できることで,一年を通して出荷し続けることができるとのことでした.
畑で掘ったばかりの長いも.先だけ皮をむいてもらってそのままガッツリかじって「美味しい.粘りけがあって.やっぱり食べるってLOVEですよね」と岡崎さん.
道下広長農場 » 道下広長農場日誌 北海道農政事務所/ながいも(春掘り)
長いも生産が盛んな北海道.帯広はその中心地.
岡崎さんの現役時代のコーチ,現白樺学園高校監督和田貴志さんのご実家は長いも農家だそうです.
十勝観光連盟 / 波打つ畑、それは長芋畑 JA帯広かわにし:
「ながいも」 「いちょういも」「つくねいも」は同じ種ナガイモ(学名:Dioscorea opposita THUNB).「自然薯」は別種ヤマノイモ
日本で食用にされている「やまのいも」には「ながいも」 「いちょういも」「つくねいも」「自然薯」があります.
山芋や自然薯の葉の付け根にできる「むかご」も美味しいですね(このむかご,地中に埋めて1~2年育て、種イモとしても利用されるとのこと).
https://vegetable.alic.go.jp/yasaibook/pdf/c03_27.pdf http://vegetable.alic.go.jp/yasaibook/yasaibooktop.htm
そして,「ながいも」 「いちょういも」「つくねいも」は,なんと皆,同じ種!
:ヤマノイモ属 Dioscorea ナガイモ D. polystachya
自然薯だけが別の種
:ヤマノイモ属 Dioscorea ヤマノイモ D.japonica
第59号・ながいものルーツ 有限会社清和有機生産組合|ながいも豆知識 ヤマノイモ科 - Wikipedia
「ながいも」 「いちょういも」「つくねいも」の中でも見た目がかなり違うものがあって,それぞれ名前がついていることが多いようです.
には以下の解説が:
ナガイモは通常、いもの形から、長形種をいわゆる「ながいも」、扁形種を「いちょういも」、塊形種を「つくねいも」などとよんでいます。また長形種には「1年いも」「とっくりいも」、扁形種には「仏掌いも」、塊形種には「大和いも」「伊勢いも」「丹波やまのいも」とよばれているものもあります。しかしこれらの間には種々の変異があり、「いちょういも」は「ながいも」の変形種ともみられ、ときには「ながいも」を生ずることもあります。また「つくねいも」から「ながいも」や「いちょういも」が出現することがあり、「ながいも」でも栽培中に扁平なばち形に近い形のいもが出現することはめずらしくありません。このようないもの形状の変異は遺伝的なものと、環境とくに土壌環境などの影響の総合結果 によるものといのれています。したがって各地で系統分離して、いわゆる品種といわれるものでも、個体変異のかなり大きいのが特徴です。
植物学上にいうヤマノイモ(学名:Dioscorea japonica THUNB)は山野に自生しているもので、いわゆる「やまいも」「自然薯」とよばれているものです。したがって植物学的には、ナガイモとヤマノイモは染色体数が異なり別種のものですが、野菜として両者の名前は混用され、ナガイモに対しても、ヤマノイモという言葉がよくつかわれています。
上記解説の最後の部分はわたしに当てはまります.「ながいも」 「いちょういも」「つくねいも」も,時にはヤマノイモ(自然薯)も,区別して呼んではきませんでした.
食べるときには「とろろ芋」っていう感覚でしたから.
そして,これからも多分区別して呼ぶことはないように思いますが----
「我が国で『やまのいも』の栽培がはじまった時期は作物の中でもっとも古い部類に属し、縄文後期、焼畑での雑穀類や陸稲の栽培がはじまる以前のことといわれています」とのこと.
これからも「やまのいも」を美味しく食べていきます.レシピをもっと増やしつつ.
でも,「ながいも」 「いちょういも」「つくねいも」「自然薯」全て別種だと思っていました.
見た目だけでは分からないものです.