1. 西洋おだまきが咲いています.
といっても,これは苗を買い求めてきたもの.
玄関先に出したところ,結構注目を集めています.ガーデン好きの方以外には,意外と知られていないようですね.
昨年も苗を買いました.宿根草なので昨年のものも芽を出してつぼみをつけています.あまり元気はありませんが.
花も好きですが,おだまきっていう名前も気に入っています.
漢字では「苧環」.
もともとは「糸に撚った麻を,中を空虚にし,丸く巻きつけたもの」.この糸玉は,平安時代から歌にも詠まれていました.
いにしえの しづのおだまき いやしきも よきもさかりは ありし物也
いにしえの しづのおだまき くりかへし 昔を今に なすよしもがな
(昔の織物の糸をつむいで巻き取った糸玉から糸を繰り出すように過去を今にしたいものだ)
しづやしづ しづのおだまき くりかえし むかしをいまに なすよしもがな
義経記の歌は,
「静御前が頼朝の前で舞いうたった義経を偲んだ白拍子で有名」とのこと.いにしへのしづのをだまき繰りかへし昔を今になすよしもがな
その糸玉の名前をとってつけられた植物としてのオダマキ.別名は「いとくり」「いとくりそう」「むらさきおだまき」(日本国語大辞典 小学館)
正岡子規が歌に詠んでいるそうです.
鳥籠の かたへに置ける 鉢に 咲く 薄紫の おだまきの花 (正岡子規 竹の里歌)
この歌に詠まれたのは日本のオダマキですから,次の写真に似た花だったかと思われます.以前育てていたのですが,関東に戻ってからはまだ植えたことがありません.
西洋オダマキよりむしろこちらの方が私は好きなのですが---.
Aquilegia flabellata var.flabellataとは - 植物図鑑 Weblio辞書
おだまき (苧環)
学名: Aquilegia flabellata var. flabellata.
Aquilegia は,「近代ラテン語,中世ラテン語,aquilēia「オダマキ」より;一説には<ラテン語 aquila ワシ〔曲がった距(きょ)(spur)がワシの爪に似ていることから〕」とのこと(ランダムハウス英語辞典)
わが国の本州,中部地方以北から北海道に分布する「ミヤマオダマキ」から改良された園芸品種です.Aquilegia flabellata var.flabellataとは - 植物図鑑 Weblio辞書
西洋オダマキにはとてもたくさんの園芸品種があるようです.ヨーロッパでもとても愛されているようですね
西洋オダマキとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版
我が家の庭では,ムラサキハナナは最盛期.
そして,チューリップのつぼみが---
2. キンポウゲ科の花たち
キンポウゲ科には,美しい花を咲かせる植物がたくさんあります.
ただ,キンポウゲ科に共通して含まれるのが,毒性物質ラヌンクリン(ranunculin).
葉や茎が傷ついたり折れたりしたときにプロトアネモニン(protoanemonin)となって
「皮膚や粘膜に対し刺激性が強く、引赤、発疱性を有する。 また、食べた場合、胃腸炎を起こす」とのことです.プロトアネモニン
(キンポウゲ科トリカブトに含まれる中枢神経毒:アコニチンなど とは別物です
自然毒のリスクプロファイル:高等植物:トリカブト |厚生労働省 )
キンポウゲ科の花たちの写真をいくつか---.
( キンポウゲ科の植物|ヤサシイエンゲイ キンポウゲ科 - Wikipedia ラナンキュラスとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版 )
清明せいめい 「清浄明潔」の略.万物がけがれなく清らかで生き生きする.